ブッダの 真理のことば　感興のことば (岩波文庫) [Kindle]

著者 : 中村元

• 岩波書店 (1978年1月16日発売)

感想・レビュー・書評

[qwertyさんの感想 · 2023年12月28日]

Audibleで聴了。
恐らくかなり修行の進んだ段階にいる出家僧の為に書かれたのであろうこの経典の、生きる意欲さえ失いそうなあまりの禁欲レベルの高さに愕然としました。

ヒャッハーな煩悩まみれの未熟な凡夫である私にとっては、机上の空論にさえ思えるような無の境地へと至るための警句の数々。所々なるほどなと思う箇所もあり感慨深いですが…地獄や悪魔や、おどろおどろしい戒めの言葉が長々と続く単調さのせいか、どうも正座させられて延々と説教をされているような感覚に陥り、意識の表層に留まる浸透率の低さ。
ちょっとこれは私の性には合わないなと思いましたが、きっと合う人にとっては優れた良書なんでしょう。

著者プロフィール

新潟大学人文学部准教授
1977年、東京都八王子市生まれ。1999年、東京都立大学人文学部史学科卒業。2009年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士（史学）。
八王子市総合政策部市史編さん室専門員、獨協大学法学部特任助手を経て現職。
著書・論文に、『東京の制度地層』（公人社、2015年、共著）、『新八王子市史　通史編５近現代（上）』（八王子市、2016年、共著）、『新八王子市史　通史編５近現代（上）』（八王子市、2017年、共著）、「1930・40年代日本の露店商業界紙『関西俠商新聞』・『小商人』・『日本商人』について」（『資料学研究』12号、2015年）、「戦災の記憶の継承と歴史資料――長岡空襲の事例に即して」（『災害・復興と資料』8号、2016年）など。

「2018年 『近現代日本の都市形成と「デモクラシー」』 で使われていた紹介文から引用しています。」