短篇集 きみのためのバラ (impala e-books) [Kindle]
- 株式会社ボイジャー (2016年2月5日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (130ページ)
感想・レビュー・書評
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池澤夏樹の小説は、はじめてだった。もっと早く読むべきだっただろうか。いや、大人になった今だからこそ、この面白さがわかったという気もする。読むべきタイミングで出会えた、と思うべきだろうな。こんなに魅力的な作品を描く人だったんだね。
なぜか、引き込まれるんだ。文章をたどることが心地よい。ときにシビアな経験が語られるとしても、それもまた日常の範囲でありうることだ。ミステリとかエンターテイメントの視点からみれば、なんてことのない日常じゃないか、という場面にすぎない。誰も死なないし(あ、死んでる作品もあったか)、宇宙人も攻めてこない。誰の身にもありうるちょっとしたことだ。それがすごく、楽しく読めた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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