知性は死なない 平成の鬱をこえて (文春e-book) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 編集の助けを借りずに書いたと

  • これ読んだレビューどっかに書いたような気もするが忘れたので久しぶりにbooklog使って見ようと思う。
    
    示唆に富む興味深い本ではあったが、「大学教員最近やめました」&「うつ歴持ち」という二大ポイントが重複するという珍しい属性によるところも大きい気はする。

    個人の罹患歴と職業歴と社会の変遷を重ねて描く、批評というより私小説みたいな話なのだが、それらをまとめて書かないといられなかったんだなあという切実さが興味深い。

    筆者とは「大学」観が割と違うのだが、「それじゃダメだろ」という日本に於ける大学システムへの呆れ感覚、みたいなものは割と近いような気がする。ただ、読んで気付いたけど私は本来の意味での「反知性主義者」としてのプレイを大学でやってみようと思っていたんではないかという気がしたのだった。

    一般性がある本なのかどうか良く分からないが、まあ非常に良く出来たタイトル通りの本だと思う。

    超えられるといいよね!

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著者プロフィール

1979年生まれ。東京大学教養学部卒業。同大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。専門は日本近現代史。2007年から15年にかけて地方公立大学准教授として教鞭をとり、重度のうつによる休職をへて17年離職。歴史学者としての業績に『翻訳の政治学』(岩波書店)、『帝国の残影』(NTT出版)。在職時の講義録に『中国化する日本』(文春文庫)、『日本人はなぜ存在するか』(集英社文庫)。共著多数。
2018年に病気の体験を踏まえて現代の反知性主義に新たな光をあてた『知性は死なない』(文藝春秋)を発表し、執筆活動を再開。本書の姉妹編として、学者時代の研究論文を集めた『荒れ野の六十年』(勉誠出版)が近刊予定。

「2019年 『歴史がおわるまえに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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