遅読家のための読書術 [Kindle]

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • Kindleにて読了。
    1日2冊読み、年間六百冊もの書評を書く著者が語る本との賢い付き合い方。
    今回は著者のススメに従って引用で内容を紹介します。

    「本についても知識についても 、本当に手元に置いておくべきものだけを残し 、それ以外はため込まないことがあたり前になりつつあるのです 。これはつまり 、必要なものと不要なものとを分ける 「取捨選択 」がとても重要な意味を持つということ 。それが現代であり 、だからこそ読者も 、本を読むときには 「必要なところ 」だけを読むべきなのです 。」

    徹底した効率化。これも読書のコツ。溜め込みがちゆえ耳が痛い。

    「つまり 、小見出しを使って 「必要か否か 」を取捨選択していけば 、より短時間で要点だけを抽出することができるわけです 。自分にとって不要な部分を徹底的にそぎ落とし 、本質だけが浮かび上がってくる状態をつくる 。まずこれが基本的な考え方です 。」

    フォトリーディングでも同様の指摘がありますね。

    「この種の 「著者による自分語り 」は 、読書時間を短縮する際には 、積極的にスキップしていくべきポイントです 。
    (中略)
    事例部分は飛ばして 「まとめ 」の部分を読むだけでも 、十分に話は理解できるはず 。」

    「書生活をより楽しく豊かなものにする意味でも 、 「本を手に入れる場所 」にバラエティを持たせることは大切なのです 。」

    偏りがちなので参考にします

    「読む本に困った僕がまず足を運んだのは 、図書館とブックオフでした 。
    (中略)
    思わぬところから 、興味の枠が広がっていく機会を与えてくれるという意味で 、毎週の読書のための何冊かは 、図書館で借りることをおすすめします 。」

    図書館はたしかに有用ですね。

    「知識を得ることを目的にした読書が危険なのは 、音楽の場合とは違って 、その当人までもが傲慢になるケ ースがあるからです 。知識が増えたからといって 、その人が偉くなるわけではありません 。ブランド物をまとった人が 「自分はおしゃれな人間だ 」と勘違いするのと同じように 、知識を集めることに酔った人は 「自分は優れた人間だ 」と思ってしまいがちなのです 。」

    おごってはいけない。

  • 読書に対する考えや意識が変わった。読んでいるそばからスピードが上がった。本を読みたい意欲が高まった。この手法や考えを自分に取り入れてみる。まずは実践。

  • 遅読の人の読書に対する考え方の傾向、読書の習慣化のコツに関してはとても参考になった。

    ただ早く読める本を積極的に選ぶ理由には納得できたのだが、読みやすさ基準で本をセレクトしていくのも小さいストレスになるのではと思った。
    そのために筆者は同時に数種類読むのを推奨してるのだろうが、余計に1日一冊のハードルが上がる気もする。
    とりあえずフローリーディングの読み方を定着させようと思う。

  • 「本を読むのが遅くて悩んでいる……」という方におすすめの1冊です。

    『遅読家のための読書術』著者の印南敦史(いんなみ あつし)氏も、1ページ読むのに5分弱もかかる遅読家です。
    しかし印南氏は「書評家」として、月60本近くのブックレビューを寄稿しています。

    どうして遅読家の印南氏が、月60本近くのブックレビューを書けるのか?
    本書にはその秘密が掲載されています。

    『遅読家のための読書術』のポイントとなっているのが「1ライン」。
    3種類の「1ライン」に重点を置くことで、遅読家でも多読ができるようになっています。

    私もどちらかというと遅読家だったため、『遅読家のための読書術』を読んだ際は目から鱗が落ちたようでした。

    「読むのが遅いのに、たくさん本を読まないといけない」と切羽詰まっている方は、ぜひ『遅読家のための読書術』を読んでみてください。

  • ついつい端から端まで読もうとする私

    全部を読めば読んだことになり、その本からの価値が得られるという妄想は十数年前にはなくなってはいるけども、それでもやはり何かの呪縛にはかられている

    やはりそうだったのかと思わせられる内容だった

    意識して読めばもっといい読書になるのかなと
    毎日一冊は無理でも二日に一冊はいけそう

    最後の方に「ベストセラー小説の書き方」クゥーンツの紹介があったのには驚いた(笑)

