東京タワーが消えるまで (徳間文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • レコード会社を立ち上げた、敏腕プロデューサーすみれの物語。音楽業界ってこんなに忙しいのか!と改めてびっくりしましたが、そこはジェットコースターのようなストーリーで作品を彩る面白さでもあります。すみれやその仲間たちのやりとりがとても明るくてあたたかくてよい感じ。読んでいるうちに前向きなエネルギーをもらえます。東京→故郷の海→東京と進む時間の緩急もあって、すみれの人柄に深みを与えています。
    以外な伏線も回収されて、最後まで楽しめました。
    連ドラ化してほしいです。

  • ロックバンド DEEP SEA に惚れ込んだ佐倉すみれは、彼らをプロデビューさせるため、大手レコード会社を退職して独立し、孤軍奮闘していたのだが…。

    その DEEP SEA にまんまと逃げられ、挙げ句の果てに失恋。超落ち込んで実家に戻り、両親に癒されているうち、才能ある別アーティストに請われ、手を組んでライブを成功させるが、降って湧いたメジャー再デビューの話は直前で立ち消えとなり、その失意を跳ね返して10周年ライブで感動の渦を巻き起こし、恋人とも元の鞘に収まり、とまあジェットコースターのように山あり谷ありの目まぐるしい展開。主人公のすみれも、落ち込んでは泣きまくり、喜びに震えては泣きまくり、ととにかく忙しい。

    ローキックとともに逆境を跳ね返すすみれのバイタリティには、元気を貰えた気がする。すみれ父の格言メールもいい味出してた。《赦しとは、踏みつけられたスミレの花が、自分を踏みつけたかかとに放つ芳香である》

  • 元気が出るお話でした。
    困難であればあるほど、それに向かって諦めないで頑張っている人は、かっこいいし、輝いていて美しい。
    夢が叶う、夢が叶わない、の違いはなにか? 本文中に書かれているけど
    輝いている人は美しいな、そんなひとは、まわりの人を明るくしているな、と素直に感じて読めれば。
    登場するのはそんな社長すみれさん(smileさん)。
    小さなお嬢さんもまた愛おしい。うちのこもそんな頃があったな~
    社訓・挨拶もなかなか粋でした。

  • 温かい世界観が大好きな森沢作品とあって、期待感に満たされつつの読書。

    自分が惚れ込んだバンド「DEEP SEA」のために会社を設立し、孤軍奮闘するすみれ。
    公私すべてをバンドに懸けるその姿が本当に「まっしぐら!」という感じ。
    仕事に恋に、へこんでも、壁にぶち当たってもそこで終わらない。

    お仕事小説でありながら、父娘の描写も細やかで個人的にかなり好きでした。
    作品のあちこちでクスッとなって和んだし、心もぽかぽかになりました。
    幸せを感じられる温かいラストに、もっと他の作品も読みたくなりました♪

  • 森沢明夫さんの小説3冊目、いや4冊目?
    だんだん、暖かい我が家、みたいな気がしてきました。

    レコード会社を飛び出して、自分の会社を立ち上げて、お気に入りのミュージシャンのプロデュースをすることに真剣に取り組んでいる30代独身女性の主人公・佐倉すみれの、恋と仕事と友情の物語〜。

    「すみれ」という名前が「Smile」から付けられたってことから、「笑顔」を大切にしているっていうのがなんとも素敵。

    難しい科学本やら、裏切りのミステリーの合間に、ほっとできる小説でした。

    読んで幸せになれちゃいました。

    ピー・ナッ・ツッ!

  • 読みやすく前向きになれる。

  • イケイケでバリバリな女社長のすみれが、挫折し、友人たちに慰められ、立ち上がり、奮起する話。
    女社長とはいうが、アーティストが1グループいるだけのひとり会社。その1グループにほれ込み、売るために、彼女ががんばってきた。彼との雲行きも怪しければその唯一のアーティストとの雲行きもあやしい…………!彼女の人生はどうなるのか!?

    森沢明夫の本なので最後はこちらも元気になれる結末を迎えるので安心。ローキックはやりすぎじゃない?と心配になるが…。寡黙だけどポエムメールを送ってくる父が良い味だしてていい感じ。

  • 著者の作品はいつも元気をくれる。

  • 笑顔を大切にしたくなる本。

    仕事に奔走するすみれが中心となる。仕事に対する熱意が感じられ、自分ももう少しがんばってみようと思えた。

    仕事の話題が中心にも関わらず、話の展開やテンポ感、人とのやりとりなど、全体的にポップで堅苦しくなく読みやすかった。

    笑顔で、全力で、自分に正直に生きようという勇気がもらえる。

  • 私は佐倉すみれ、32歳、独身。大手レコード会社を辞めて自分でレコード会社を立ち上げた。独立してから予想以上に毎日忙いけど充実した日々を送っていていた。大好きな彼・亮より仕事を優先していたら、ある日「バイバイ」とメールがきてしまい……。もう、私は仕事に生きる! と思った矢先。社運がかかったライブ当日追い打ちをかける事件が起きた! 2011年春に映画化も決定した『津軽百年食堂』の著者による爽快ジェットコースター物語!

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著者プロフィール

1969年千葉県生まれ、早稲田大学卒業。2007年『海を抱いたビー玉』で小説家デビュー。『虹の岬の喫茶店』『夏美のホタル』『癒し屋キリコの約束』『きらきら眼鏡』『大事なことほど小声でささやく』等、映像化された作品多数。他の著書に『ヒカルの卵』『エミリの小さな包丁』『おいしくて泣くとき』『ぷくぷく』『本が紡いだ五つの奇跡』等がある。

「2023年 『ロールキャベツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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