- Amazon.co.jp ・電子書籍 (181ページ)
感想・レビュー・書評
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普段何気なく生活している中でこっそりと活躍するのが本書のタイトルにもある仕掛けである。
世の中の仕掛けは工夫とも言い換えることができ、1番身近だった例はやはり、トイレの「的」の話。あれがあるからトイレが清潔に保たれるなら立派な仕掛けといえる。そう考えれば仕掛けというものは単純であるほどいいのかもしれない。
みんながなにかに不便を感じたときに仕掛けは生まれる。
その問題をただ我慢するのではなく、少し関心を持って問題に取り組むようにすれば、誰でも便利な仕掛けを思いつくことができるんだろうなと思った。
日本で唯一【仕掛学】というフレームワークを確立した著者のおかげで、仕掛けについてよく考えるきっかけになった。もう一度読みたいと思える一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【印象に残った話】
・問題を根本から解決するためには、思わず解決のために行動したくなる「仕掛け」が重要である
・仕掛けには、誰も不利益を被らない「公平性」、行動を強要せず、仕掛けが行動の選択肢を増やす「誘因性」、仕掛ける目的と、行動する目的が異なる「目的の二重性」の3つの定義がある
・仕掛けに対する反応の強弱は、仕掛けの「便益」と「負担」によって決まる、負担が小さければ便益が小さくても人は行動を変えてくれやすい、良い仕掛けと言える
【アクションプラン】
・問題を解決するための仕掛けを考える -
仕掛け学については論ぶーんというテレビ番組で知り、興味を持っていたのだが、書籍になっていることを知り、早速読んでみたもの。しかもKindle Unlimitedなので、無料。
仕掛けの事例はテレビでも取り上げられていたので、仕掛けを構築するためのアプローチについて知りたいと思っていた。
仕掛け学という学問がまだ発展途上の物という認識で、体系的な整理はまだという感じだが、自分で仕掛けを考える上での参考にはなった。 -
何気ない「仕掛け」で人をその気にさせることが大切。
製造現場でも、倉庫でも一工夫で人の動きが変わることを実感していたので(特にインド時代は会社にお金が無かった。。。)、改めて工夫の大切さを実感
心理学も学んだら面白いかも。 -
色々な仕掛けとそれの解説や分類をまとめた本。
「ついやりたくなるような仕掛け」について例とその分析が載っており、とても面白かった。
例えば、表紙のような「バスケットゴールのついたゴミ箱」や「ピアノ階段」など。
分類があることで、新たに仕掛けを考えるきっかけにもなった。 -
工夫・アイデアが色々と載っていて面白い。
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仕掛けって面白い、こんな意図が隠されているとは
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行動変容を促すデザインに興味があり、本書を知った。
著者は、ついしたくなるような仕掛けを仕掛学として学問化して、この本では、その考え方や事例を紹介している。
まず新しい学問を作ることはすごいなーと思う。
人が何に対して興味を抱くかを理解しておく必要がある、
といっていた点についても興味深い。
著者は工学が専門だけれど、著書に書かれているように、工学に加えて、心理学や行動経済学の知見がどのように組み合わせられて、効果的な仕掛けを実用化できるのか、また、景観や美しさの観点から、アート・デザインの分野とどう組み合わせ、感性的にも「不快」を生まずに行動を誘発する仕掛けにできるか、非常に興味がある。
文化的側面についても触れていたけれど、
一般的な効果が求められる課題、文化的な文脈で効果を発揮する必要のある課題など、時と場合によって違うと思うし、
個人的には、世界の課題解決に応用するには、社会規範や教育レベルの異なる状況で何ができるかを引き続き学びたいと思った。 -
ここで出てきた事例は使えそう。
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仕掛けとは何か?
事例をたくさんあげてくださっている。
さらに、原理が体系化、発想法がかかれているので、自分で考えられるように説明されているのが面白い。
先生のお話をきいたときに、仕掛けと、人間の癖を利用して強制的にそのことをさせてしまうというようなものではなく、「やりたくなるようにする」と言うことだというご説明をうけました。なので、仕掛けにしたがって実行してしまったあとに原理を聞いたとき、嫌な気持ちになったりしないようなものだという議論もありました。