イギリスの狭い港町で、フロリダからの休暇を終えて戻ったエリー・ミラー刑事は新しく赴任して来たアレック・ハーディ警部補に昇進を横取りされる。
そんな朝、海岸で息子の親友で隣家の11歳の少年・ダニーの遺体が発見され、殺人の捜査が始まる。
殺人事件なんて起きない田舎で、人員も足りず、捜査になれない部下たちに苛立つボス。
専業主夫の夫や息子のトム、赤ん坊と幸せに暮らしていたミラー家。息子ダニーが殺された夜たった一度不倫した父、妊娠を言い出せない母、父の秘密を知る娘。
街の人々は次々に疑われ、新聞記者にも追い回され、過去を暴かれていく。
全てを疑えというボスにエリーは最初はなかなか順応できずにいたが…
未成年との交際で通報された過去を持つ少年団の世話役、元アルコール依存症の牧師、父の弟子と本当の母親の秘密、ハーディ刑事がかつて解決できなかった事件に関する過去。
みんな、不倫や傷ついた身内の事件や冤罪、小さい街だからこそ人に知られたくない秘密を隠そうともがき、事件は複雑に絡まる。
そして犯人が分かっても、救いはない。
でもとても面白い、と言ったら不謹慎だけれど、見ごたえのあるクライム・サスペンスだった。
ディビッド・テナントとアーサー・ダーヴィルの共演はDOCTOR WHOファンとしては胸熱。