ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー 2015年 11 月号 [雑誌]

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  • / ISBN・EAN: 4910059691158

感想・レビュー・書評

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  • Amazonで、Kindle版があることが分かって多少ショック。
    図表も多いので、ちょっと見づらいのかもしれないけど。

    人工知能特集は、大変興味深かった。その後で、羽生さんの決断力を読み、コンピュータでのデータ研究とかについて読むと、時代の発展が如実に分かるし、今後どうなるということにも意識が及んでさらに面白かった。

  • 「第二の機械時代」の転換点に立っている。
    GDPに占める人件費の比率は米国で安定していたが、2000年を境に急減している。低コストの海外への移転・自動化による効率化。スキルの低い情報労働者の需要が減り、スキルの高い人の需要が増えた。教育や訓練や経験を積んだ人の方が重宝される。格差の拡大。
    デジタルの進歩の多くがGDPに勘定されない。たとえばウィキペディア。新しいテクノロジーの開発と、その恩恵が統計に表れ始めるタイミングにはずれがある。
    人間が優れていること三つ。
    1.高度な創造力
    2.感情、対人関係、思いやり、コーチング、意欲喚起、統率
    3.機敏性、可動性
    環境における5つ重視
    1.教育で、コンピューターが得意としないものを。創造性、対人スキル
    2.インフラ
    3.起業
    4.移民
    5.基礎研究

    機械学習:コンピュータが経験からルールや知識を学習し賢くなる技術
    データマイニング:知られていなかった意味のある情報をデータから抽出する技術
    深層学習:情報抽出を多階層にわたって行うことで、高い抽象化を実現する機械学習の一つ
    ビッグデータの活用には機械学習が必要だし、機械学習を磨くためにはビッグデータが必要
    深層学習を含めたAIが広まることによって、人間の知覚能力、認知的な仕事が劇的に機械にサポートされるようになる。
    AIと人間の違い
    1.AIには意思がない
    2.人間のようには知覚できない
    3.事例が少ないと対応できない
    4.問いを生み出せない
    5.枠組みのデザインが出来ない
    6.ヒラメキがない
    7.常識的判断が出来ない
    8.人を動かす力、リーダーシップがない
    AIによる事業への影響
    1.データ的な取り込みが不可避
    2.意思決定の質とスピードが上がる
    3.状況把握から打ち手までが一つのループになる
    4.集合知的なAIを作れるかどうかのゲームになる
    5.ヒューマンタッチがより重要になる
    AIによるマネジメントの概念変革
    1.経営資源は「ヒト・データ・キカイ」へ。
    2.目指す姿を設定し、正しい問いを投げかけることが業務の中心に
    3.異常値対応が重要な責任に
    4.どう制御するかが大切に
    5.ソフトなスキルがこれまで以上に重要に

    ディープラーニングにより、コンピュータが自動的に特徴量を探し出せることによって、人間の知能はコンピュータで再現できるという仮説の証明に向けて前進
    これから可能になること
    ・画像認識、音声や手触りなどマルチモーダルな認識、行動の熟練、行動の組み立てによる繊細な作業、極限環境での作業、言語とのひもづけ。人手不足の解消。模倣できない職人的なノウハウを持っていることが圧倒的な優位性につながり、日本企業のモノづくりの復権につながる

    「もっと優れた思考機械が人間をサポートできるようになったら、人間はどんな偉業を成し遂げられるだろうか」
    雇用可能性を増すための5つのアプローチ
    1.向上する。大局的な考え方
    2.譲る。単純な認知の枠に当てはまらない分野で強みを発揮
    3.介入する。ソフトウェアの意思決定プロセスを理解し、その機能やアウトプットを監視・調整。
    4.絞り込む。狭いニッチを探す
    5.前進する。次世代の応用方法を構築

    組織は「知の探索」より「知の深化」に偏りがち。コストがかかるし、不確実性も高いので。そうすると中長期的なイノベーションが枯渇していく。これがコンピテンシー・トラップ。「知の探索」を実施するには上層部による知と知の組み合わせ意識や人材の多様化

  • 人間でしかできないことの雇用を創出する。
    人間ではできないこと/信用ならないことは、機械に任せる、そんな未来。

  • 人工知能の特集より、連載記事の方が読み甲斐がありました。


    <特集>人工知能
    機会は我々を幸福にするのか
    人工知能はビジネスをどう変えるか
    ディープラーニングで日本のモノづくりは復権する
    オーグメンテーション:人工知能と共存する方法
    アリババの戦略はアルゴリズムに従う
    あなたの上司がロボットに代わったら

    <翻訳論文>
    ペンタゴンに学ぶサイバー攻撃に強い組織のつくり方
    法人営業では5人の味方をつくれ

    <連載>世界標準の経営理論 [第14回]
    「両利き」を目指すことこそイノベーションの本質である

  • これからどういった分野で人工知能が使われるようになるか、また、どのように共存していくかの参考になった。

  • 今月は『人工知能』
    あまり、興味を引く記事・論文がなく流し読み。

  • AIについてまとめられている本。とても平易にまとめられているので、AI気になっていたけれど良く分からないという人でも手に取りやすい1冊。

    今回は、興味のそそられた「AIと人間の棲み分け」についてのみメモ。

    1.AIには意思がない
    どうありたいという願い、判断のベースとなる価値観がない。そのため、目標設定やビジョンを立てることができない。

    2.AIは人間のように知覚できない
    肌触り、気持ちよさ、美しさなどヒトの価値観の多くは、ロジックと言うより感情と連動している。つまり、肉体的経験、が欠落しているのだ。
    AIは感情を識別できたとしても感情(好き嫌いの判断)をもたない。そのため、「この辺が気持ち悪いからスッキリさせよう」という問題意識をAIが自発的にもつことはない。

    3.AIは事例が少ないと対処できない
    人間は前例がなくても、普通には利かないアナロジー(類推)を使い、解決策を見立てていく。AIの情報をメタ化して把握する力がどこまで上がるか次第だが、当面はこの問題が続くだろう。

    4.AIは問いを生み出せない
    問題や式をつくれない電卓に似ており、問いを投げかける力をもたない。人間が日々普通に行っている問題提起、課題設定ができないのだ。

    5.AIは枠組みのデザインができない
    問題の構造化を自ら行うことができない。

    6.AIはひらめきがない
    セレンティビティ、out of box thinkingと言われる、「普通には思いつかない感上げ」「全く新しい組み合わせ」にハッと気づく力のこと。AIは人間がこれまで気づかなかった関係性を異質なデータを投げ込むことで見つける可能性は大いにあるが、その意味合いを自発的に見出すことは難しい。

    7.AIには常識的判断ができない
    言い方を変えると空気を読めない。

    8、AIには人を動かす力、リーダーシップがない
    デリケートで複雑なコミュニケーションをとる場面では、論理的で、洞察に富む発言しかできないAIには対処が困難である。

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著者プロフィール

1913年(大正2年)、「経済雑誌ダイヤモンド」の創刊とともに誕生し、2013年(平成25年)には創業100周年を迎えた。「ダイヤモンドのように小さくともキラリと光る」が創業の精神。現在、「週刊ダイヤモンド」「ダイヤモンド・オンライン」などの各種メディアでタイムリーなビジネス情報をダイバーシティ社会に提供するとともに、ビジネス書から生活実用書、経済小説まで、幅広い出版物とメディアを世に送り出している。本書は、同社経営情報編集局・出版編集部で制作。

「2022年 『相続&事業承継で頼りになるプロフェッショナル 2022年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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