- Amazon.co.jp ・電子書籍 (418ページ)
感想・レビュー・書評
-
アメリカの憲法の精神、矛盾をはらんだ歴史、政治と司法の関係が俯瞰できる。米国投資家必読。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
州と連邦、南部と北部、南北戦争、三権分立、財産権と基本的人権、人種および男女の平等など、重要なテーマを、アメリカの司法の歴史から読み解く。
全編を通して大きなテーマとなっているのは、やはり人種問題である。建国の初期から21世紀に至るまで、このテーマは続いてきている。
政治家、あるいは判事たちの生涯にふれる箇所もあり、それぞれがどのような思想をもってアメリカ史を形成してきたかが分かる。人間味のあるエピソードに、マーカーを引いた箇所も多い。
この本をおすすめするのは、人種問題の歴史に関心がある人、アメリカの政治史に関心がある人、アメリカの憲法に関心がある人。(この本の性質上、文体の著者らしさはほかの著作のほうが強い。)
アメリカ史を全く知らなくても通読できる。
ただ、州のだいたいの位置が分かると、南北の関係を理解しやすいので、アメリカの地図を見ながら読むのもいいだろう。
専門雑誌での連載がもとになっているので、例えば南北戦争など、一部の章だけ拾い読みするのもありかもしれない。
この本を通して、アメリカの憲法を直接読んでみようと思えた。 -
何年も前に知人から激推しされていたのだが、ミュージカル「ハミルトン」にハマったのを機にようやく読んでみた。合衆国政府・州・個人という日本にはない関係性(そして時として問題になる、新たに得た占領地の取り扱い方)、「州間通商」の重要性、政治と対峙する最高裁の存在感など、知らない事柄も多くてとても面白かった。2年前の「ロー対ウェイド判決」を長い歴史の一つとして相対的に見られたのも良かった。しかしやはり主軸は奴隷制と人種差別を最高裁がどう裁くかであり、この国の歴史は黒人の苦難の歴史でもあるのだと痛感する。
-
憲法の視点からアメリカの歴史を読み解いた本。
アメリカという国を理解するには、合衆国憲法と憲法裁判を深く知ることが一番だと、本書を読んで強く感じました。
本書を読むとアメリカへの理解が深まります。 -
憲法と連邦最高裁と判例から学ぶアメリカ史。これらでここまで語れるアメリカ社会というのは面白いし、やはりローヤーの国といったところか。
法律の素人でも分かりやすいタッチで書かれている。
奴隷制から続く人種問題というのはアメリカにとって根深い問題で、200年に亘って悩まされ続けてきた問題であることが良く分かる。 -
面白かった
-
アメリカの歴史を、法律論争を中心に説明。法は、それのみで存在するのではなく、政治・経済・社会情勢等々様々な要因でその存在が試される。