社内政治の教科書 [Kindle]

著者 : 高城幸司

• ダイヤモンド社 (2014年10月30日発売)

感想・レビュー・書評

[いちひこさんの感想 · 2019年1月3日]

2019/01/03 読了

[deroderohさんの感想 · 2018年3月11日]

会社内での社内政治というものについて、目を背けることはできない。社内政治の基本を押さえどのように対応するかを書いた本。

奇をてらったコツが解決を書いてある訳ではなく、どうしてもできてしまう社内政治という仕組みの（ベース）や対応策（ポリシー）が書いてあり、分かりやすい。

組織の中で役割が与えられているので、その権限をきちんと意識して自分にできる事、期待されていることを把握しながら、上下の人間に影響力を発揮するというのがやはり基本。

自分としては、ここらへんの意識が低めで（好きでもないし、苦手なので）、積極的に動けないので、悪循環という感じなんだなと納得できる内容。

社内政治は「影響力」のゲームで、「味方を増やして、敵をつくらない」のは社内政治の鉄則。そのためには、誠実に仕事をして、周囲からの信頼感を得る必要がある。
これって、良く考えるとかなりの人格者、実力者、バランス感覚がはないと、なかなか理想的にはできないだろう。

なるほどと思ったのは、
・相手の話を敬意をもって（個別具体的な質問しながら）聞くことで、相手に重要感を持ってもらうこと。
・善人になるべきではない。
・かけた情は水に流す。（返報性を過度に期待しない）
・できるだけ「議論」を避ける。議論における勝ち負けから脱却し、相手が本人の意思であなたの意見に賛同するように仕向ける。相手を言い負かすのはなく、相手の要求をうまく使い（たとえば優越感を感じさせるなど）して、相手の感情的な抵抗をそぐ。
・「自分は経営側の人間である」というタテマエを絶対に崩さない。このタテマエを崩すと周りの信頼を崩すことになる。

[akiradさんの感想 · 2024年3月10日]

エンジニアなので、技術で生きたかったが、年次が上がってくるとそうも言っていられなくなるので読んでみた。
・常に誠実であれ。
・議論はなるべく避ける。
・派閥とは等距離外交する。
・そもそも何を成し遂げたいのか、どう生きたいのかが重要
・所詮、仕事なのであまり思いつめない。

[FMさんの感想 · 2023年6月11日]

ヒントがあるかもとパラパラめくる。上司からの視点、リアルなことが書いてあり、そりゃそうだよなと思わされた。政治と書くとドロドロした感じだが、この本に書いてあるのは組織ではたらく以上は人間と人間のやりとりになるから、そこを直視させる感じでよかった。

[TMRさんの感想 · 2022年9月23日]

社内政治がとりわけ苦手なので手にとって読んだ。
サラリーマンは社内政治を避けて過ごすことは不可能である。苦手と言わず、社内影響力を広げて会社生活をより良いものにしていく。またリーダー、課長と昇格したたびに読むと悩みを解決できるヒントを得ることができそうなので何度も読みたい。

●社内政治を生き抜くポイント
1. 相手に好かれることも影響力を生み出す。影響力は自己増殖性がある
2. 味方を増やして、敵を作らない
3. 誠実であること。嘘をつかない、分け隔てない、人ごとに態度を変えない、素直に謝る
4. 悪口を言わない。悪口の話は流す
5. 重要感を持たせる。承認要求を満たす。自己重要感を相手に持ってもらう。
6. 相手の名前を覚え、毎日目を見て挨拶する
7. 返報性の原理を利用し、価値のあるものを小さなことから蓄積する。困っていたら助けるなど
8. ただしかけた情け（やってあげたこと）は水に流す。恩を返さない人もいる
9. 善人になるな。相手の言動を検証せよ。エゴイストとは距離を取れ
10. 私心を大義に変え、本気で思いを込めよ
11. 議論を避け、議論以外の方法で自分の意見を認めさせる。相手の意志で賛同するように仕向ける
12. 誰でも知識をひけらかしたい欲求を持つ。この欲求を利用すると、交渉事や好意獲得もできる
13. 相手を言い負かすのは政治的未熟さをさらしている
14. 相手の自尊心を傷つけることほど馬鹿なことはない
15. 思いを聞いてくれた相手には好意をもつ
16. 問題意識を持ち、問題を念頭に置いて社内にあふれる情報をフィルタリングする
17. ある部署でありふれた情報でも、壁を超えて他の部署に橋渡しできれば価値が生まれる
18. 組織を動かすのは権力（パワー）。パワーのありどころ、パワーの序列を見極めよ
19. 下のものの民意を得ることを意識せよ。ヒラメ社員は見捨てられる

