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- / ISBN・EAN: 4959241771728
感想・レビュー・書評
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亡き父の後を継ぎ、超文明国家ワカンダの王となったティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)。ワカンダは世界を崩壊させるパワーを秘めた鉱石、ヴィブラニウムの産出国であり、その秘密を狙う者も少なくなかった。ティ・チャラは武器商人のクロウ(アンディ・サーキス)や王位を狙うキルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)から祖国を守るため、ヴィブラニウム製のスーツを身にまとった戦士、ブラックパンサーとして戦いに挑む。
「キャプテン・アメリカ・シビル・ウォー」で鮮烈なデビューを飾ったブラック・パンサーの、ワカンダの王位と運命を掛けた戦いを描いたアメコミ映画。
「キャプテン・アメリカ・シビル・ウォー」でのテロでティチャカ王を亡くし王位についたティチャラは、ワカンダの前王ティチャカが残した負の遺産である部族間の抗争そして決して表に出せない前王ティチャカが残した遺恨と、ワカンダ王位を狙うキルモンガーとの戦いの中で向き合い、ワカンダ王として相応しい人物として成長していく重厚な成長と家族のドラマが、ヴィラニウムをめぐっての武器商人クロウとティチャカ前王やティチャラに復讐の炎を燃やすキルモンガーのワカンダ王位を狙う陰謀、「キャプテン・アメリカ・シビル・ウォー」で登場したロス諜報員も乱入するヴィラニウムの秘密を狙うスパイ戦が絡んで、ワカンダの伝統文化とハイテクが融合した独特な世界観で描かれるのが今までにない感じでユニークだし、アフリカの文化を生かしたブラック・パンサーのヴィラニウム製のスーツやヴィラニウム製のリング・ブレードや槍や豹頭形のガントレットなどのハイテクガジェットもカッコいい。
ティチャラの元恋人でワカンダを守るために諜報活動を行うリング・ブレードの達人ナキア(ルビタ・ニョンゴ)やティチャラの護衛部隊の隊長オコエ(ダナイ・グリラ)や武器や科学のエキスパートでティチャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)と、まだまだ未熟なティチャラを支えるワカンダのレディースの、諜報活動やバトルでのサポートだけでなく、リング・ブレードを使うナキアや両腕に豹頭形のガントレットを装着したシュリがクライマックスでのバトルで多勢に無勢を相手に戦う活躍も見所。
ティチャラの父ティチャカが残した遺恨が、ヴィラニウムなどのハイテクをどう生かすかの意見の対立にあることが、最近の世界情勢の社会風刺になっていて、ティチャラがこれからのワカンダをどうするかを決断した意思を踏まえた国連での演説は、アメリカのトランプ大統領の排外主義的で自分の国最優先な姿勢に対するカウンターメッセージになっていて、アメリカで大ヒットした理由が分かる新たな切り口のアメコミ映画になっています。
「ワカンダ、フォーエバー!」
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もしアフリカ文明が「いまだ植民化されずに発展していたら」という仮定のもとに作られていて、なんとも苦々しい思いで見た。しかも、欧米よりも高度な文明なんだよね。しかも、未知の大陸アフリカゆえのエキゾティシズムにあふれていて……
多くのことがけっきょく「現実」の裏返しになっていて、めちゃくちゃ政治的な映画だった。これって、見識あるアフリカ人が見たら、すごく怒るんじゃないかと思った。 -
marvel映画といえば…ヒーロー物 予告では 何処の王様(首相かと思ってた)が 普段は政界で実は姿を変えて 悪者から人を守るヒーロー なんて構想してたら…ちょっと違った内容で 最初は少し意味が分からずSFもの?何処か知らない星の豊かな国の話?って 入りにくい形から観ていたが、途中から 私的には かなり面白く観れました。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に初登場した新たなヒーロー、ブラックパンサーを主役に描くアクション映画。アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラが、漆黒のスーツと鋭い爪を武器に戦うブラックパンサーとして活躍する。絶大なパワーを秘めた鉱石「ヴィブラニウム」が産出するアフリカの国ワカンダは、その恩恵にあずかり目覚しい発展を遂げてきたが、ヴィブラニウムが悪用されることを防ぐため、代々の国王の下で、世界各国にスパイを放ち、秘密を守り通してきた。父のティ・チャカの死去に伴い、新たな王として即位したティ・チャラは、ワカンダの秘密を狙う元秘密工作員の男エリック・キルモンガーが、武器商人のユリシーズ・クロウと組んで暗躍していることを知り、国を守るために動き始めるが…意外な展開に発展してゆくストーリー。
主人公ブラックパンサー=ティ・チャラ役はチャドウィック・ボーズマン。監督を「クリード チャンプを継ぐ男」のライアン・クーグラーが務め、同作で主人公クリードを演じたマイケル・B・ジョーダンが、ブラックパンサーを追い詰める強敵エリック役で出演していましたが クリードの人だったんだぁ(あの映画も良かったなぁ)今回 ブラックパンサー役のチャドウィックが前に観た映画で良かったので 楽しみにしてましたが、今回は演技力が どうか?という作品ではなかったが 娯楽作品として 良かったです。 -
2018年 アメリカ
チャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ
監督も主人公もスタッフもほとんど黒人ってことで話題になってた映画。
ブラックパンサーはマーベルの前作になるシビルウォーで既に登場済。
あの時はブラックパンサーのことを知らずに「何で普通の人がこんなに強いんや」って思ったんだけど、そっか、そっかヴィブラニウムのハーブを摂取することで超人化するのね。って変な薬か?
