「豊かさ」の誕生(下) 成長と発展の文明史 「豊かさ」の誕生 成長と発展の文明史 (日本経済新聞出版) [Kindle]

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  • ・社会において「豊かである」とはどういうことかを、主に制度の面から説明している。著者によれば、経済成長をするために必要なのは「私有財産制、科学的合理主義、資本市場、効率的で迅速な輸送手段」の4つである。本書で特徴的なのは、あとがきにもある通り「豊かさ」の根本原因を政治や戦争に求めていない点である。どのような政治体制であれ、上記4つを満たすならばその国家は繁栄し、そうでないならば成長できない。そしてこの4つを制度的に確立できるような国家は自ずと似たような政治体制になる……と主張しているようにも見えた。
    ・余談だが、訳者の徳川家広氏は"あの"徳川宗家第19代当主である。今年の1月1日に代替わりしたらしい。

  • 2021.10.12購入@amazon、kindle版

  • 基本的な説明は上巻で終わっているため、下巻は応用編的な内容となっている。瞬く間に急成長したあの国は、4要素がが揃ったゆえのことである、みたいな。その例の一つとして日本も登場する。

    なかなかおもしろいと思ったのは、4要素を持っていると回復も早いということ。日本やドイツは戦争でボロボロになったが、急速に復活した。特にドイツは二度の大戦で敗北したというのに、今でもヨーロッパで繁栄を謳歌している。結局、重要なのは資源ではなく仕組みであるため、仕組みが残ってさえいれば経済は立ち直るのだ。そしてそれは国力となる。

    そうなるとここ30年ほどの日本の状況はどう考えるべきなのだろうか。今でも十分に繁栄しているという認識ならそれまでだが、落ち目であるとするならば何か要素が欠けていることになる。失った要素はなんなのか。

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