- Amazon.co.jp ・電子書籍 (299ページ)
感想・レビュー・書評
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アメリカの食文化・料理文化及びその格差も読み取れる興味深い一冊。
料理しなきゃと思いつつどうすればいいか皆目分からない(分からなさ加減がおそらく日本の比じゃない)様々な女性を募って、作者によって開催されたお料理教室のルポルタージュです。
読み口が分かりやすく、スープとドレッシングとオムレツが作りたくなります。
あとみんなして調味料テイスティング、も楽しそう…!
個人的に特に面白かったのが、数回に渡って開かれた教室において、まだ半ばという段階でナチュラルに「鶏1羽を捌く」という回があったこと…文化の差がでかい。
日本は料理することにここまでのハードル(キッチンに立つのがまず「怖い」という人の多さ)はないでしょうけれど、それでも料理に抵抗感やコンプレックスがある人には特に親近感をもって読めるのでは。
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おもしろかった!
料理がダメ、ひいてはつまり食生活が、さらには生活というか人生がダメな女たちが、料理をイチから習うという話で。
集まったダメ女たちが、わいわいと料理を習う様子が笑えるし、すごく楽しそうで。翻訳のセリフの今どきっぽさもいいのかもしれない。
ダメ女たちのキッチンを訪問するときの、著者であり、この料理教室プロジェクトを主催したキャスリーンの視線が優しくて、共感を示して寄り添う感じがよかった。
わたし自身、料理が苦手できちんとした食生活をするのが苦手でダメ女そのもので、この本のなかのダメ女のひとりと同じ、料理するのにやたら緊張するタイプだから余計にあれこれ共感できて。でも、正直なところ、こういうふうに料理を習っても、必ずしもずっとひとりできちんとできるかはどうだろう、と。。。
あと、食について全般、たとえば添加物、家畜の育て方、食品業界、廃棄、などなどさまざまな問題も問われていてためになる。(ひとりひとり消費者がしっかりするしかないんだろうなと思うけれど、ひとつひとつ自分で真実を確かめるとかやりきれないし、わたしはそういうことを考え出すと発狂しそうになる。。。)
料理家ジュリア・チャイルドのエピソードもいろいろ出てくるので、映画「ジュリー&ジュリア」をもう一度見たくなった。 -
生きることと食べることって直結してる
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非常に面白く読んだのだけれどもう少し女性の生き方と料理の関係をもう少し掘り下げてくれたらなと思ったり 個々の生徒の家への訪問と料理教室後の変化の部分が良いなと思ったので
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書店で帯の言葉に惹かれてkindleで読んだ本。正確には読みかけ。
同棲をやめてから料理をしなくなり、日常的に料理をする生活が遠い昔のように感じていた。
料理って簡単なんだっけっていうことを思い出すのと、少し楽しいかもしれないとも思った。塩の味ってそんなに違うんだというのも興味深い。 -
忙しいし料理は苦手、という女性を変身させていく実話。アメリカの話なのでチキンを丸ごと買って家でさばこう!とかあってびびる。
加工食品よくない、出来るだけ精製されてない食材調味料が良い、料理は意外と手間じゃないよ、具沢山味噌汁で十分だよ、的なメッセージは日本で言うと勝間和代さんや土井善晴先生や有賀薫さんが提唱していることだなあと思った。
日系人女性の家にあったカレールーが得体の知れない激ヤバ加工食品扱いされていて苦笑した。確かにルウは油の塊だからなー。 -
ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室。キャスリーン・フリン先生の著書。女性の社会進出が進んで料理は女性がするものという常識は非常識になって、料理下手だからといってダメ女と認定されるような古臭い社会は変わりつつあるけれど、どうせなら少しくらい料理はできたほうがいい。手間暇かけずに手軽に簡単に食べれる料理ができればそれで事足りる
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食事と人生や生活が密接に関連していることを改めて思い知らされた。人生の中でうまくいかなかった経験や体験から料理を敬遠するようになり、栄養価の偏ったインスタントや冷凍食品を摂るようになり、そこから健康面や精神面も悪くなり生活がうまくいかない悪循環。
料理ライターの著者とその友人、そしてゲストシェフたちの料理教室の中で「料理は怖くない」ことを学んで生き方に小さな変化を与えていく。
実際の料理手順やレシピも本文中にあるので、私自身も少し食生活の見直しをしてみようかなと感じた。
ただ、タイトルがイマイチ。料理教室の参加者の十人十色の背景を取って「ダメ女」とするのは侮辱だと思うし、そもそも女性をターゲットとした料理教室ではない。ノンフィクションでこんなタイトルを付けるのはちょっとどうかと思う。