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感想・レビュー・書評
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シリーズ4作目。
シリーズの根底にあるのは、
機能不全に陥った人の
精神状態ではないかと思われます。
今回も捜査そのものより、
事件を通して浮き彫りにされる捜査官たちの私生活や、
チーム内の人間関係の変化の方に興味を惹かれます。
チームのメンバーである捜査官たちは
それぞれ皆優秀なのに、
全員がプライベートに何らかの問題を抱え、
心に傷を負っています。
仕事に関しては優秀でも、
人間としては不完全な捜査官たち。
非の打ちどころのない人なんて、
そうそういないでしょうから、
そこが本シリーズの魅力なのでしょうね。
それにしても、
人生ままならないものですネ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズを読んでいてセバスチャンがそんなに有能だとも感じず、人格面では問題が大ありだと感じている。
にもかかわらず自分がセバスチャンに気持ちを寄せて読んでいたのが、興味深い。
セバスチャンが幸せになるかもと思ったけどそれはかなわなかった。
そして自己中心的な彼が自分のためではなく自分が望まないことを行動に移そうとしているところで終わる。
どうなるのか。
シリーズは5年ほど前に本書が刊行されたことを最後に出ていない。ということで英語で読むしかないと次の作品を探したが、ドイツ語版とポルトガル語版しか出回っていないようだ。
ビリー。シリーズ第1作での私の一番のお気に入りだった。さわやかで粋なこともした弟キャラ。
それが大きな心の問題を抱えてしまった。セバスチャンの活躍に期待するが、英検で言うと3,4級レベルのポルトガル語版を読むとなると…。
紙の本で読んだ。