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感想・レビュー・書評
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ローマ建国から西ローマ帝国の滅亡までのローマ史1200年を、4つの時代区分に分けて解説した本。
本書では西ローマ帝国の滅亡を「ローマの滅亡」とし、建国から滅亡までのローマ史1200年を起承転結の4つに時代を分けて説明しています。
冒頭では、ローマの歴史を読み解く5つのキーワード(S・P・Q・R、ローマ法、父祖の遺風、パトロヌスとクリエンテス、多神教と一神教)を提示しています。
ローマ史は「人類の経験すべてが詰まっている」と言われており、ローマ史を知ることはこれからの時代を読み解くヒントとしても役立ちます。
ローマ史をざっくりと知りたいときの最初の一冊として、本書はオススメです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・イギリスはローマを模倣した。アメリカもローマを見習っている。選挙人制度など
・ローマ人は敬虔だった。
・パトロヌスとクリエンテス
・キリスト教が盛んになったのはローマ末期の150年間なので、ローマ=キリスト教ではない。
・「サーカスとパン」のパンは、ローマ市民にとってのBIみたいなものだった。そのBIを受け取っていたローマ市民はだいたい働いていた。
・奴隷の存在が技術や政治の進展を妨げた可能性がある。奴隷がいると人任せにして工夫や改善を行わないので。
・ローマの衰退の原因の一つはインフラ。インフラが維持されず、新設もされなかった。ここらへんは現在のアメリカと重なる。 -
読み終えてブクログに登録する段階で、4年前に紙の本で読んでいたことに気がついた。知っている話ばかりだったが、ローマ関係の本、それもこの著者の本は何冊か読んでいるので全く不思議に思わなかった。まあ、復習になったので良いとしよう。
この本の特徴としては、あまり時系列に説明することを重要視していないことにある。ある程度の幅を持った期間から、ローマの特徴を抽出して説明するという感じ。もちろん同じローマでも時期によって性質が異なるので、その場合は分けて書いている。
ローマ史全体を俯瞰してざっくりどのような国か説明しているので、確かに初めての人向けの本であるように思える。 -
ローマ史概観。知ってますか?塩野さんのローマ人の物語は筆者の思い入れが強すぎて、憶測による根拠のない記述が多いらしいですよ。こちらは読みやすくも非常に真面目な研究者が書いた、というローマ史ダイジェスト版。やっぱ物足りないけどね。
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ローマがどうして滅びたのか、今まで読んだローマ関係の本の中で一番わかりやすかった。詳細ではなく流れをざっと掴むのに適した本かな。