ガソリン生活 [Kindle]

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  • 朝日新聞出版
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感想 : 39
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感想・レビュー・書評

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  • 意識を持った車たちからの視点でのストーリーという、奇抜な設定ながらさすがは伊坂さん、クルマに乗っていないときの人間たちの会話や言動をうまく読者から隠すことによって、複雑で面白いプロットで読ませるという、ところがいいですね。
    物語終了後10年経ったエピローグにほろっときてしまった。
    とてもいい話。

  • 「予感はナビには映らない」

    人生の3分の1は布団の中。
    でもそこに会話は少ない。

    だったら短時間でも
    家族や女優や記者や犯罪者達が、

    目的地への道のりに高揚して
    話に花を咲かす車内の方がよっぽど劇的だ。

    愛しい車達も、ワイパー動かして喜ぶし。

  • 車視点っていうことで、どうなるのかなと思って読んでいたけど、こういう視点も面白いとは思いました。
    見れるところ、見れないところが、普通に人が主人公の話とは違う点などが新鮮でした。
    車視点でないとなりたたない点などをあまり感じなかったのが少し残念かな。

    伊坂さんの話らしい感じで、ほかの話で出てきたメンバーも出演してたりして、サクッと読める本でした。
    伏線の回収もあって、楽しく読めた一冊です。

  • 主人公家族の所有する車の視点でストーリーが展開していく新感覚な小説で、とても面白かったです。
    おしゃべりで噂話が大好きな車たちや魅力的な登場人物の会話がとても洒落ていて終始飽きること無く楽しめました。

  • いやーーー最後うるっとするやつーーー

    これから車で独り言はやめようとおもった。

  • 望月家の緑のデミオを主人公としたストーリー。車がしゃべったらこんな会話をするのかあと、微笑ましくなった。ラストも良かった!

  • 車が喋るのがあまり好きでなかった。

  • 伊坂幸太郎らしい作品。
    地に足が着いたフィクションという印象。

    読みながら漠然とした不安を抱くけど、登場人物の快活さやオトボケ感からあまり悲観しないで落ち着いて読めた。

  • 緑のデミオ視点で書かれた珍しい話し。
    3編制で、それぞれが違った問題を解決していく話しだが最後にすべてがつながっている内容は伊坂ワールドだと思えた。
    有名人のトンネル事故、悪人の結末、小学校のいじめ問題それぞれ読み応えがあったが少し中だるみしてしまった感があったのでこの評価。

    最後の数年後一度手放した緑デミがまた帰ってくるエピローグは◎。

  • さすが伊坂幸太郎だった。

    車が主人公である本書は、人間中心社会への問いをあらゆるところにちりばめている気がした。
    車にも、今僕が座っている机にも、『命』は宿っているんじゃないか?そこに誠実に優しく自分は向き合えているのかな?と胸がどきりとしながら読んだ。

    人間心理の描写もやはり上手。
    自分の覚悟や想いさえもすぐ忘れてしまうのが人間だし、人よりも優位にたちたい、退屈だという理由で人をいじめてしまうのも人間。
    褒められたい、認められたい、役に立ちたいというのも人間。
    本当に世界に重要なニュースよりもそっちを優先し、人の不倫や何かあるんじゃないかという方に関心がいってしまうのも人間。そんなやるせなさもある現実、そしてストーリーの中で、勧善懲悪的に最後は正義が勝つ的なラストは個人的には素敵で、また人は見かけによらないし、どこかで優しい一面を持っているという描写も救いがある。

    冒頭に書いたことだが、人間中心、もしかすると自分中心にえてしてなりがちな"ひと"の心に、何か正しさみたいなものを気づかせてくれる本。

    ラストがまた温かいストーリーで素敵でした。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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