図解 これ以上やさしく書けない プロジェクトマネジメントのトリセツ (Panda Publishing) [Kindle]
- パンダ・パブリッシング (2015年2月28日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (246ページ)
感想・レビュー・書評
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仕事の中でなんとなく経験してきたことをあらためて整理したいと思って読んだ。その点では役に立った。あとはこれを実践でどう活かすかどうか。
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・プロジェクトとは「特定の目的」達成を「臨時の組織、構成員」で行うことであり、定型的な日常業務とは一線を画すことが多い
・当たり前だが特定の目的を明確化しておく必要がある
・上記の要因から制約条件、作業計画、スケジュール、コミニケーションチャネル、仕組みの明確化が必要
・企画、基本設計、詳細設計、製造、導入・運用のフェーズに分けられることが一般的
・企画と基本設計の段階でコストの大半が決まる
・フェーズ間では必要になるスキルが異なることから人員が分けられることが一般的だが、企画〜基本設計のメンバーが存在している必要がある
・それぞれのフェーズでのインプットとアウトプットを明確化しておくこと
・ウォーターフォール(フェーズ間をきっちり分けて進行してさせていく)、スパイラル(プロトタイプなどを作り、工程間の行き来をする)
・フェーズ間でWBS(WorkBreakdownStructure)を行う=構造化され、細分化されたタスクの詳細化を行う。
・WBSの管理にはガントチャートが一般的。この時点で見積もりを行う
・起こりうるリスクについてリストアップし、リスクマネジメントを行う -
書籍内では、プロジェクトの種類を1. 経営改革プロジェクト, 2. 商品&事業開発プロジェクト, 3. 情報システム開発プロジェクト, 4. プラント建設プロジェクト、と分類していた。
この書籍はその中の、1. 経営改革プロジェクト、に該当する事例をストーリー仕立てで説明してる。
事業会社にいる人が、経営改革プロジェクトの立ち上げに関わることになった時に、どういった進め方になるのか、何を想定していればいいのか、を知るのには良い書籍なのだと思う。
タイトルで言うほどは図解されていなかったような?
あとは事例が少し古めの企業文化の日本企業、みたいな印象を受けたので、その雰囲気があうかどうか。 -
プロジェクト管理初心者はもちろん、知識を一通り知ってる方にも、計画とは何のためにあるか、起きやすいコンフリクトなどあらためて気づきが得られる。
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kindleにて。
話が具体化され、クライアント目線の話がメインになっていた気がする。
PMOの理解という点では、少しわかりにくかった。 -
プロジェクト活動=プロジェクトマネジメント。
プロジェクトは新しい枠組みを作るために組成される。目的を達成するために役立つことであれば、どんどん出る杭になるという価値観。プロジェクトの目的は、特定の目的を達成することで、それが達成できれば解散する。プロジェクトの納期は会社の月次や期の時間軸とは別に決定される。
日常業務(既存組織)=組織マネジメント。
やるべきことが明確なもの、ビジネスモデルが確立されているものは、既存組織で進める方が圧倒的に良い。
プロジェクトは既存組織と異なり、暗黙のルールが無いことから、「前提条件」「制約条件の明確化」が必要になってくる。
「前提条件」はプロジェクトにおける決めごと。例えば新商品開発プロジェクトの場合、ターゲット顧客をどうするか、販売価格や数量をどれくらい見込むのかを決めることが必要。
「制約条件」は、社内外から決まる、変更が難しく足かせとなる条件。社外要因からは、法規制、世論などの制約。社内要因からは、会社の経営資源の大きさ、経営者こだわりなどが制約になり得ます。
■PMBOK(ピンボック)プロジェクトマネジメントの知識体系。9つの知識体系で構成。
