女子高生 制服路上観察 (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 題名に惹かれた
    都会のJKみたいにミニスカ履いてみたい^ ^昔からみんなが校則を潜り抜けて必死に抗っていていいなあって思った、笑 今現役高校生だけえそう思うんだと思うけど

  • 制服好きなので読了。

    ・女子高生の制服チェックポイントはまずボトム。靴下も含めてボトムが決まったら、それに合うブラウスを選び、ボトム上部を覆う役割もあるニットを選ぶ。次に上着で最後が靴とカバン。

    ・中学高校の制服モデルチェンジは年間200〜300校。制服を採用している学校は15000校なので、毎年1%〜2%がモデルチェンジしている。
    タータンチェックのプリーツスカートが多く、なんちゃって制服のボトムの売れ筋もタータンチェックのプリーツスカート。

    ・モデルチェンジのコンペに勝てば、大規模校では累計で億単位の売り上げになるので必死。

    ・ファッションリーダーの女子高生との対談。
    くびれの足りないウエストを、ニットをダブつかせて曖昧にしている。わざとくしゅくしゅにして、複雑な陰影を付ける。ニットが濃い色だと陰影が付きづらく、白ならのっぺりする。
    ニットでスカートの上部を覆い、タータンチェック柄の面積を相対的に小さく見せる。(大面積になると田舎者の晴れ着みたい)

    ・スカート丈を短くするのは「脚で若さを強調したい」自分たちが同世代の中で大人っぽく見えることに優越感を感じており、大人っぽいことがカッコいい条件のひとつ。エネルギッシュをアピールするのに長くて濃い色のスカートは合わない。
    社会人と比べると、女の貫禄・社会的立場・交友範囲・収入や美容に使うお金で勝てないことがわかっている。肌の若さは高校生で勝てる。それをどう表現するかの答えが脚の見せ方。
    人目に触れる肌は顔(大人には勝てない)、首とVゾーン(狭く表現不足)、手(そんなに若さがでない)、と脚。足は動きもあるので注目されやすいし、面積も大きい。
    膝小僧は球面とくぼみで構成された、他の部位では出せない複雑な形で陰影を醸し出している。

    ・若さ(弾ける躍動感)を演出しているのは、まずは膝。その上で快活なリズムを持って揺れるスカート。揺れを増幅するプリーツ、揺れ具合が視覚しやすい方眼状のタータンチェック。という組み合わせになる。

    ・シャツの濃い色が敬遠されるのは、色のイメージが高校生的ではないこととと、汗じみが目立ちやすいから。

    ・埴輪スタイル(ジャージのズボンを履く)は気取る必要が無いと判断する地元感覚が強い地域や、緩い級友関係、学校イメージのなかで選択しているスタイル。

    ・仲間と繋がることに意義を見出し、学校のルールより仲間のルールの方を重く見ている。大物であればルール破りを許され、小物なら軽蔑される。これはアカデミー賞と同じ。アカデミー賞でシャツ出しはマドンナやブラッドピットから流行り出した。

    ・20世紀以降のファッションは解放の歴史。20世紀初頭のサックドレスの流行はコルセットの撤廃。

    ・最高の制服であれば良いかというとそうでもない。愛知の地方都市でのインタビューで、学校のポジションは軽自動車だが、カッコつけてレクサスマーク付いてる。本物のレクサスの子たちは地味だから逆に恥ずかしい(から制服を改造する)


  • 高校生が制服についてどのように対しているのか、その実態を女子高生に絞って調査されたものです。実際に街に出て、制服を違った着こなしで崩している女子高生にインタビューすることで、なぜそのような着方になっているのかの深層を知ることができます。また後半では、そんな気崩しに対して、学校と業者はどのように対応しているのかが書かれています。いたちごっこにも見えるやり取りと、歩み寄れる方法を探る業者の苦労があり、たかが制服ではない、立派なブランドと化している今日を知ることができました。
    女子高生に絞っての調査ですが、彼女らにとっても制服が重要であり、それゆえにそれを一番着たいように着る努力をしていて、大人もそれに目を向ける必要があることが分かり、面白く読ませていただきました。

  • 題名に惹かれて読み始めました! 
    まさかここまで研究して制服が作られているとはおもいませんでした(笑)
    制服が気になっている方はぜひ読んでみてください!!

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著者プロフィール

佐野 勝彦(北陸先端科学技術大学院大学)

「2014年 『チューリング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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