- Amazon.co.jp ・電子書籍 (343ページ)
感想・レビュー・書評
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好きってすごい。だけど、自分満足だけでなく、伝える力も大事だなって思った。
魚を好きになる人が多くなって、海や地球を考えられる人が、さかなクンの力で増えると思う、そんな感想を読み終えて思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こんなに素直に一途に物事に向かい合えたらなと羨ましくなる。
幼い頃から好きなものを好きと自然体でオープンにしているさかなクン。
周囲が巻き込まれながらも楽しんでいるのが微笑ましい。
好きなことの積み重ねに勝るものはない。
自分も何か始めてみようか、と楽しい気持ちになる本だ。 -
ああこれは、相当面白い。さかなクンの自伝。
さかなクンのキャラクターがにじむ読みやすい文章で、幼少期から現在に至る物語をすいすい読ませてくれます。
特に幼少期の話!お母さんがマジですごすぎる。
さかなくんも特殊な才能を持った人だと思うけど、それに劣らずこのお母さんの、さかなクンを育てる能力が尋常じゃない。
親として、このあり方には憧れるけど、いやしかし、なかなかできないぞこれは。
どうやってこの方針にたどり着き、実行できたのかお母さんの話を聞いてみたい。
さかなクン。かなり特殊な性質を持ったお子さんなので、きっといろいろ周りの厳しい目があったと思う。誰かに何らかのカテゴライズをされて「普通の社会」から排除されてしまう未来だってあり得たんじゃないかと思う。だけどもとにかく周囲の環境に恵まれて、居場所を見つけることになる。
これには本人の前向きな性格ももちろんあるだろうけど、お母さんのコントロールは大きかったように思う。
与えるものは惜しまず。極端な固執にも徹底的に付き合い。(タコの水槽の前に1日じゅういるとか)
しかし、後に深く傷つくことがわかっている行為に対して、絶対に事前に助けない。
これは、なかなかできることじゃない。
だけどもこれが、さかなクンが「普通の社会」を泳いでいくために必要な指導だったと思うし、
実際にたくさんの欠点を抱えながらどうにかこうにか社会をやっていき、受験勉強は全然できなかったものの、
東京海洋大学客員准教授、同大学名誉博士となり、さらには内閣総理大臣賞を受賞するまでになってしまう。
本当にすごい。
すごいすごい!ってなって。
2010年、絶滅したと思われたクニマスの発見に貢献し記者会見。ほとんど絶頂とも思われる功績を残す、次の章。
「2011年3月11日。東日本が、甚大な被害を受けました。大好きな海によって……」
という書き出しに胸がぎゅーっとなります。
頑張れ!さかなクン!
巻末の付録には「さかなの世界にもいじめがあるー」という言葉で始まる、いじめに対するすばらしい文章が掲載されています。絵本にもなっている名文。
必読。 -
さかなクンの自伝。いかにして「さかなクン」は誕生したのか。どのようにしてハコフグに寄生されたのか。とりあえず感想を一言で言うと「母が偉い」。
さかなクンの子供時代は、完全に野生のモンテッソーリ教育。興味を持ったことについては満足するまでとことんやらせる。ゴミ収集車に興味を持ったらゴミ収集車の車庫に連れて行くし、タコに興味を持ったら1匹丸ごと買って食事も1ヶ月間タコづくし。畳が腐るほど水槽を設置することもいとわない。TVチャンピオンでリベンジする際には、ありとあらゆる魚料理を食べさせる。徹底して興味に対しての行動を支援され続けたのだ。
もちろんこの教育にはリスクも有る。学校の勉強よりも魚を優先させたのだから、成績は低レベル。バイトでも普通の作業をそつなくこなすことができない。それでも母は周囲からの声をシャットアウトし、さかなクンのやりたいようにやらせ続ける。その結果、唯一無二の存在になったのだからこれは成功と言っていいだろう。しかしここまで覚悟を決めることができるものだろうか。 -
