- Amazon.co.jp ・電子書籍 (469ページ)
感想・レビュー・書評
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アートを通じて観察力、分析力を磨き、それを正確に伝える力をつけようという内容。1枚の絵画を細かいところまで見たはずなのに、その後の問いで見えていなかったことに気づき、いかに見えていないのかを気づかされた。見るのではなく観察することが大事で、一見同じような意味だけど内容が全然違う。また、分析して伝えるのも自分のバイアスがかかっていたり、主観的すぎて客観性にかけていたりなど、これまで意識していなかったことを知らされた。
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結局これは途中で離脱してしまいました。
まあ、私の知識および能力不足なのですが。
それでも言いたい。
絵画鑑賞に「観察力」が必要ですか?
必要というかマストですか??
音楽や文学や映画と比べて、
圧倒的に瞬時に感じることができるもの。
論理を必要とせず胸騒ぎをさせられるもの。
それが絵画鑑賞の魅力。
まずはそれでイイと思います。
と自分に言い聞かせています笑 -
観察力がテーマなので、あくまでアート目当てで読むと肩透かしをくらうかも。(後半アートあんまり出てこないし)
観察力及びコミュニケーション方法の現実世界への活かし方(特にビジネス分野)は参考になった。個人的には著者の「上司に文句を言うのは時間の無駄(p.315)」「制約があるから能力以上のことができる(同ページ)」という考えなどが好きではなく、その考えの違いが透けてみえるためか後半は読み進めるのに時間がかかった。 -
名画をじっくり観ることから、判断を磨く。
最初の名画や写真への向き合い方や観察方法にはサプライズがあったが、ドンドン名画から離れていき、退屈になった。 -
### 本を読むきっかけ
美術品を鑑賞する作法を知りたくて、調べたところ、「観察力を磨く 名画読解 (早川書房)」の評判がよく読んでみようと思った。
### この本を推薦したい読者層
美術館や博物館、個展などをどのように鑑賞するかがきっかけだったが、ビジネスに応用できる点も多い。
美術だけでなく社会を見るための観察力を磨きたい人に薦めたい。
### 概要
「観察力を磨く 名画読解 (早川書房)」は、絵画を正しく鑑賞することは世界と人生を正しく鑑賞することと同じなのだと教えてくれます。
この本を読むまで、自分は「見る」「聴く」「知る」ということを誤解していた。正しく見ることで、正しく理解できる。その「正しく見る」能力を磨くのに美術鑑賞がちょうど良いと教えてくれる。
美術鑑賞すると、その絵画に対して、「この描かれている御婦人は悲しんでいるんだな」「この青色の空は喜びを表現した絵なんだな」と感じるかもしれない。それはだいたい自分にかかっているバイアスにすぎないことが多いと気づく。
バイアス、思い込みをできる限り排除して、描かれている絵画をそのままに見て、感じることで正しく見ることができる。絵画を見る際に解説やタイトルを見ないで、自分でタイトルや感想を抱いてみる、そして、タイトルと解説を読んでみると、ぜんぜん違うことに気付かされる。
徐々にバイアスを排除してみることになれてくると、タイトルと解説に近い感想を抱けるようになる。これが分かるようになると美術鑑賞が断然たのしくなります。
「バイアスにとらわれない洞察力」以外にも「重要な情報を引き出す質問力」「確実に理解してもらえる伝達力」「失敗しない判断力」など、絵画を通して、学ぶ方法を教えてくれます。FBIやNY市警、大手企業で実践されている手法らしいです。
### 章の紹介
第一部 観察
第二部 分析
第三部 伝達
第四部 応用 -
アートを通して客観的に観測を行い、分析をして行動をするために必要な訓練を行うための本。
物事を観察する時に、主観的な感想や意見、推測で見てしまうことがあるが、そうではなく、客観的な事実をもとに分かることと分からないことを分けて分析をすることが正しい行動に結びつく。
単純にアート作品を見るときの新しい視座とも言える技法についての説明の本であったとも言える。 -
趣味で美術鑑賞をするようになったのですが、当初は正直、美術品を見ても「理解出来ない」と思うことが数多くありました。
今はあまり深く考えずに、「とにかく(数多く)見ること」と言い聞かせて、自分なりの観点で美術鑑賞をしています。
そんなスタンスで良いのか、心に引っかかりを持っていたのですが、”名画と観察力”というキーワードが題名になっている本があると知り、読んでみることにしました。
著者は、大学時代は美術史を専攻し、キャリアのスタートは弁護士だったという、アメリカ人女性。
転職を契機に、「アートの分析を応用することで、医師の診断力を向上することが出来る」ということに気づきます。
そのセミナー「知覚の技法」は口コミで広まり、警察やFBIで、その効果が確認されているとのこと。
本書は、実際の絵画を題材にして、読者がその技法を体験出来るような内容になっています。
まず第一部で、漠然と見ていることと観察することの違いを説明しています。
第二部ではそこから得られた情報をどのように分析するか、第三部ではその結果をどのように相手に伝えるかということに展開していき、第四部でそれらを実際にどのように使うかという形でまとめています。
題名の"名画読解"という言葉に着目した読者には、意外な展開に感じるかもしれません。
セミナー名「知覚の技能」という題名が、しっくりくる内容だと感じました。
特に印象に残ったのは、第一部の「観察」について。
毎日、目をあけて何かを見ているはずの自分が、いかに「観察」というレベルで目と脳を使っていないか、自覚させられました。
自分がどのような情報を得ているのか、その(限られた)情報の中でどう判断し行動するのか。
取得したと思っている情報は事実なのか、自分のこれまでの経験等によってバイアスがかかっていないか、得られた情報と自分の感情・思いとを区別して伝えているか。
情報を取得し分析をする、それを相手に伝える。
そういった”当たり前”に行なっていること、出来ていると思っていることが、実際には出来ていなかった。
そのことに気づかせてもらえました。
あわせて、名画を見る楽しみも増やしてもらえたという、自分にとっては一石二鳥の内容でした。
絵画に興味のある人はもちろん、とっさのハプニングに上手く対応できなかった経験のある人には、読んで損はない一冊だと思います。
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アート解説本。ではなく、知覚技法を説く、ノンフィクションサイエンス。〝リピート・リネーム・リフレイム〟情報に優先度を付ける。感情を差し引き、客観視事実で伝える。 アートの観察力を通じて、ビジネスシーンでの洞察力も磨かれる。 対面で学べるカリキュラムがあったら、これは受けてみたい。