主人公ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンは先々月だったか?ガンで亡くなられたらしい。
ビックリ。闘病しながら作品に出てたらしい、周りの人も知らなかったとか。
若いのに残念です。続編の予定があったらしいのにどうなるんでしょうね。
いきなりThisisusのランダルが出てきたのでびっくりした。
92年に当時の王の弟としてアメリカに潜入してたウンジョブで、、、
すぐに殺されたので端役だったのね -
MARVEL作品初のアカデミー賞ノミネートという触れ込みが期待を高まらせたが、正直期待したほどのものはなく。
すごいと思ったのは、徹底した世界観と、それを実現するための妥協を感じさせない映像技術。世界各地の少数民族にインスパイアされたような、思わず目を奪われるワカンダの人々の衣装や格好。街や建物の造形や自然の描写も、美しく作り込まれている。
しかしながら物語の展開は極めて平凡だし、登場するキャラクター(特にメインにいる人達)は、日本で言うところのラノベ感満載で、要するにその程度のクオリティ。普段アメコミものを全く見ないのだが、アメコミのストーリーって所詮こんなものなのだろうか。ただ、子供向けと言うには、社会を皮肉ったような部分もあって、単純に子供向け映画とは言いにくい。 -
近未来国家がアフリカの中に、というだけでわくわくする展開。
まだまだ若い王がどうやって国を守っていくべきか悩んでいく様が人間らしくて良い。本当の意味で王になっていくうちにそういう部分はなくなってしまうのかちょっと不安だけど、観た限りではそんなこともなさそう。
父親である前王があれなもんだからゴタゴタに巻き込まれてかわいそうに…敵の気持ちも分からなくもないが、まず見方を犠牲にしてしまったあたり良き王の器はなかったのかも。
個人的にオコエが好き。野生の荒々しさを理性で御してる女戦士という感じがかっこよすぎる。どんなクソ野郎であれ王は王、自分は王に仕える存在という姿勢、美しい。 -
中東やアフリカでヒットしたそうだけど、これはあちらの人は喜んじゃう映画ですね。
当初は黒人俳優をあまり見慣れていないせいか誰が誰やらだったのだけど、分かって来るにつれて楽しめました。
でもいろんな映画がミックスされている夢物語的な。部族社会など、あちらの風習を取り入れて、よく出来ていると思います。ちゃんと白人さんが感情移入出来るようCIAもいるし。「シャーロック」のワトソン、「銀河ヒッチハイク・ガイド」のアーサー役、マーティン・フリーマンは本当に良い味を出していました。 -
圧倒的な独創性と共に、
黒人文化へのリスペクトが込められた美術と衣装が最高!
釜山の戦闘シーンも、
屋内、屋外ともきらびやかで格好良かった。
あとは曲も良いのだが、特にエンディングテーマが実に良い。
テクノロジーと軍事武器という問題はMCUの世界観なのだが、
そこに人種差別と併存している過激派のテーマ、
つまりは暴力に苦しめられてきた側が、
今度は正義の名のもとに、
暴力で支配する側へと成り代わろうとするという姿が、
ひどく悲しく思えた。 -
ずっと観たかったブラックパンサーを
primevideoでレンタル100円をしていたので視聴。
視聴する少し前に、主演を務めたチャドウィックボーズマンさんが病気のため死去。
アベンジャーズに出演していた時から凄く存在感のある素敵な俳優さんだと思っていたので、映画を観て、より一層、お悔やみの気持ちが湧いてきてしまった。
正直どの俳優さんも知らない方ばかりでしたが、
ワカンダ王国の部族としての存在感、威厳、格式などが立居振る舞いから滲み出ていて、とてもよかった。
アクションシーンもカーチェイスなどもあって
迫力満点でした。
チャドウィックボーズマンさんが今後観られないかと思うと残念ですが、この作品に生きていることを嬉しく思います。
ワカンダフォーエバー -
ブラックパンサー第1作。
アフリカの鎖国ハイテク国家、ワカンダの若き王となったティ・チャラを描く。
シビルウォーで登場し、抜群の存在感を残した謎のヒーローだったため、期待感は高かった。
王となるための試練、先王の秘密などを描くが、一番のテーマは、鎖国維持による部族国家の安定的繁栄と、開国による国際貢献実現の考え方の対立と葛藤。
マーベルの中では最も社会的な内容。
悪役の開国を迫る主張はとても重いし、自国第一主義が横行する現代では非常に響くものがある。
そして、ラストの主人公の決断と台詞は、派手な演出こそないもののとてもカッコいい。
アフリカ文化を全面に押し出しているのも特色。服装、ヘアスタイル、ボディペイント、儀式、歌、ダンスなど、こだわりが感じられる。部族間の文化の違いや関係性も興味深い。
欲を言えば、ワカンダの庶民の生活ももっと描いて欲しかった。
次回作でも、ワカンダの文化をふんだんに織り交ぜた世界観を期待する。