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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (162ページ)
感想・レビュー・書評
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残暑の頃、合コンで知り合った人と連絡を取っているところから。
カレーに厚揚げってどんな感じなんだろう。
作ってみたくなりました。
恋愛も少し加味されてるけど、それより幸や友人のちょっとした悩みに対する源導さんの答えを聞くのが楽しみです。
幸の態度にちょっと反応してる時もあるけど、源導さんも幸に関心があるのかな？
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馴染みの書店員さんが、「今、来てますよ、この食漫画」とお勧めしてくれたので購入
前々から、タイトルを聞くことが多く、それなりに気になっていて、どこかで試し読みできないものだろうか、と思っていたところなので、丁度よかった
ちょい、この漫画の感想から筋を逸らすが、書店員さんは、客がどの漫画を買うか、迷っているな、と感じたなら、躊躇わずに話しかけてきてほしい。もちろん、他の仕事の手を止めて、までとは言わないが、一漫画読みとしては、同じ漫画読みからのアドバイスは嬉しい
ただ、その際、普通に流行している漫画を薦められると、ややガッカリしてしまう。あくまで、私らがお勧めして欲しいのは、その店員さんが世間の声に惑わされず、自分の好みに合った作品だ。当然、人の好みはそれぞれなので、面白い、と感じるシーンは違う。極端なことを言えば、つまらない、と思ってしまうだろう。けど、それは仕方ないので、恨んだりしない
では、改めて、結論としては、大当たりじゃないが、ハズレでもない、当たりの食漫画だった
お寺、とタイトルに入っている通り、作品と言うか、食べる場に多く選ばれるのが寺院。そして、そこの若住職が、疲れているヒロインを癒すべく作るのが、俗に言う精進料理だ
坊さんが作る料理、そう聞くと、質素で腹に溜まらない、そんなイメージが生じるだろう、大抵の人が
そんな固定観念を真っ向からブチ壊しに来たのが、この『サチのお寺ごはん』じゃなかろうか
思った以上に食べ応えがありそうな料理ばかりで、若者でも満腹になれそうだ
同時に、食べる幸せも噛み締める事が出来るだろう
この『サチのお寺ごはん』を読んで、特にイイな、と感じた点は、料理やストーリーはもちろんだが、ヒロインであるサチが「食べる」だけではなく、「作る」にも挑んでいるトコだ
美味しい物を食べたら、実際に家で作ってみたくなってこそ、食べる事が好きな人であろう
臼井幸って、名前は彼女にとっちゃ、ネガティブな発想を芽生えさせる根源かもしれないけど、人の縁に恵まれている彼女は、決して薄幸じゃあるまい
普通にある幸せを直視せず、わざわざ、悪い事ばかりを見て、不幸だ、と嘆く捻くれ者なら、何を食べても美味しい、と感じられない。食に幸せを見出せるなら、まだ、自分を救うチャンスはあるんじゃないだろうか？
主人公の源導は僧侶なので、幸が相談を持ち掛ける度、料理と食事の間に、仏の教えを分かりやすく噛み砕いて、助言に用いる
やや分かり辛い点もあるが、理解したい、と感じて、何度も根気よく読み返し、自分なりの解釈を重ねられるのも、この漫画が面白い証拠だ
個人的に食べたいな、と思ったのは（２）の第１０話「お肉ともどき」だ
坊さんが肉を食べる、それは別にいい、と思う。教義はそれぞれだろうし、菜食主義も個人の自由だ
ドン、そう評すべき分厚いステーキの後に、肉も卵も使わないとりそぼろを出されたら、そりゃ、インパクトが凄まじい。卵アレルギーの私としては、この上なく嬉しい、なんちゃって料理だ
（１）から選ぶのであれば、第２話「揚げたての春巻き」だ。猫舌の私だけど、春巻は熱い内に、あんかけで口の中を火傷してもいい、と覚悟して食べられる
この台詞を引用に選んだのは、今の私の心に染みたからだ。リアルタイムで、幸のような状況にある訳じゃないのだが、今まで似たような事はあったし、これからもあるだろう。曖昧、そう聞くと、あまり好ましい印象じゃないかも知れないが、生きてりゃ、善にも悪にも賛同しづらい事態はあるっつーか多い。どっちつかず、こそが人間の本質であり、認めるべき本性じゃないだろうか
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ピリピリした空気に支配されてるからこそ、こういった作品が良いかな？
幸っちゃんの幸福の薄さ加減は相変わらず(笑)ただ、源導との出会いは、まちがいなく幸をポジティブに変えた。
だか、やはり薄幸(笑)
合コンで出会った有村とのデートに風邪をひいてしまう。しかし、源導の作る豆乳鍋に癒される。人間は、優劣をつけたがる生き物、しかし、彼岸寿司に人生を見る。
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