診療室にきた赤ずきん―物語療法の世界―(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 随分と前に購入してそのままになっていた…。
    このタイミングで読めたのは何かの縁かと思う。
    今の自分に必要だったからなのか一気に読めた。
    親しんだ童話や昔話が患者の物語と符合する時、
    別の風景が広がるのが、何故だかとても快い。
    最終章は先生自身の物語でオチがついている。
    自分の物語は何だろうかと探してみたくなる。

  • 大平先生の著作を読むのは、「豊かさの精神病理」「やさしさの精神病理」に次いで3冊目。
    精神科にやってきた、症状の度合いも悩みも様々な患者たちの人生を、色々な質問をすることで解き明かしていく。
    話し方はユーモラスだし、例えとして童話を使うし、一見軽く見えもする。その実、相手の洞察に神経を使っているのが伝わる。本当にその人にぴったりの童話があるものか?と思いつつも、面白い。

    メンタル系の実用書なども読んで思うけど、要素が複雑に絡み合っていて原因が分かりづらいだけで、悩みそのものは割と皆同じなのかも。仕事、人間関係、お金、容姿、趣味、健康、そんなところ。

    人生を解きほぐす取り組み、一旦やってみたい気もする。「自分の物語」、私も欲しい。

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