「誰のため?」「何のため?」から考えよう GE流・問題解決の技術「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ [Kindle]
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2018年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (234ページ)
感想・レビュー・書評
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■この本の紹介文
GE社が確立した問題解決のためのメソッド『ファンクショナルアプローチ』について説明した本。
■感想、意見
問題解決のためには、その問題に対し、どんな問いをたてられるかが重要と思っている。
「それは何のため?」
「それは誰のため?」
という問いは、さまざまな状況で使える、本質をついたものではないかと思う。
過去の経験や知識による、思い込みという「轍」から脱するために、この問いを投げかけていきたいと思った。
■本の中で気になった言葉
・解決手段は、問題の「外」に、改善点は問題の「内」にある
・問題解決がうまくいかない4つの理由
[理由1] 轍に沿って進もうとしている
[理由2] 解決手段を一生懸命探している
[理由3] 潜在的改善点を探そうとしない
[理由4] 過去を手放したがらない
・問題解決の概念式
問題解決=改善点×解決手段
改善点:「何(What)」を改善するのか
解決手段:「どのように(How to)」解決するのか
・「必要な努力」と「無駄な努力」を見分けるには
「それは何のため?」
「それは誰のため?」
・「それは何のため?」とは、その努力を行う「目的」を問いかける質問
「それは誰のため?」とは、その努力によって得られる目的や効果の所有者を問いかける質問
・「手段志向」よりも「目的志向」
・目指すのは「どれだけ良くなったか」
・「世の中で最も残念な言葉は、『やってみたらできたかもしれない』である(ジェームズ・スベンソン『扉の法則』)」
・ファンクショナル・アプローチの原理は、思い込みの変革にあります。私たちは、過去の経験や知識により、思い込みという「轍」から抜け出せずにいます。
・技術開発や製品開発を効率的に行うための開発技法として有名なタグチ・メソッド(TM、あるいは品質工学ともいいます)では、次のような合い言葉があります。
「品質が欲しければ、品質を測るな。機能性を評価せよ」
・より効果的な解決手段を見つける5つのヒント
[ヒント1] 相手の立場で考える(使用者優先の原則)
[ヒント2] 機能の視点で考える(機能本位の原則)
[ヒント3] 過去ではなく未来で考える(創造による変更の原則)
[ヒント4] メンバーとともに考える(チームデザインの原則)
[ヒント5] 価値を高めることを考える(価値向上の原則)
・価値=アウトプット÷インプット
価値向上=少ないインプットで、より多くのアウトプットを得ること
・ファンクショナル・アプローチは、問題解決における「改善点の発見」と「解決手段の創造」を同時に実現する方法です。
・ファンクショナル・アプローチ4つのステップ
ステップ1 準備
・ツールの準備
・問題の理解
・問題の分解
ステップ2 分解
・ファンクションの定義
・ファンクションの整理
・キー・ファンクションの抽出
・リソースとパフォーマンスの測定
・アプローチ・チャートの作成
ステップ3 創造
・アイデアの発想
・アイデアの整理
ステップ4 洗練
・アイデアの練り
・アイデアの組み合わせ
・価値の確認
・効果の評価
・アイデア発想の原理
①外発的因子(知覚情報)が脳に刺激
②内発的因子(知識や経験)に反応
③アイデアが飛び出す(次の外発的因子となる)
・ただ、発想したものを記録しておくことです。「今日は、いくつのテーマで訓練できたか」「今週は、いくつバーチャル改善したか」「今月は、全部でいくつだったか」といったことを自分で確認しながら訓練していきます。そのうちすぐに、あなたも「ファンクショナル・アプローチ・マスター」になれること間違いないでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示