- Amazon.co.jp ・電子書籍 (158ページ)
感想・レビュー・書評
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Twitterでも有名なジャーナリストによる、最近のビジネス的生き残り方指南。Kindle Unlimitedにて読了。
個人的な感想として、佐々木さんの本はあまりに当たり前のことをあまりに平易に書いていて、特別なコトが書かれていると思わないまま読了してしまうのです。本著も類に漏れず。
※逆に言うと、私から見ればその通りだし、そうあるべきだ、というコトを言っているんだと思います。
内容の方向性として、これからの社会はこういう感じだからこうすべき…という言い方は、ある程度社会に染まった、少し上の40~50代に向けて書いているのでしょうか。団塊の世代的な「終身雇用」の働き方の終焉が出だしであるだけに、そんな印象を受けます。
その上での持っていき方としては、「善い人」になりましょうよ、ということ。そりゃあ・・・「悪い人」じゃないんだから、別に誰も反論できないですよね。
ただ、「善い人」とは何かを丁寧に説明しているのは本著の良い点なのだと思います。ある意味では無知の知に近い、今の自分の立ち位置が脆弱であることを認識した上で、今ここから前を向いて歩こう、という愛の溢れたメッセージがここにはあります。
最近読んだ『幸福な監視国家・中国』ともある種重なる部分があり、結局この世の中はIT化にも影響されて「評価主義社会」になりつつあるのでは、ということ。
日常生活の全てがITによってログを収集され、社会的に善いか悪いかでレーティングされてしまう世の中。ひょっとすると、そう遠くないのかもしれません。私はFacebookには登録していないのですが、こういう「勝手」が許されなくなる/不都合になる世の中がやってくるのかも…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昔は会社がプライベートな部分も責任もってくれた。
社宅があり、嫁さんは社内で見つけ、部活も社内。
でも今はそのつながりがない。
会社はずっとは続かないし、保証もしてくれない。
時代は変わってるのに、形だけ残っている。
これから生き延びていくためには、知り合いと「村」感覚でゆるくつながっておく必要がある。それにはFBなどのSNSをきちんと使いこなすべき、とのこと。
他の本でも読んだけど、
自分の存在をきちんとアピールすること
自分の存在をたまに思い出してもらうこと
が大切になってきているのね。
SNS更新しなきゃ。。。。 -
昔の日本は会社や地域社会という箱があり、その中で窮屈ながらも深いつながりがあった。グローバリゼーションにより、企業に長くいられることが必ずしも当り前ではなくなり、また、地域社会でのつながりも薄くなってしまった。
こうした中で、Facebookに代表されるSNSで、弱く広いつながりを構築し、情報を得たり、困ったときに助けてもらえるようにしておくことが生存戦略として重要になる。SNSで良いつながりを作るには、オープンで善い人であることがポイントとなる。旧来の社会で「善い人」が必ずしも評価されなかったのとは異なる。
終盤では、著者の「当事者の時代」における指摘と同様に、弱者の立場に憑依し社会の強者を糾弾する人間を批判しており、その部分だけ全体の中ではトーンが異なる印象を受けた。
口語調で読みやすいですが、さすがに社会問題をわかりやすく構造化する佐々木さんの切り口は今回も鋭いです。 -
SNSによる総透明社会を前提とした生存戦略。