ボヴァリー夫人 [DVD]

監督 : ソフィー・バルテス 
出演 : ミア・ワシコウスカ  リス・エヴァンス  エズラ・ミラー  ローガン・マーシャル=グリーン  ポール・ジアマッティ 
  • TCエンタテインメント
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474175296

感想・レビュー・書評

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  • この映画の原作の小説は、発売当時『風紀を乱す』との理由で発禁処分になったもの。
    今でもワイドショーとかで喧喧諤諤とやっているからあんま変わんないのかも。ちょっとオープンになっただけで。
    愛想のない男と一緒になって、退屈で張りのない生活を送っていたボヴァリー夫人。
    そこで自分を美しい、と褒め称えてくれる男に出会い、たぶんはじめて恋に堕ちる。
    自信をつけた彼女は、出入りの業者の口車に乗り、高価なものを借金してまで買うようになる...
    たぶん今の生活じゃない世界にいきたかったんだよな。
    あとウブなのでいろいろなものに免疫がついてなかった。
    バカな女、とジャッジするのもいいけれど、彼女の惨めさや寂しさはどれ程だったか分からない。
    森の中を、愛人=ここじゃないところ、へと走っていく姿を見て胸が締め付けられた。
    そのボヴァリー夫人を、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカが熱演。胸チラもあります。
    彼女が買うお高いお洋服はとても綺麗で、私もほしくなる(笑)

    男の身勝手さと、女の愚かさ、みたいなものが描かれたしっとりとした作品。

    あ、ジャッジしちゃった。

  • MADAME BOVARY
    2014年 アメリカ+ドイツ+ベルギー 118分
    監督:ソフィー・バルテス
    原作:ギュスターヴ・フローベール『ボヴァリー夫人』
    出演:ミア・ワシコウスカ/エズラ・ミラー/ローガン・マーシャル=グリーン/ヘンリー・ロイド=ヒューズ/リス・エヴァンス/ローラ・カーマイケル

    修道院で教育を受けたエマ(ミア・ワシコウスカ)は、医師のチャールズ・ボヴァリー(ヘンリー・ロイド=ヒューズ)と結婚することになる。彼女は結婚生活に華やかな夢を見ていたが、田舎の村は狭く娯楽は何もないうえ、夫チャールズはとても退屈な男でエマは幻滅する。あるとき、薬剤師オメーの下宿人で法律事務所の書記官である若者レオン(エズラ・ミラー)と出会い、彼との親交を深めるが…。

    原作は既読のはずなのだけど、とても昔に読んだのでうろ覚え。映画は尺の問題もあるのでだいぶ端折ってあった気がする。そのうち読みなおそう。

    さて序盤のエマはとても可愛い。ミア・ワシコウスカだし、19世紀風のドレスがとても良く似合う。衣装を見ているだけでも前半は楽しかった。狩りのときのドレスも素敵だったけど、そのあとの臙脂の鮮やかなドレスがいちばん似合ってた。

    最初のうちは、商人のルウルー(リス・エヴァンス)にあれこれ高価なものを勧められても「夫に相談してから」って感じだったし、イケメンのレオン君に言い寄られても、ぐっと気持ちを押さえてお断りするなど、貞淑だったエマが、資産家のマルキ(ローガン・マーシャル=グリーン)と出会い、狩りで動物の血を見た当たりから、本能に目覚めてしまう。

    あれよあれよという間にマルキと肉体関係に陥るのみならず、家庭内でも女主人として自由に裁量を始め、夫をないがしろにどんどん豪華な調度品やドレスをお買いもの。彼女「ツケ」の意味わかってるのかしら?と見ているこっちがヒヤヒヤハラハラ。チャールズは悪人ではないがとても退屈な男。エマの好きな読書や音楽の趣味などを一切理解しない。しかも妻の高額買い物に注意を払わない、浮気にも気付かないあたり、かなり鈍感。

    最初のうちこそこんな夫と結婚してしまったエマを気の毒に思うが、エマはどんどん変わってゆき、次第に自分のことばかり考え、一切思いやりを持たない自己中女になっていってしまう。名声のために夫に難しい手術に挑戦させ、失敗したと知ったときの彼女の態度は本当に酷い。あの可愛く健気だったエマはもうおらず、彼女が虚栄心の塊でしかなくなっていることがよくわかる。

    やがてマルキに駆け落ちを持ちかけるも逃げられてしまい、また退屈を持て余していた彼女はどんどん買い物依存に。そしてルウルーに招待された音楽会で、レオンと再会、以前は彼を拒んだエマだが、今度は積極的に言い寄る。

    基本的に、エマが、マルキにせよレオンにせよ、本心から愛していると思えないのが共感できないところ。一見夢中になっているように見えるけれど、実際は彼女は夫との結婚生活から逃げ出したいだけ。相手の男も、とくにマルキのほうは田舎の美人人妻が珍しかっただけだろうし、純情だったレオンも今は立派に仕事をしており、職場に押しかけて騒ぐようなエマを愛し続けられるわけもなく…。

    借金がかさみ、首がまわらなくなっても、彼女は一切夫に詫びることはしないし、愛人たちにも同様、助けを求めてもふり払われるだけ。正直、彼女に感情移入も同情もできなかった。19世紀の女性が不倫の果てに…という意味では以前見たトルストイの『アンナ・カレーニナ』(https://booklog.jp/users/yamaitsu/archives/1/B00WIXZM82)と結論は同じ。奔放な女性の破滅。彼女の生きざまにのめり込むことは残念ながらできませんでした。

    とりあえずドレスと、エズラ・ミラーで目の保養ができるのは良かった。あと女中のアンリエット役が、『ダウントン・アビー』のローラ・カーマイケルで、お嬢様役よりこっちのほうが似合ってて美人でした。

  • 心がやられた‥。

    なんでも仕事あげたら良かったのに。
    退屈病だよ。不倫も浪費も。

    きっかけは、ちょっとしたこと。
    ころ、ころ、ごろ、ごろ、ごろん、ごろん。
    転げる、転げた。

    はっきり言ってくれるひとと、
    寄り添ってくれるひと。
    ひとは欲張りだね、どちらも必要。

    誰も人ごとじゃないですね。

  • 寂しい

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