つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 他者に好かれたいという気持ちが人間の最も弱い部分。嫌われても良いからしなければならないことが時々ある。嫌われる覚悟とは、他者に嫌われることの普通さを知ることにほかならない。人から嫌われることは異常ではない。普通のこと。自分にまったく落ち度がなくても嫌われることはある。生きているだけで、存在しているだけで、誰かからは反感を買う。会ったこともないのに日本人というだけで嫌われることもある。だから嫌われるなんてことは、それほど重大な問題ではない。嫌われるより好かれる方が、ほんの少し僅かに良いことは確か。しかるによほど好かれない限り具体的な利益は望めない。軽い好き嫌いは「気のせい」のレベル。ずっとずっと大事なことは自分に嫌われないこと。自分の考えに対して誠実に行動すること。そのために多少周囲の他者から嫌われてもそれは仕方がない。嫌う人も好いてくれる人もどちらもいない、どっちつかずの人生よりは遥かに良い。
    ふざけたタイトルからは思いもつかないコンテンツ。凛として整然。何者にもこびない清冽に打たれる。読めば読むほど滲み出てくる。

  • 2023.11. audible

    やっぱり好き
    前回の「つぼやきのテリーヌ」同様
    今回も10年前のエッセイとは思えない新鮮さ
    2014年に出してるなんて…

    新鮮に感じるということは、
    日本はそこまで変化してきないということか?
    コロナを経て、ある部分的なところは改善された感はあるけど、
    根本は変わらないということか?


    Amazonの本の紹介
    実は、僕の研究室にいた秘書さんが、カトリーヌという渾名だった――。小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。役に立つか立たないかは読む人しだい、でも読めば確実になにかが変わる。『すべてがFになる』などの超ロング&ベストセラ連発、絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。

  • 2020/7/17 Amazonよりはじめての森博嗣フェアにて385円でDL購入。
    2021/10/7〜10/8

    シリーズ第3作。森さんのエッセイを読むと非常にドライな人柄を感じさせられるが、こういう人は実際には人当たりの良いタイプの方も多いと思う。ご本人は文章通りの人なのか、それとも違うのか、興味深い。

  • 2016/1

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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