テレビで見てる印象だとのびのびとしていて人目を気にしないタイプの印象だったけど、それはお母さんの教育?接し方?の賜物なんだなぁと。
だいぶ変わった子供時代だったと思うので、つい人と比べたり、軌道修正したくなってしまうと思うけど、さかなくんのお母さんはとにかく気になったことを最後まで追求する姿にどこまでも協力的。
タコの水槽の前に1日いられたら起こりたくなるだろうに…
しかも魚の料理や、魚屋さんとの交渉などは全部さかなくん自身にやらせ、失敗が目に見えても口出しはせずじっと見守り、失敗からの学びを自分で理解してもらうようにしている。すごすぎる。
子供を伸ばすも可能性を止めるも親の接し方次第なのだなと。
親が否定的だったらさかなくんはだいぶ生きにくい人生を送っただろうな。
ほんとこのお母さんはすごい! -
子供を全員東大に入れたという、某ママの本より余程ためになった。(そっちは読んでないけど)
何故ならこれは母が書いた本でなく育てられた側の子供から見た本だから。
もちろんこれは子育て本じゃなくて自叙伝なのは分かってるけれど、今、子育てをしている私には、母としてどうあるべきかとても勉強になった。
『好き』を応援するってそういうことなんだ!と納得出来た感じ。今まで甘やかしと好きの応援の違いがよくわかってなかったのかもしれません。
さかなクンの母の器の大きさに恐れ入りました。
ちなみに映画『さかなの子』を先に見てからの本書でしたが、思った以上に映画の仰天エピソードも入ってて、「これほんとにあったんだ!?」と笑えました。
映画もとても面白いのでオススメです。
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さかなクンは嫌いじゃないけど、この本を読んで、少し複雑な気分になった。
なんというか・・・好きな事だけをしてきて、しなくてはいけないことはしていない印象を持ってしまった。
ラッキーで、今の位置につけたことを羨ましく思うが、みんながこうだと嫌だなと思ってしまった。
さかなクン、ごめんね。 -
とても面白かった
好きに勝るものなし
いまの仕事になるまでの紆余曲折
母からの応援
子供も面白くて三回読み直してました -
さかなクンがどのように形作られたのか、本人による著作。
こちらの本が原作となっている映画『さかなのこ』を先に観ていたので、ストーリーはうっすら想像がついたのだが、原作の方が濃い内容だった。
さかなクンの生き方がなんとも素晴らしいのだが、それ以上に母親の育て方が素晴らしいの一言に尽きる。 -
さかなクンの明るさ、素直さ、性格の良さ、好きなことに突出した才能があることによって、周りの人もさかなクンをサポートしたいと思えるのだろう。
そしてその性格を育てたのはお母さんの見守る力が多大。クエを飼うために日本料理屋にお願いし譲り受ける了承を得るばめん。待っていたら飼うためと知らない大将が刺身にしてしまいさかなクンは号泣するのだが、母親は口出しせず失敗も成功も全てさかなクン自身に引き受けさせた。これはなかなかできない。失敗させたくないと先回って教えたくなってしまうところを敢えて失敗させるのは、大きな信じる力があったからか。
受験で落とされた大学に、教授の推薦から助教授→客員教授となるのも痛快。
最後の最後でクリオネの餌が見つかるところもなぜか納得。
特に、カブトガニの繁殖に成功した際の広報誌に載っていた鈴木先生のコメントを読んで素敵な先生だなと思った。
「私の専門は化学なので金魚を飼った経験もなく、何もかも生徒に教えられている状態です」
わからないことを素直にさかなクンたちに聞き、海水が必要となると休みの日に車を出してポリタンクいつくもの海水を運び、育てるサポートを全力で行った。
さかなクンだけが素晴らしいのではなく、サポートしてくれる存在がいるからさかなクンがさかなクンとして輝けるのだなとわかった。