[octhadukiさんの感想 · 2022年1月23日]

リクルートで6年連続トップセールスに輝いて、退社後に人事戦略コンサルタント会社を立ち上げた高城さんが、課長クラスに送る社内政治を攻略するためのノウハウ本。文章も平易で読みやすく、文字も大きいので、287ページあるがサクッと読める一冊。
冒頭に「社内政治に善悪はない。複雑な利害関係を調整しながら、自部署の実績を上げ、プレゼンスを獲得するためにやるべきこと。」と述べており、マネジメント職に就く人は一読の価値がある。
政治力の源泉から、それの見極め方、議論の仕方や決着の付け方、部下・上司のマネジメントと派閥抗争にどう対応するかの考察や具体的な行動例が示されている。最後に、政治に勝つより大事なこととして、自分の人生を台無しにするくらいなら社内政治から降りたり、環境を変えることも必要だと述べている。
根本的な考え方が「人は利によって合理的に動く」経済学をベースとしており、人間性を重視する社会学のエッセンスもみられるものの、補助的な位置づけだと感じた。著者は社内政治をそのような視点で見ているのだろう。

[H.Satoさんの感想 · 2021年12月16日]

最も弱い立場の人を大切にする。
課長の仕事は人を動かすこと。
誠実であること。
信頼。
できるだけ議論は避ける。議論は勝ち負けがあるから。議論に勝つと政治に負ける。

[meguhikoさんの感想 · 2020年11月8日]

社内政治はどんな会社にもある、ということを認識できた。
自分をとりまく影響力のバランスについてはこれまで以上に目を光らせていきたい。
また、派閥についても意識的に見て社内のパワーバランスを観察しながらうまく立ち回りを考えるようにしたい

[torepan07さんの感想 · 2020年1月27日]

社内政治の教科書
著：高城 幸司

どんな会社にも社内政治はある。そして、「政治力」がなければ、管理職や、課長の仕事は成り立たない。

本書は、仕事の本来目的を達成しようと努力している真摯なビジネスマンのために書かれている。社内政治としっかりと向き合って「善き目的」のために政治力を発揮することによって、よりよい社内政治が生み出されることを願っている。

構成は以下の7章から成る。
①社内政治は影響力のゲームである
②おしゃべりに政治の巧い者はいない
③リアリストしか生き残れない
④部下を掌握する
⑤上司を攻略する
⑥課長のための派閥学
⑦政治に勝つより大切なこと

初読の時は、パンドラの箱を開けるような気持ちで本書と向き合ったものの、再読となると肩の力も抜けて、純粋に必要なスキルとして読むことが出来た。

これほど赤裸々に体系的に社内政治にフォーカスをあてて記された本はそうそうない。わかりやすさと共に著者の良心を感じるそのスキルの紹介から安心して受け入れることができた。

自分のためではなく、仲間のため、自分が属する企業のために本書は必要である。こそこそ読むのではなく、本書のいう「善き目的」を達成するために堂々と読み活用していきたい。

[sknowさんの感想 · 2019年2月14日]

社内政治、会社での立ち振る舞いについて。
前職を辞めた理由の１つにでは嫌いな上司、仕事ができない上司をうまく扱うことができなかったというのがあるけど、これを読んでおけば辞めなかったかというと自分の本部長まで合わなかったからおそらく読んでも辞めていた。
ただ、最後までもう少し気持ち良く仕事ができていたかも。

著者プロフィール

同志社大学卒。（株）リクルート入社。営業として６期連続トップ成績を残すなど活躍の後、起業独立情報誌「アントレ」を創刊、事業部長・編集長を歴任。現在は人事コンサルティング会社（株）セレブレイン代表。

「2021年 『図解決定版　リーダーシップの「基本」が身につく本』 で使われていた紹介文から引用しています。」