「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法 [Kindle]
- ダイヤモンド社 (2017年2月16日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (225ページ)
感想・レビュー・書評
-
本書は統計的因果推論の入門書である。近年実証分析などでよく使われる統計的因果推論のうち、主要な手法の概念を数式を使わずわかりやすく説明してあり、理解がしやすいものとなっている。概念をつかむための入り口としてはとても良い本なので、本書を読んだ後専門書を読むと良いと思う。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書評で見かけて面白そう、とツイートしたところ、各方面からいいねがついたり著者にフォローされて驚いたり。
研究方法の手法を考えるときにかえってくるのが良さそう。難しくてその場ではなんとなく理解した気になるのだけど、身になっていない。インプットの絶対量が足らないので、もっと同種の本をたくさん読む必要があるのだろう。 -
広告と売上の因果関係を知るためにはどうしても反事実が必要なので、「もっともらしい値」で置き換える必要がある。たとえば、同時期に広告を出さなかった競合他社の売上データを使うことができないか、などの可能性を模索しよう
計量経済学2冊目です。ルール形成のように積み重ねられたらと思います。
今、ある会社の数年後の動向を特許情報から予測しようとしています。ある分野でチラホラ出願が見られ、この会社は数年後市場参入するのだろうか、というものです。
今考えているのは、その会社のこれまでの市場参入状況、これから市場参入するかもしれない分野のこれまでの他社の動向。特許だけでなくPESTも足せればベストですが、調査のためのお金を持ってない弱小担当者ではそこまで及ばなそう。
特許はお金かけずに調べられる環境がありますので、まずはできるだけ特許中心に検討してみたいと思います。 -
初学者向けでわかりやすい
-
特定の政策とその結果をしっかり定量的に把握して次の政策に活かしましょう、という言葉で言えば簡単なことを、現実にどう測定するのか。この難問に経済学がどうアプローチできるのかをさまざまな実例で解説。定量的な実証研究の素養のない身としては、とても参考になる。
印象ベースの政策論ではなく、しっかりとした実証データをもとに政策を議論しよう、という姿勢が伝わってくる。 -
正しい因果推論を行うためのデータの得方、実験のやり方に関する本。
反事実を得てそれと比較するという理想の状況をまず説明し、それに近い状況でのデータの得方を段階的に説明するという形式で非常にわかりやすかった。
この本で説明されている方法を実際に適用する際は詳細を具体的に知る必要はあるが、何をすべきかという大枠が理解できていればそれはそれほど難しくないと思われる。 -
因果推論の方法について、数式を使わず記述されている。
入門書として考え方を理解するのに最適。