「AV男優」という職業 セックス・サイボーグたちの真実 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 『職業としてのAV女優』を読んだので比較として読んでみました。
    こちらはインタビュー中心といった感じでした。
    AV女優1万人に対しプロの男優はなんとたったの70人!?
    しかも発売されるAVは単純計算で1日150本!!それを70人でって…。
    思っていた以上にハードでプロ意識がなければやっていけない業界のようです。
    AV業界の薄利多売化で苦しいのは女優も男優も変わりがないようです。
    それでも増える女優に比べ、プロと呼べる男優は減り続け高齢化が進んでいるそうです。
    AV業界が無くなってしまっても、エロを映像にする業界がある限り、女優の負担を考える上でもプロ男優という職業は存続して欲しいところだなと思いました。

  • これも気になっていた一冊。何を読んどんねん、という感じではあるが、でも男性なら多くの人は気になるタイトル、内容だと思う。

    以前読んだ『職業としてのAV女優』と比較しながら読んだが、AV女優とはだいぶ状況が違ってるなぁ、という感じ。なり手が溢れている女優と、なり手が減少して高齢化してきている男優、このミスマッチは大きいのだろうなぁ。

    同じ所といえば、どちらも二極化してきているところだろうか。売れっ子とそうでない人間に集約されてきている感はある。

    それにしても、AV男優って、70人くらいしかいないのか。いわゆる汁男優ってのはたくさんいるようだが、絡みをやる人間が70人だけってのは、少々衝撃的だ。いろんな諸条件が絡み合ってのこの人数とのことだが、ここからなかなか増えることも難しそう。確かにAVでは女優はお客さんだが、男優はスタッフというか、道具みたいなもんだからなぁ。どうしても扱いは疎かになるし、それでいて使い勝手が良くないといけない。女優は可愛いかスタイルが良いかニッチなところにハマるか、何らかのウリがあれば十分だけど、男優はそういうわけにはいかないからなぁ。

    それが故にどんどん寡占化が進む、という話だった。確かにそうなのかもしれない。

    そして彼らの恐るべきスケジュール。1日2現場とか、しんどくね?1現場で1回しかヤらないわけじゃなくて、3回とか、抜きも入れたら4、5回はやるだろうと思われる。それをもう1つとか、もう無理じゃね?1日2現場はレアらしいけど、でも1日1現場が毎日のように続く。売れっ子になるとそうなんだろうけど、でもしんどいよね。それを続けられる素養が求められるのが、AV男優。サブタイトルの『セックス・サイボーグ』というのは、実に言い得て妙だ。

    この中には有名男優(と言っても僕は加藤鷹以外は知らないが)のインタビューが多く掲載されているが、その中に男優としてのし上がるために、ウ◯コ食べたとか、そんな話が出てくる。それはホンマに無理やなぁ。セックスしてる所を公に出すだけでもかなり抵抗あるのに、ましてやそんなものを食べるとか、絶対に無理だわ〜。

    中には加藤鷹のインタビューもあるのだが、その中で彼は幸いっている
    「人前ではだかになりたい人間がいるわけがない」
    多くの人の気持ちだと思うのよね。僕もそう。それを乗り越えて行ったのが、彼らなんだろうね。それが幸せなのか不幸せなのか、そこは分からないが、でも好きだけでは絶対に出来ない。仕事として割り切っている部分もあるからこそ、その両面を持ち合わせているからこそ、出来ているんだろうなぁ。

    本書では有名な男優(70人の中でもトップクラス)だけが出てきているが、70人の中でも最下層の人間とか、汁男優のトップとか、その辺の人間の話も聞きたかったなぁ。

    こんなのを読むと、どんどん過激な方向に進むAVは、業界自体もシュリンクしている中で、本当にやっていけんのかね、と他人事ながら気になってしまうのだ。

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著者プロフィール

1966年、神奈川県生まれ。離婚後、初小説「ハワイッサー」で角川NEXT賞受賞。現在、小説、児童書、ノンフィクションなど幅広い執筆活動を行っている。

「2014年 『「AV男優」という職業 セックス・サイボーグたちの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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