死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA) [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • 自分を見失ってしまっている元神童の大学生の主人公が連続殺人犯から「9件の殺人で起訴されたけど、最後の1件は冤罪やから証明してほしい」と頼まれ連続殺人犯の生い立ちから事件に至るまでを調査していく。

    連続殺人犯はエゲツないくらい最悪な犯罪者で犯行内容を読んでいると目を背けたくなるくらいやけど手を顔を覆ってはいるけど指の隙間から覗いてる状態でどんどん読み進めてしまう面白さ!!犯人に魅せられていく主人公の変化にドキドキが止まりません!!

    読んでる時に何回も独り言で「うわっ!」「う〜わ〜」っていろんな「うわ」がでるくらいがっつり世界に入り込んで読んでた。

    「うわ」5回分の面白さ    ★★★★★

  • 獄中のサイコがシャバの凡人に頼んで冤罪を晴らしてもらうというのは表向きの目的であって、実は上手くコントロールして特定の人物をストーキングするお話し。
    サイコは美少年風に描かれてたから、すっかり勘違いしちゃったけど、後半で主人公の母親と同世代な事からそこそこのオジサンだと判明。
    オジサイコなら、口調とかも少し年齢に合った感じにして欲しい。つまらないミスリードとかいらん。

    Fラン大学生がいつの間にかサイコに操られている感じは上手い。巧みなミスリードに読んでる側も気づかず、その時になって、あ、操られてるわ、と気づく感じ。
    散りばめられた伏線も興味深いが、上手く回収されてるとは言い難い。話に深みを出す意図があったのかも知らないけど、それなら続編の余韻として残しておいてよかったのかも。
    2人のやり取りが面白いんだから、ストーリーの構造自体はシンプルで良いはず。なのに無駄に話を広げて複雑化させたがばかりに、本筋がボヤけて結局何がいいたかったのか分からず、ただただ勿体無い。

    サイコなシリアルキラーにしては頭がキレてないから、話がそもそも成立しない。故に全能感が感じられず、魅力も伝わらない。こんな奴になぜみんな操られてしまうのか、それが伝わる描写がなく納得がいかない。

    虐待の話は気分が悪い。必要不可欠な描写だとは感じられず、ただの悪趣味としか思えなかった。

  • 主人公の大学生とシリアルキラー?の関係と紐解いて行く過程が、おもしろく。
    後に映画を見て又、2度楽しめた。

  • シリアルキラー、サイコパスなど
    普段は敬遠するけれど、怖いもの見たさの人間心理をくすぐる本。

    最初の読み始めは暗いと感じるが
    徐々に明らかになる事実と主人公の推測が面白い。
    後半読み進める手がとまらなくなり、あっという間に読了。


  • ミステリーかと思ったら心理的な怖い本だった。
    心の隙間に何かがヌルッと入ってくる気持ち悪さがある。

  • あまり読んだことのないジャンルだったので半信半疑に読み進めましたが、怖い!恐怖が迫ってくる。もし自分が榛村に狙われたらどうなっちゃうだろう。ほんと怖いのに読み終えた時、なぜか興奮していました。シリアルキラーという言葉は、ウィキペディアで調べて初めて知りました。

  • 読みやすい、入り込みやすいストーリーだった。
    意外な人物が棒村と関わっているという設定は面白かったが、伏線や過去の出来事に対する描写があっさりしすぎているな、と感じた。

  • 「落ちこぼれの元優等生大学生が、シリアルキラーが冤罪を主張する第九の事件の真相を追う」というプレミスは非常に興味深い。
    だが、それだけである。
    ミステリとしてはアンフェア極まりなく、結局はシリアルキラーが犯人でありどんでん返し感も薄い。シリアルキラーが主人公を洗脳し支配下に置こうとしているという筋書きはあまりにも安直で、この手の作品を数冊読んでいる人間には容易に想像できてしまうだろう。
    読んでいる最中はそれなりに楽しんで読めたが、ミステリは結局オチが重要なのだと再認識させられる作品だった。

  • 死刑囚 榛村大和から届いた手紙を受け取ったFラン法学部の大学生 筧井雅也が、「身に覚えのない9件目の事件」を調べることを「お願い」されて弁護士助手と身分を偽り調べ始めることから始まる。大量殺人事件に興味がある人ならかなり面白く読める作品だと思う。

  • 一気に読んでしまった
    巧みに操ってるのが怖かったー

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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