猟犬 [Kindle]

  • 早川書房
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感想 : 4
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感想・レビュー・書評

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  • 少し話が広がりすぎか

    評価3.8
    kindle 443ページ

     17年前の事件の再審請求。担当刑事一人が責任を負わされるのには違和感を感じるが、証拠の偽造はあったのか?真犯人は?他の事件との関連は?など興味のつきない立ち上がり。雰囲気としては担当刑事も不正があった前提で動いているようにも見える。仮に不正があったのならば、また冤罪ともなればなおのこと主人公にもある程度の責任があることになり、解決にはならなさそうに思われるが。
     一方その娘は父の不正疑惑を報じる立場の出版社のライターだが、こっちはこっちで殺人事件を追っていくことになる。他に17年前を思い浮かばせざるを得ないような少女誘拐事件が主人公不在の同僚を巻き込む。当然全部が関係するのだろうがまだわからない。
     娘が父親に合流する。不正を探しているのか、有罪となる証拠を探しているのかと読者も気にしているところを父親に問う。よくできた娘で、両方だと言うことで今後の方向性も定まる。ただ、やっぱり問題点も事件も多すぎて全体の流れがつかみにくい。
     最後は海外ミステリーらしく特にどんでん返しもなくすべて解決、ハッピーエンドとなり最後まで読み易い。ただ、大きく広げた風呂敷を雑に畳んだ感は否めない。どうせ刑期は勤めたのだから証拠捏造など主張しなければ犯人ももう少し捕まらなかったような気もするし、結局主人公が頑張らなくても少女は救えたのかとも思うし、最後まで論点が定まらなかった印象を拭えない。

  • カタリーナ・コードを読んで、よかったのでこちらも読んだ。

    公開されている紹介文のあらすじを読んで、停職処分を受けたヴィスティングが名誉挽回とかリベンジ的に捜査するなんていうノリだったらイヤだと思ったけど、そんなことはまったくなかった。

    訳者あとがきにあるように「派手さや誇張とは無縁な確かな筆」がある。
    ヴィスティングは、淡々と過去の事件を再検証するものの冗長に感じられる部分はない。
    娘のリーネが、新聞記者として殺人事件の取材をし、その中で何者かに襲われるなど、サスペンス要素もある。
    過度の暴力的描写はなく嫌な気持ちになることもなかった。

    ヴィスティング シリーズをすっかり気に入った。和訳されていないシリーズ初期作品の英語版をAmazonの欲しいものリストに入れて、日本語か英語で読めるものはすべて読む覚悟を決めた。

    現在は『鍵穴』を読んでいるところ。

  • 読み終わった瞬間に内容を忘れた。

  • ノルウェーの警察小説、めちゃ面白かった!捜査官ヴィリアム・ヴィスティングと、その娘で新聞記者リーネが、それぞれ違う事件を追いつつ真相に迫っていくストーリー。信頼し合う親子の関係が何とも心地よい。仕事人間だけれど、常に穏やかなヴィスティングがカッコいいし、劇画的なシーンはほとんどないのに、クライマックスへ向け静かに盛り上がっていく感じは読み応えがありました。また好きなシリーズが出来て嬉しい☺️

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