人間椅子

著者 :
  • TRkin (2016年3月15日発売)
3.99
  • (61)
  • (95)
  • (58)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 773
感想 : 89
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・ゲーム (32ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • タイトルから気になっていた江戸川乱歩の人間椅子。凄い話しだった。久しぶりのサイケデリックなお話し。貧しく醜い顔の主人公。椅子を作ることに生きがいを感じていたが、それにも飽きてしまう。死のうと思うが、椅子の中に隠れて、ひっそり抜け出し盗みをすることを思いつく。しかし、椅子に座る女性の温もり、首筋に接吻できる距離、女性を抱擁する感じがたまらない。せめて、一度だけでも椅子の持ち主の女性と話しをしたいと思うようになる。彼は女性に手紙を書くが、、。サイコティックな江戸川乱歩を堪能し、背中から冷や汗が出てやまない。⑤

    これまでの読書人生で、最も変態だと思います。
    『ドグラ・マグラ』の方が変態最有力との噂も。。。怖くてまだ読めていません。

    • アールグレイさん
      こんにちは♪

      出だしに悩んでいます。昨夜、読み終わったので今日upするよ~
      あ~っ、なんて書こう?
      こんにちは♪

      出だしに悩んでいます。昨夜、読み終わったので今日upするよ~
      あ~っ、なんて書こう?
      2021/11/21
    • アールグレイさん
      ポプラさん!
      upしたよ~
      ポプラさん!
      upしたよ~
      2021/11/21
    • ポプラ並木さん
      ゆうママさん、今から見に行くね!
      ゆうママさん、今から見に行くね!
      2021/11/21
  • はじめましての江戸川乱歩の作品。
    かなりインパクトのあるタイトルだったので読んでみたいと思った。
    短編でサクッと読めました。
    タイトルから想像していたものとは少し違っていた。
    どちらかというと変態的で気狂いの人のお話でした。
    とある椅子職人から夫人宛に気味悪いお手紙が届く。
    夫人は手紙の内容を読むんだけど自分が夫人になったかのような感覚になるのでかなり気味が悪かったです。
    ストーカーされてるみたいで落ち着かない…(;´ェ`)
    終わり方はホッとした終わり方と感じたのですが、他のブクログさまの感想を読んでみて「なるほど、この終わり方はよけいに怖いのか!」なに安心してるんだ私!となりました。

  • 変態過ぎて面白すぎた。
    と思って読んでいたら!もっと面白かった。

  • ぞっとした。ありえない話だけど、もし自分が普段座っている椅子に知らない男が入っていたら、そう思うと恐ろしい。
    江戸川乱歩の作品を読んだのは初めてだけど、
    こうも引き込まれる読書体験は久々でした。

  • 手紙の形式を効果的に用いて、ある男の半生をじわじわ狂気的に表現している。

    手紙のやり取りで徐々に真実が暴かれていくような構成が好きなのだが、この作品は一方的な情愛が逆に気持ち悪さを掻き立てる。

    何度か読んだことはあるはずなのだが、アッサリ終わるオチはどうも飲み込みが悪く、毎回忘れてしまう。
    事実として人間椅子が存在することを、読みながら、心のどこかで期待してしまう。

  • 江戸川乱歩聞いたことあるなぁ、どんな作品書いてんだろうというちょっとした興味で短編小説を読んでみた。
    ど変態な発想…とても気持ち悪い内容ですごく気になる終わり方。でも話の作りは面白かった。
    しばらく椅子見るたび嫌な想像をしてしまいそう。

  • サクッと読める変態。
    座っている女性に気に入られようと、気付かれるか気付かれないかギリギリのアプローチをかけるのが面白かった。

    果たして原稿の内容は創作なのかどうなのか真相が藪の中なのがまた面白い。

  • どちらが本当の結末なのかわからないところが面白い。私は最後のオチは誤魔化したんだろうなと予想。不気味な話。でも、話のオチがなんとなく途中で読めてしまうので、大人よりは子供のほうが楽しめるかも。

  • とある小説家の女性のもとに届いた手紙(原稿)を中心にストーリーが進んでいくという書き方で、とても1915年に書かれた作品とは思えないほど斬新です。主に手紙の内容が中心なので、こちらも小説家の女性と同じ様な立場で読むことが出来るので、没入感を感じることができて、よりこの話の恐ろしさが際立ちます。
    そして、「人間椅子」というおどろおどろしいタイトルと内容の発想は江戸川乱歩にしか成し遂げられない変態的な発想だと感じました。椅子の中から感じる人間の表現が非常にリアルで、この作品は江戸川乱歩の実体験なのではないかと思う程です。読む人によっては嫌悪感を抱くような作品です。最近流行っている本のジャンルで「イヤミス」というものがあります。多分その類の本が好きな方はこの本を楽しめるのではないかなと感じました。
    この本の主な魅力は独特な生々しさのある言葉遣いと衝撃的なラストだと思います。
    この本は言葉の表現がたくみなので、その場の雰囲気や、情景が分かりやすく頭に浮かんできます。「声によって想像すれば、それは、まだうら若い異国の乙女おとめでございました。丁度その時、部屋の中には誰もいなかったのですが、彼女は、何か嬉しいことでもあった様子で、小声で、不思議な歌を歌いながら、躍おどる様な足どりで、そこへ這入って参りました。そして、私のひそんでいる肘掛椅子の前まで来たかと思うと、いきなり、豊満な、それでいて、非常にしなやかな肉体を、私の上へ投げつけました。しかも、彼女は何がおかしいのか、突然アハアハ笑い出し、手足をバタバタさせて、網の中の魚の様に、ピチピチとはね廻るのでございます。」この文章から分かるように非常に独特で、正直気持ち悪い表現がたくさんこの作品には盛り込まれています。この様な生々しい表現のおかげで、実際に椅子に入って生活をした事が無い私達でも、想像し易いです。この生々しい気持ちの悪さがこの小説の魅力とも言えるかもしれません。私は、なぜ江戸川乱歩がここまでリアルな表現ができたのか怖くなりました。
    そして、衝撃のラストです。話にはちゃんとオチがあるのですが、読破後に気持ち悪さが残ります。ここも上記に書いたようにイヤミス好きにおすすめできるポイントです。
    気持ちの悪い表現がたくさんあると書きましたが、決して下品なものではなく、むしろ耽美な表現がたくさん盛り込まれた作品です。個人的に谷崎潤一郎や星新一の作品が好きな方に是非お勧めしたい作品だと思いました。

  • この本は、本当に複雑。本当にあったことなのか、それともただの空想なのか…。でも、これから椅子に座るのが恐い。椅子の中に入ろうなんて誰も考えないよね。この作者、天才!!

全89件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江戸川乱歩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
ヴィクトール・E...
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩
三島由紀夫
宮部みゆき
夏目 漱石
又吉 直樹
江戸川 乱歩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×