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感想・レビュー・書評
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うーん
なんだかなー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【陽明学とは】
中国の明代に、王陽明がおこした儒教の一派で、孟子の性善説の系譜。
形骸化した朱子学の批判から出発し、時代に適応した実践倫理を説いた。
「行動重視の陽明学」と言われる。
【陽明学の真髄】
・知行合一:知識と行動は良知から発する作用。本当の知は実践を伴わなければならない
・致良知:私欲のない心の本体(正しい知力)を推し進めなければならない
・事上磨練:実際に行動や実践を通して、知識や精神を磨かなければならない
・万物一体の仁:全てを我が身のことだと思い行動しなければならない
・抜本塞源論:根本から悪を絶たなければならない
【感想】
あまり新しいことはなかったかな?っと。
なぜ新しさを感じないかというと、
今まで周りの先輩らが説いていたことと同じだから。
「行動しなきゃ意味がない」「自分を信じて行動しろ」
「自己研鑽しろ」「他人事だと思うな」「上流の課題解決になっているか?」
などなど。 -
GLOBIS堀氏の本を読んで関心を持った陽明学について、Kindle Unlimited対象だったため購読。難しい内容だが、初学者にとっても背景知識から理解でき、分かりやすい本だった。3時間ほどで読了。
「知行合一」「事上磨錬」は常に実感していることだし、学問や修養の目標は、おのれの内なる良知を発現すること、また、己のみならず、「万物一体の仁」を目指す必要がある。という点は印象的だった。翻って、ビジネススクールでの学びに対する姿勢や、将来の経営判断にも「志」が重要であると理解した。
引き続き、修己に努め、良知の発現を目指しながら、常に志が何なのかを問い続けていきたい。
【メモ】
・儒教の核心は「修己治人」
・宋代の儒教の再編が「宗学」、それを朱子がまとめた「朱子学」
・「性即理」と「心即理」
朱子学:「性」にのみ「理」を認め、「情」はコントロールする対象
陽明学:「理」は自分の外にあるのではなく、わが心こそ理
・陽明学は「知行合一」で実践を重視。学んだことを実践せねば学んだことにならない。⇔朱子学は「先知後行」
・中国大陸、朝鮮半島では朱子学優位。陽明学は日本人の気質に合っていた?
・「天理を存して人欲を去る」ことが修養の根本
・人間が天から授かった立派な素質が「良知」
・朱子学と陽明学では「格物致知」の解釈が違う。朱子学は事柄の理を極めて知識を拡充すること。陽明学は「心即理」わが心こそ理で、その理(良知)をもって万物の在り方を正していく。「既良知」
・「修己」として儒教が重視したのが古典の学習。「四書五経」(大学、中庸、論語、孟子と易経、書経、詩経、春秋、礼記)
・陽明学は「事上磨錬」実践・仕事を通して自分を磨く。
一、根本をしっかり把握してかかること
二、自分に厳しく、わずかな疑問も残さない
三、せっかちに効果を期待せず、一歩一歩着実に歩む
・「万物一体の仁」:良知は世の中のすべてを一体と見做す人の心。他人の苦しみを自分の苦しみとして感じる心。良知の発現は自身の人間形成に留まらず、社会的実践へ向かう
・「抜本塞源論」:根本から悪の根源を断つ。学問や修養の目標は、おのれの内なる良知を発現することにある。目標を見失い功利に流れて、いたずらに知識を追う現状を正す必要あり。教育の目標は知識の修得ではなく道徳性の修得。
・あげた利益をどう使うのか、そこで経営者の「志」が問われる。経営理念。
・「志」無くしては、学問も身につかず、困難も乗り越えられない -
私の好きな高杉晋作がどういう行動原理で動かれたのか興味が湧き陽明学入門書を手に取った。現代でも十分通用する考えと感じました。読者の対象としては経営者などを考えておられそうな感じです。
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中国の明代に、王陽明がおこした儒教の一派「陽明学」。この思想の真髄を第一人者がわかりやすく紹介する。
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司馬良太郎は朱子学か陽明学で戦争をやったといっていたど忘れてしまった。
が、幕末の状況をみて、考えたものは全部行動せよ!というのは陽明学によるところが多いと思う。
しかし、本書を読むとそんな激しいものではないのかもしれない。
やる気は大事。そこは深く納得。
あと心を常に躍らせるということも。 -
陽明学を起こした王陽明の言葉などをまとめた『伝習録』から、陽明学の成り立ちや王陽明の生涯、陽明学の重要ポイントなど、陽明学のエッセンスをわかりやすく書かれた本。
陽明学について興味を持った方は、本書を最初に読むことをおすすめします。陽明学の要点がとてもわかりやすく書かれています。