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感想・レビュー・書評
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『教科書に載っていない』とあったので、歴史的重要だけれど諸般の事情により教科書に載っていない出来事……陰謀論に近いことが書かれた本では?と敬遠し読もうか迷ったが、そのような本ではなかった。
「明治時代の庶民の生活」「文明開化に戸惑う人々」「明治時代の偉人の裏話」あたりをタイトルにしてくれた方がわかりやすい、そんな本だった。
女性も学を、という政府の考えとは離れて、身分のフィルターがかかった女学院にいる女子=結婚相手を探すにちょうど良い、となったこと。そして女性達も、理科系科目を真面目に勉強せず、当時女子のたしなみとして必要だった、裁縫や図画、音楽などだけ頑張るという……。公衆浴場は男女混浴が普通だったのに、水着姿で海水浴が珍しく、ハンレチだという感覚だとか。ひとつひとつのエピソードが面白い。
自分が一番興味を持って読んだのが、日本で初めての第一回衆銀選挙の様子。演説とはなんぞや?と戸惑い、金を公然とばらまいてみたり……庶民(といっても金持ちしか選挙権はなかったが)も興味津々だったようで、投票率は9割超えだったそう。現代史、アラブの春で独裁政権から民主政治をとりいれたうまくいかなかった国々を知っているからこそ、日本の最初の選挙は興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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