  • 遅読家が一日一冊のペースで本を読み進めることをモチベートしてくれる本。
    教養のためとか、何かのためではなくブログや記事をネットで流し読みするように本を読む時代なんだよと。学校教育の熟読の呪縛への気づきを促され、なるほどなあ、と思わされるところが随所にありました。

    一方で、脳みそに汗をかきながら本を読む楽しさというのもありますから、「こんな読み方はしたくないなあ…」という思いもよぎりました。著者も何冊かに一冊は、熟読するべき本もあると述べている通りだと思います。

    読みやすい本を選ぶ、
    各章やセンテンスの冒頭と結末はしっかり読む、
    これだ、というセンテンスを見つける、

    こういった読書のコツが披露されます。

  • 自分自身の読書に対する姿勢が印南氏の過去にとても被っていて共感を覚えた。
    もっと本を読みたいと衝動にかられ速読に関する本をたくさん購入し読んだが、これといって効果を感じられたことがなかった。
    遅読という文字になぜか引き寄せられ読み始めたが、吸い込まれるように読みきった。これからの読書ライフに強い影響を与える一冊になりそうだ。

  • 本に対する価値観が変わった。
    自己啓発本を読むことが多く、
    買った時の本を全て理解してこの知識を身につけ何かを変えようという楽しみと
    1日でも早く読み終えて行動したいという気持ちがソワソワさせていたが、
    全て理解しようという気持ちが、流し読みやサーチ読みなどを心の中で否定し、1行1行しっかり読んでいく真面目さを出してしまい読むことに時間がかかる。
    その結果、最初の気持ちと内容を忘れてしまうことがほとんどだった。

    本を読む目的を明確にし、自分が必要とするものを探していく読み進めていく、1行1行読まなくてはいけないと言う考えを変えることでもっとたくさんの本を読めるということがわかった。

  • 私もこの本で例示されてるのと同じ状況に陥っていました。
    「学生時代は結構本読んだんだけど、近年、読書量が減っていて、読むスピードも落ちている…」
    Web上の記事なんかは読む速度も結構速く、読み流せるのだけど、いざ本を読もうと思うとなかなか進まない…

    この本で、遅読を改善する手立てとして紹介しているのが、音楽を聴くように本を読み流す、「フロー・リーディング」。
    そして、ただ本を読むだけではなく、「書くために読む」ことへの意識の転換。
    「書くために読む」ようにすれば(「フロー・リーディング」で読み流しをしていても)「書かなくてただ読んでいるだけ」の場合より、本の内容が印象に残りやすい気がする。
    また、私は受動的な娯楽がとっても苦手なのだけど(TVとか)、「書きながら」読めばそれも解決できそう。

    "読書の本当の価値は、書かれていることの「100%を写しとる」ことではなく、価値を感じられるような「1%に出会う」ことにあります。(33ページより)"

    「フロー・リーディング」「書くために読む」この意識の転換によって、積ん読が減ることを願って!

  • 流し読みする、読み飛ばすは必須
    全部の文をしっかり読みながらかつスピードを上げるなんて無理なんだな

    まえがきと目次をしっかり読み、大まかな内容を把握し、熟読する箇所とそうでない場合を見極める。流し読みした後、大事そうだなと思ったら読み直すも有り。

    そして本を手放すことも大事。

    やっと私も本を手放せるようになったから、次は流し読みや読み飛ばしに罪悪感を抱かないようにしていきたい。

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著者プロフィール

印南敦史(インナミ・アツシ)
作家、書評家。
1962年、東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「1ページ5分」の超・遅読家だったにもかかわらず、ビジネスパーソンに人気のウェブ媒体「ライフハッカー・ジャパン」で書評を担当することになって以来、大量の本をすばやく読む方法を発見。その後、ほかのウェブサイト「ニューズウィーク日本版」「東洋経済オンライン」「サライ.jp」「マイナビニュース」などでも書評欄を担当することになり、年間700冊以上という驚異的な読書量を誇る。
著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA)などのほか、音楽関連の書籍やエッセイも多数。

「2023年 『先延ばしをなくす朝の習慣 コツコツ書き続けて日本一になった書評家が、絶対に締切を破らないためにやっていること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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