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感想・レビュー・書評
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綾辻さんの館シリーズに1番影響を与えた作品で、綾辻さんがおすすめされていたので読んでみたくなった。
館シリーズの島田さんは、島田荘司さんから付けられたそうなので、館好きとしては読まないわけにはいかない。
ミステリーはいつも一気読みだけど、この本は4日間もかかった。ほとんどないことだけど、途中で何度も読むのをやめようかと悩んだ。
登場人物に感情移入ができず、警察がすぐに来るのでクローズドサークルではないし、いつまでたっても探偵の御手洗さんが出てこない、物理トリックがあまり好きではない。
全体的に自分には合わなかった。
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御手洗潔シリーズのワトソン役である
「私」こと石岡視点で描かれているので、
前半は少々読みにくく感じましたが、
名探偵の登場から謎解きまで怒涛の展開。
島田ワールド全開!拍手喝采。
部屋の位置関係がややこしいので
図面と比較しながら読むのが大変ですが、
それもまた一興。 -
初期の作品だけあって、文章がイマイチ。一見、館ものっぽいが、館ものによくある風情たっぷりの情景描写はほとんど無し。その辺を期待してはいけない。
そしてこれだけは言わせて下さい。トリックが無・茶・苦・茶♪犯人の努力は買うけど。おそらく物理的に無理なんじゃないだろうか。最後の最後で失敗するに一票。
実はオリジナル版を以前に読んでいるのだが、何度読んでも、北海道の冬をよく知らないで書いたのだろうなと思ってしまう。トリックや推理に影響は無いのだけれど、雪国に住む者としては非常に不満。
まず、クリスマスに稚内の海が流氷で真っ白、なんてことは無いそうで。インターネットの無かった時代、調べるのは大変だったのだろうけど…。
そして、カクテルドレス一丁で玄関前で客を出迎える英子。無理ですから!12月はまだ本格的な寒さでないとは言え、海のすぐそばの高台。冬の沿岸部は浜風がすごいっすよ?夜なので気温も氷点下でしょうね。想像しただけで寒いよ~。 -
◆◇◆世紀の大トリック!◇◆◇
『斜め屋敷の犯罪』 島田荘司
北海道の最北にそびえ立つ流水館。大金持ちの浜本幸三郎が建てたその館はとても奇怪な風貌をしていた「斜め」なのです…。雪のふるクリスマスパーティの夜、『斜め屋敷』に一筋縄ではいかない客人たちが集められます。
ここまで舞台が揃ったら起きるのはもちろん密室殺人事件。殺人現場の図面や館の構造なども事細かに掲載されていて、探偵役の御手洗潔が登場するころにはいろいろな可能性も否定されているので、「さぁ、謎をとけ!」と言わんばかり(犯人はわかるんですよ…)。がその全貌が明らかになった時の僕の気持ちは「………誰もわからんだろこれ」まぁよくこんなトリック思いついたもんだと思います。ここまでやってくれるとスッキリしますね。
日本ミステリー会ではとっても有名な作品なので一度読んでみるといいかもしれません。あ、面白いんですよ。ちょっと長いけど…。 -
探偵が現れるとき事件はすでに終わっている。
前半の半分を過ぎても御手洗が登場せず、あまり魅力のない人物たちのてんやわんやで辟易してきたところに御手洗が登場し、一気に物語が色づく。このコントラストは気持ちのいいものだが流石に前半が長すぎる印象を覚えた。また戯曲風の書き方も書き手と人物の距離感が掴みづらく、あまり効果的とは思えない。下手をすればギャグになりかねないような大胆なトリックは確かにインパクトがあるので不完全燃焼感はないが、全体的な印象としては前作の方が好みである。この作品はパズラーとしてのミステリを意識し、現場を詳細に描写することや戯曲風の突き放した文章が特徴だが、私としては文章から物理的要素以上に情景が滲み出てくるようなミステリが好きなのだと思う。 -
苦手なタイプのミステリーだった。トリックは意表を突くものだったけれど、感情移入できるキャラがおらず、謎が解決編まで長く感じられた。6とんを☆3としたので相対評価で☆2に。
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御手洗潔シリーズなのになかなか御手洗が登場しない。
北海道の宗谷岬に建つ通称「斜め屋敷」で密室殺人事件が連発する。
被害者は招待客。
本作でも読者への挑戦状が出された。
私にしては珍しく犯人だけは当たった。勘で。