- Amazon.co.jp ・電子書籍 (102ページ)
感想・レビュー・書評
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ばななさんらしい、スピリチュアルな空気が漂う中でのふわふわとした恋愛譚。好きなのに、好き同士なのに、噛み合わない歯車。もどかしい思い、切ない気持ちがリリカルに綴られていてとても美しい。
こうやって、ある意味で自由に、束縛され、拘束され、虐げられて、貶められていた環境から光さす明るい環境に躍り出る気持ちがどれだけ輝かしいものか、そういう感情を想像させてくれるような物語。
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よしもとばななさんか読みたくなった
ここちゃんのことをよく思い出すから、
忠犬ハチ公みたいな名前だから、これにした。
ちなみに最近見たここちゃんの夢は、
私たち、ずっと一緒にいた
散歩したり、抱っこしたり、ここちゃんとずっといれて、
夢の中だけど、とてもしあわせだった
死んだ人と過ごせる時間は、
誰かが、そっと、そっと見守ってくれてるみたいに、
とても柔らかかった。
もう、どんどん -
宗教の教祖をする祖母を持ち、人の出入りの多い複雑な家庭環境で育ったマオ。そんなマオは両親に捨てられインドで育ったハチと出会い、彼をとても愛する。ハチと一緒に暮らしていた女性が亡くなるとハチはインドに戻り修行をすることを決める。ハチとマオは互いに愛し合っていたが、一緒についていくことも、引き止めることもせず、ハチも修行の道に入る決心を変えることはなかった。ハチがいなくなって悲しいが、時の流れは止まることなく、また彼女には新しい出会いや人生があった。そしてハチもまたインドで新しい人生を歩んでいるのだとふと考える。必ず訪れる別れを思い自分と重ね合わせて苦しい気持ちになった。
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どうでしょう。
いつもどおりの吉本ばなな。
いつもどおりの -
祖母が遺した「おまえはハチの最後の恋人になる」という言葉。「私」はその予言通りにハチと出会い、彼の最後の時間を恋人として過ごす…。
久しぶりのばななさん。ストーリーだけを見るとあまり救いがないし、都合良く進みすぎてツッコミどころもあるのですが、悲壮感は感じません。ばななさんの小説には、運命をさらっと受け止めている登場人物が多いなぁ。もちろん自分の思うように生きているのだけれど、変えられないものは変えられない、とどこかで悟っているというか。世界はそういうものだ、という雰囲気があるから、死や別れが出てきてもそんなに悲しく感じないのかもしれない。