山本まゆりの八戸イタコ紀行 (あなたが体験した怖い話) [Kindle]

著者 : 山本まゆり

制作 : 松田広子 

• ぶんか社 (2016年7月9日発売)

感想・レビュー・書評

[あいす桃さんの感想 · 2018年3月22日]

南部八戸イタコ六世代　松田広子さんのイタコになった経緯が物語化されています。
青森県恐山に行かなければ降霊できないものと思ってました。
松田さんは主に八戸のご自宅でも口寄せ（神がかりになって霊魂を呼び寄せその意思を伝え告げること）されているそうで、亡くなった人の霊を呼び出す他に地元の方々の悩み相談も受けている心強い存在でもあります。
一般的に口寄せには故人の名前、生年月日、そして亡くなった年月日の情報を聞き降ろすのだそうですが、なかには著名人やペットの依頼があり、それは無理とのことです・・・。

山本まゆり先生が漫画化するにあたって自身もイタコ体験しているのですが、取材時に松田さんがそれなりの衣装に着替えることもなく、普段着で降霊を始めてしまおうとしていた姿がかえって正真正銘の“カミサマ”なんだと実感しました。

[静華さんの感想 · 2018年9月13日]

　南部八戸イタコ六世代の松田広子さんについてのレポート漫画。
　リセットシリーズで有名な山本まゆりさんが描いています。

[kobayakawabooksさんの感想 · 2018年5月13日]

作者は取材でイタコの松田さんに口寄せをしてもらうことに。
存在を感じる亡き母でなく父を呼んでもらうことにするが…の「口寄せ初体験」、

松田さんがイタコになるまでを描いた「イタコ誕生編」、

知り合いの利奈が口寄せをしたいという。
自殺して死んだ姉を呼びたいと…。
「ひと筋の光明」、

都内で行われた口寄せ会。
夫婦は若くして死んでしまった息子を呼んでもらうことに…。
「ありがとうって伝えたかった」、

奈々美はかつていた会社の社長を呼んでもらうことに。
喧嘩別れのようにやめてしまった奈々美に、病で道半ばで死んだ社長は何を語るのか？
「社長に献杯」、

もう一度口寄せを行うことになった作者。
誰にしようか迷っていたが、夢によく出てくる母を呼ぶことに。
「ふたたび口寄せ体験」と、
本編に出てきたイタコの松田広子氏のあとがき付き。

イタコについて知らなかったことがわかる１冊。
個人的に死んだ身内と似た話の後半の話に少しウルっときた。
嘘か誠かわからないが、癒しになっているのは確かだと思う。

著者プロフィール

漫画家と読者が体験したリアルな恐怖ストーリー！

本当にあった漫画家と読者の心霊体験談をコミック化した、とっておきの恐怖ストーリーを一挙掲載！
大人気「霊能者緒方克巳シリーズ」の山本まゆりが実際に体験した心霊現象を描いたコミックエッセイでは、横浜の名所で思わぬ憑依体験が…。その夜に家で起きた壮絶な怪奇現象とは!?　その他、日本全国から寄せられた忘れられない恐怖実体験が盛りだくさん。
　あの世から聴こえてくる怨霊たちの魂の叫びがあなたの耳元にもうすぐ届く…溢れる怪奇に背筋を凍らせる、読みきりホラーコミック!!

第一章 怨霊の復活
第二章 消えない呪い
第三章 忍び寄る悪夢

＜作画＞
山本まゆり／秋山るんな／ミル吉／かわぐちけい／桜沢かすみ／きもとのりこ他

「2022年 『心霊実況中継スペシャル　甦る怨霊』 で使われていた紹介文から引用しています。」