資産家の娘のペネロピは適齢期が来ても男性に興味がなく、大好きな本を読んで暮らしたいと思っていた。
しかし、兄から結婚しなければ本を読むことを禁じられ、一念発起したペネロピは、家出して自由に本を読ませてくれる相手を探しに出かける。
そこで自分の船が沈んで金策に困って泥酔しているアダムを拾い、結婚手続きをするが、酔いが覚めた彼が公爵だと知ったペネロピは無効にしようとするが、結婚によって相続するペネロピの財産をもらえるならこのまま結婚してもよいと言われ…。
貴賎結婚モノであり契約結婚モノ。
作者らしく耽美な絵でコメディもあって、話運びもよし。
本好きオタク感を出しているヒロインが、巻き込まれながら領主夫人になっていくのもいいし、ヒーローもちょっと頼りないけどちゃんとする時はちゃんとするというのもよし。
意地悪なライバルと恋愛も程よくあって、バランスのよい作品。