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感想・レビュー・書評
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苫米地氏はいいます。「日本社会には活力がなく、日本人はどこか元気がない。
幸福を感じられない、それは、個人の可能性があらかじめ限定されているからです。
自分の未来に無限の希望がもてなければ、人は現在を楽しむことはできないし、
未来に向かって挑戦することはできないのです」。
確かになと思います。今の若い人が異常なまでに安定思考なのも頷けます。
でも、後に本当の安定とは、安泰と言われる会社や公務員になることではなく、
実は、自分自身の心の態度だということがわかったりします。
個人的には、日本は、「見殺しの社会」だと思います。
日本人は、表面的には、非常に優しく、親切です。
しかし、共に手を取り合って生きていこうという感じにはならない。
あの人がどうなろうか、結局は自分に「関係がない」と思ってしまう。
これから多くの日本人が、孤独に、死んでいくのではないかと思います。
少なくない日本人が感じている閉塞感は、経済、景気が停滞しているからではありません。
「やってはいけない」ということが以前よりも飛躍的に多くなっているからです。
つまり自由度が、どんどん減っています。
相互監視社会の色合いが強くなったと感じます。
例えば、公園でボール遊び禁止、なぜなら、以前ボール遊びをしていた人がいて、
そのボールが女性の顔面に当たり怪我をしたから。ごもっともな話しです。
論理的な解決方法としては間違っていません。
しかし、ボールで遊ぶという自由が、そこで制限されます。
以前、「自由」だったものに、「制限」や「規制」を加えることが良い事とされています。
日本は、どんどんクリーンになっています。道もクリーン、身につけているものもクリーン、
しかし、多くの制限と規制により、心は窮屈になっています。
これから、ますます、人を縛り、窮屈な社会になっていくと思います。
アジア諸国やアフリカ諸国を旅をしたことがあるなら、日本が如何に豊かな社会だとわかります。
しかし、その豊かさを、ほとんど感じることが出来ない。本当に不思議な社会です。
この流れは止めることは、おそらく出来ません。