人魚 [Kindle]

著者 :
  • 2015年6月18日発売
3.67
  • (1)
  • (4)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 26
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (12ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 葦平忌
    芥川を敬愛しているとのことで、「河童」が登場する作品を多く残している。
    こちらの「人魚」も 一人の(一匹?)の河童から、草の葉に巻かれた生臭い手紙が、あしへいさんのところへ届けられる。手紙に書かれたその河童の悩みのお話。
    かなり好き。
    河に生きる河童が、海へ行く。
    そこで偶然見てしまった美しい人魚。
    その美貌、その姿態、その曲線。
    動揺するほど美しく、河童の賛美の言葉が続く。
    が、人魚だって生きている。
    生きるための生態を目撃してしまう。
    食生活は、魚類設定。サバを手づかみでかぶりつく。排泄はコンブの林の中。
    それを見てしまった河童は、勝手に失望する。
    美しいというところの表現がこれでもかと折り重ねてきてのギャップが、素敵。

    • 土瓶さん
      人魚の排泄は……金魚のフンみたいなアレかな?
      下半身が魚だし。
      どうでもいいか(笑)
      人魚の排泄は……金魚のフンみたいなアレかな?
      下半身が魚だし。
      どうでもいいか(笑)
      2024/01/30
  • かなり面白い

  • グロテスクな人魚と覗き見河童君のお話。
    色々考えずに、卑屈な河童君の変態的な告白としてひたすら読んだ方が楽しい。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1907年1月、福岡県若松市生まれ。本名、玉井勝則。
早稲田大学文学部英文科中退。
1937年9月、陸軍伍長として召集される。
1938年『糞尿譚』で第6回芥川賞受賞。このため中支派遣軍報道部に転属となり、以後、アジア・太平洋各地の戦線に従軍。
1960年1月23日、死去(自死)

「2016年 『青春の岐路 火野葦平戦争文学選 別巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

火野葦平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×