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- / ISBN・EAN: 4988003842239
感想・レビュー・書評
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将来に悲観した若者が白昼堂々と大量殺人を犯す事件が、時折、世間をにぎわせる。そして、マスコミや専門家はそんな若者を犯行に駆り立てた原因を検索する。若者自身なのか、社会なのか、職場なのか、家庭環境なのか。
本作品での殺人の原因はズバリ父親だ。三浦友和演じる葛城の家族に対する強圧的な態度が妻の精神を壊し、長男を弱い人間にしてしまい、次男を殺人に走らせる。が、父親はなぜ家庭が崩壊したのかわからない。自分は家族に対してベストを尽くしていると思い込んでいる。
守っていたはずの家族がバラバラになってしまった葛城にとって、次に守るのは住んでいた一軒家。近隣から村八分になろうと、自宅の壁に落書きをされようと、彼はかたくなに家を守り続ける。
葛城一族や田中麗奈演じる死刑反対活動家などの登場するすべての人間が壊れたまま、何の光明も見えないダークストーリー。大量殺人事件の加害者の裏側なんて、こんな救いようのない日常なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★★★★★it was amazing
『葛城事件』 赤堀雅秋監督
カツラギジケン アカホリマサアキ
幸せな家庭を求める家族を不幸にしてしまうパパ、精神を病んでいくママ、
リストラを機に孤立していくお兄ちゃん、無差別殺傷事件を起こし死刑囚となる弟
赤堀雅秋interview
社会派の作品を世に問うたのではなく、「こういった現実がわれわれの地続きにある」という想像力を喚起したいだけなんです。できれば、映画を観終わったあともずーっと、悶々としてもらいたい。
暗い、重い、すごいとこ描いてくるなぁ、抉るように
誰が悪いのか? パパ?ママ?弟?お兄ちゃん?麻婆豆腐?ひょっとして陳健一?
こんなパパいるよ、こんな夫婦よくある、こんな兄ちゃんいる、弟だって
人間なんて、そんな完璧じゃない・・だから怖い。
ちょっとした歯車の狂い、この家族にまったく愛がなかったと言えるだろうか?
愛し方がわからなかった?ちょっとしたボタンの掛け違え
この家族の無様さ、滑稽さ、残酷さ、狂気・・・・どんな家族にも現れる可能性を秘めているかも
誰もが抱えている、もろさが描かれているかもしれません。
この歌を捧げます https://youtu.be/IBW_1Wp2Pnw -
次男は、最終的に何であそこまで追い詰められたのか?? 中間までは、まだ母親と一緒にご飯を食べたりしてたのに、、もう少し 母親が協力てきに仕事探しを手伝うとか、仕事ができないのであれば、家事をやらすとかすれば良いのに。次男は、結局自分は、生きている価値もない 自分には何もできない、いつ死んでもいいとゆう投げやりな人生を過ごしていて、その結果が殺人犯。 幼い時にあんなに可愛いかった子が、なんでこうなる?
家族環境って本当に大切だと思った。家族環境で人生決まるってゆってもおかしくない。 どんな貧乏でも家族愛がある家庭で育った子供は、絶対ああならないし。
結局 次男は、人を殺したのも親父の人生をくちゃくちゃにするためだと思う。 お前の子供は、殺人犯で何の取り柄もない糞息子。こうなったのも全部お前ら親のせいだって気持ちでやったんだと思う。 兄ちゃんは、自殺しちゃったけど、あんなどうしようもない次男だけど、兄として、守ってやるべきだったよ。兄ちゃんも頼りならないし母親は、イカれてるし、最悪なメンツが揃った家族。 -
映画上映されていた時から見たいと思っていた映画です。
でも近くでやってなかった・・・
DVDで見て、やっぱりすごい衝撃を受けた作品でした。
三浦友和演じる無差別殺人を起こした男の父親。
もう目の鋭さがすごい。
今までの三浦友和ではない姿、もう心の底から嫌いになると思います。
息子が大きな犯罪を犯してしまっても
「俺が一体何をした」と繰り返し開き直る父親。
それは言い訳ではなく、本心から思っている言葉です。
仕事をして、家を建て、家族を食わしてやっている。
そういう見栄と虚構に満ちた男が築いた家族。
すべてが崩壊に向かう中に、見る人は全く自分とは違う家族だと思うかもしれないけど
それでも震える気持ちにきっと他人事と思えない気持ちがあるんだと思いました。
この映画、ヤバイ。