「統合マネジメント」「スコープマネジメント」「タイムマネジメント」「コストマネジメント」「品質マネジメント」「人的資源マネジメント」「コミュニケーションマネジメント」「リスクマネジメント」「調達マネジメント」の9つ。
■マスタープランの目次
0.目次
1.背景
2.目的
2-1.目的と目標の明確化
2-2.対象範囲の明確化
3.前提条件と制約条件の明確化
4.プロジェクト方針の明確化
5.フェーズ分割の概要
6.フェーズの活動内容と成果物
6-1.フェーズ1:戦略策定(3ヶ月)
6-2.フェーズ2:システム設計(4ヶ月)
6-3.フェーズ3:システム開発(8ヶ月)
6-4.フェーズ4:システム導入運用(3ヶ月)
7.概略予算と投資対効果の検証
8.実行計画
8-1.WBS
8-2.スケジュール
8-3.各フェースの推進体制
9.推進上の留意点
9-1.リスクマネジメント
9-2.推進上の課題
■目標は目的の一部
目的は単純明確に定義。「何のために〜する」とか「〜によって〜を実現する」など。細かい定義は目標ですればよい。
目標は数字で具体的に定義。「製品在庫の50%以上の在庫削減」「クレーム発生率を0.01%以下を実現する」など。目標はQCDで定義する。Qクオリティ。Cコスト。Dデリバリー(納期)
■中間報告書の目次
1.背景
2.目的
3.プロジェクトの推進体制
4.運用スケジュール(実績と今後)
5.現状分析
6.業務改革方針
7.今後の進め方概要
8.プロジェクトへの協力のお願い -
プロジェクトマネジメントについて、架空の物語とともに解説する本です。
おそらく、一般的なプロジェクトマネジメントについて包括的に説明しているのかなと思います。
ステークホルダーや関係者への根回し的な部分や情報の整理の仕方については学ぶ部分があると思います。
ただ、この本の問題点として、架空の物語のみに当てはまる話なのか、一般的なプロジェクト全般に当てはまる話なのかがわかりにくいということです。
架空の物語のプロジェクトがかなり大規模なものなので、もっと小規模なプロジェクトでも本当にここまでやるものなのか、よくわからなかったです。
また、近年だとソフトウェア開発界隈だとよりアジャイルな進め方が一般的になりつつあるので、この本に書かれているやり方だと正直遅すぎるように思いました。
そういう層ではなく、より日本的な大企業向けのプロジェクトマネジメント手法と考えれば妥当なのかもしれません。
正直あまりおすすめはしない本です。 -
タイトル通り、プロジェクトマネジメントの取扱説明書。
プロジェクト遂行に要するプロセスと検討項目が網羅的に書かれてあるだけでなく、要点毎に成功につながる勘所が丁寧に書かれてある。ある会社がCSMを導入するという架空のストーリーをケーススタディとして、各フェーズ毎に解説を加えていく展開も具体的なイメージができて分かりやすい。また、マスタープランや実施計画書、ガントチャートなど、具体的にプロジェクトを進めるにあたって用意されるべき資料に関しても、そのままベースにできるレベルの具体例が掲載されており、実務の視点でも有用。最近、初めてリーダーとしてプロジェクトを任された自分にとって、必携の書となった。
これまで、いくつかの施策に携わったことはあるものの、何を目指しているか分からないままチームが空中分解を起こしたり、何を進めて良いか見えない中で年度末の期限に苦しい抗弁を捻り出す、というほろ苦い経験をしてきたが、その理由がよく分かった。これから着手するプロジェクトも不確定要素が多いので最終的に日の目を見るか分からないが、この本を読んだことで、少なくとも明確な目的を設定の上、各フェーズでやること、スケジュール、役割分担をきちんと明らかにして、責任を持ってプロジェクトを終結まで持っていく自信を持つことができた。 -
様々なプロジェクトに関わることが増えてきたので、基本知識を得るために読んでみました。初めて聞く内容ばかりなので理解しきれていないところもありそうですが、途中からサプライチェーンの解説と混ざりこんで、どちらがどちらのことを話しているのか迷い込んでしまいました。他の本で基本の基本を押さえてから読むと良いのかもしれません。