風ヶ丘五十円玉祭りの謎 〈裏染天馬〉シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]
- 東京創元社 (2017年7月20日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (276ページ)
感想・レビュー・書評
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裏染天馬シリーズ第三作は短編集。元気な高校生たちが活躍するこのシリーズは、短編集で日常の謎の方が素直にしっくりくる。ほっとするというか。
短編集で描かれるお話は、この前に刊行されている長編『体育館の殺人』の二週間後だったり、『水族館の殺人』の十日後だったり、私は未読だが次に刊行されることになる『図書館の殺人』と時期的に重なるらしき描写があったりと、他作品と結構密接に関係している。時系列が明示されているというだけでなく、人物の背景や人物同士の関係性などの描き込みも前作での言及を受けて深まっていて、連載漫画(小説)を読んでいるかのよう。
各章扉に配された田中寛崇さんのイラストで、天馬、柚乃、香織、針宮さん、早苗、鏡華のビジュアルイメージが明らかにされたのも嬉しい(妄想の余地がなくなったともいえるが)。
・「天使たちの残暑見舞い」には、真相に驚かされた。面白かった。人間消失ものなんだけど、音の演出が効いてるのがユニーク。
・「針宮理恵子のサードインパクト」微笑ましい。みんなええこや。ほっとする。
・「その花瓶にご注意を」で明るみに出た世間の狭さ、読者は嬉しい。
・「おまけ 世界一居心地の悪いサウナ」では、彼らの関係性もそこまで深刻ではないのかもと思えてほっとした(ほっとしてばっかだな)。 -
#読書 #読了 #青崎有吾
『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』
夏祭りの屋台で300円のたこ焼きを買い、500円玉を出した柚乃、しかしお釣りに100玉は含まれず、4枚の50円玉だった。
・もう一色選べる丼
・風ヶ丘五十円玉祭りの謎
・針宮理恵子のサードインパクト
・天使たちの残暑見舞い
・その花瓶にご注意を -
体育館の殺人を読んでファンになりました。 今作は短編集で謎自体はちょっとしたものでしたが、シリーズファンなら出てくるキャラクターにニヤニヤできます。 本格ミステリーの合間にどうぞ
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裏染天馬シリーズの短編集。水族館の後、体育館の前のエピソード。殺人ではなく、日常の謎がテーマ。針宮、早苗、鏡華たち脇役も大活躍。最終章は、天馬の父親もついに登場。
私は、ミステリーも好きだけど、日常の謎も大好きなのだ。(殺人ものの本格ミステリーは立て続けに読むと、気持ちが重くなるしね…)これからもこのシリーズで日常篇も沢山出してほしいな。
作者はちょいちょい女性同士の色恋を挟んでくる。アニメ好きらしいので、こういうものも好きなんだろうなぁ。 -
引きこもりオタク探偵。今回は短編集。
ミステリーパートがしっかりしてるのが好き。
なるほど。
両立するというのも、また気になりますね。
私の中では、基本猫背の痩せ型、顔は...
なるほど。
両立するというのも、また気になりますね。
私の中では、基本猫背の痩せ型、顔は細面でややロン毛、将来は髭がとても似合いそうな、やさぐれ感と、前髪に隠れて見えない片目の直向きさが、危うくも程良いバランスを取った感じといいますか・・・こんなところで語ってしまい、すみません。
一度、誰かに言ってみたくて(^^;)
作中では「端正な顔立ち」と書かれていますが、たださんのおっしゃる「猫背」や「やさぐれ感」に通ずるもっさり感が、...
作中では「端正な顔立ち」と書かれていますが、たださんのおっしゃる「猫背」や「やさぐれ感」に通ずるもっさり感が、私もあると思います!
瞳も印象的に書かれていますよね。「危ういバランス」、いいですね〜
具体的すぎましたが・・・
もっさり感もいいですね!
徹底的に駄目な部分はあるけれど、ちゃんとやるべきこと...
具体的すぎましたが・・・
もっさり感もいいですね!
徹底的に駄目な部分はあるけれど、ちゃんとやるべきことを分かってるのが、彼の良いところで、そんな感じが、顔立ちにも出ているんじゃないかなと思いました。