人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • オーディブルで聴了。タイトルと表紙デザインに認知バイアスがかかって今まで手にとらなかった本でしたが、良書です。聴くだけではなく、じっくり読んでみたくなりました。


  • 成功は実力よりも運や錯覚資産の影響が大きい
    →スキルアップより試行回数を増やす方が成功率が高い

    錯覚資産=ハロー効果による下駄

    食欲や性欲と同じくらいコントロール欲は心身に影響がある

    判断が難しい場合、思考の錯覚に陥りやすい。
    デフォルト値を良いと考えてしまう。
    考え抜いて同じくらいと思えたら新しい選択肢の方が良い可能性が高い。

    感情ヒューリスティック
     好きなものは過大評価する

    過剰に一貫性を求める


  • タイトル通りの内容。
    駄目な奴と思われれば、何を言ってもやっても、やっぱり駄目となるし、優れていると勘違いさせることができれば、その人がいったことが何か理由があるのでは?と思ってくれる。
    そして、優れていると勘違いさせることができれば、正のスパイラルが回り、その人は実際に優れた人になる。
    実力ではない。勘違いさせる力である。確かになあ、と思う。
    だが、肝心のその勘違いさせる方法は、具体的な方法の記述が少ないのが残念。

  • 世の中は実力主義になってなく
    実力主義の欺瞞を暴く本。
    口語的な文体でスッと読める。

    本の内容を以下に要約する。

    ---------------------------------

    タイトルのとおり
    人生は運よりも実力よりも
    勘違いさせる力で決まり、
    この本ではそれを錯覚資産と呼んでいて
    錯覚資産をうまく活用しないと
    人生がハードモードになってしまうので
    それを活用することを説いている。

    心理学的な見地から錯覚資産がどういったものかを
    説明しておりとても興味深い。

    錯覚資産とは「他人が自分に対して持つ、自分にとって都合のいい思考の錯覚」のことで
    思考の錯覚は、認知バイアスによって引き起こされる。
    そして思考の錯覚は自覚できない。
    さらに錯覚だとばらしてしまっても効果が消えない。

    錯覚資産は
    ・他の能力も底上げして良く見せるようにしてくれる
    ・成長機会が増える
    ・成果が運だとしても実力があると錯覚させてくれる。
    という特徴がある。

    底上げして見せてくれるのは
    人間は認知バイアスがあり、錯覚資産というハロー効果があるため
    Aという能力が突き抜けていた場合、Bという能力もそれなりにあると
    思ってしまう。
    ex. 権威ある人がその分野以外の分野もそれなりに良さそうと思われること

    成長機会が増えるのは
    錯覚資産があることで実際の実力以上の役割・ポジションで挑戦することができるのと
    そのための機会を与えられやすいため。成長のサイクルをテンポよく回すことができる。
    ex. 第一想起され仕事が回されやすい

    成果が運だとしても実力があると錯覚させてくれるのは
    人間は客観的事実より、自分の直感のほうを信じる生き物で
    ・直感的な行動をしたほうが気持ちいい
    ・直感的な行動をしないと不安で不快になる。
    ・人間は正しいほうではなく気持ちいいほうを選ぶ
    という特性があり、
    成果は運ではなく実力である、と思考したほうが都合が良く気持ちいいため。

    成功するためには
    錯覚資産をつくれそうな仕事に全力で投資し
    その上でとにかくたくさんチャレンジすること。
    小さい成功を元にハロー効果でさらに大きくするイメージ。

    サイコロを振る回数を増やすことに時間を使ったほうが、成功確率は高くなる。
    当たると当たる確率が高くなる運ゲー。

    錯覚資産は、
    ハロー効果をもたらす実績 x 多くの人が「思い浮かぶ」こと
    で大きくなる。

    複利で錯覚資産は増えていく。
    錯覚資産を増やす努力をする者としない者の差は、最初はわずかかもしれないが10年、20年すると大きな落差になり、
    覆せないほどのものになる。

    「実力中心」の世界観で生きる人間より、
    「錯覚資産 - 運 - 実力」の世界観で生きる人間の方が、
    圧倒的に強い。
    なので、錯覚資産をつくり、実力を伸ばし、運をつかむように
    生きることが大事。

    ---------------------------------

    非常に示唆に富む本で読んでよかったと思う。
    心理学の観点からみると
    こうなるのかということがわかり
    心理学の本をより読みたいと思った。
    人間を知ることでよりよい改善をしたい。

    自分はもう若くない年齢だし
    ここいらで錯覚資産を形成しないと
    よりよい人生を手に入れることができないのでは
    と改めて本を読んで感じた。
    まさに分水嶺
    天王山
    角番。

    錯覚資産について無頓着だった姿勢を改め
    色々なことに気を配りつつ
    今の仕事を全力でやって
    ビジネスで結果を出したという実績を元にした錯覚資産をつくっていきたい。

  • 心理学を基にした実用書。
    以下、参考となったこと、個人用メモ。

    ・認知バイアス(先入観、偏り、歪み)とは、表層意識の考えとは別に、無意識が考え方を変えてしまうことであり、人間はこの認知バイアス(思考の錯覚)を引き起こしやすい。
    認知バイアスが発生する要因は、脳は自分のストレスだと思うことを解消するために、過剰に一貫性、原因、結論を求めるから。

    主な認知バイアス
    ・ハロー効果→一つのことが優れていると、他の全てもすばらしいと考えてしまうこと。後光が差している状態。
    ・認知的不協和→人間は都合の悪い矛盾がある場合、その矛盾を自分の都合のいいように、無意識に書き換えてしまう。給料が安くてつまらない仕事をしていると、頭の中で書き換えをする。給料は安いけど楽しい仕事をしていると。(気付き*)楽しい職場を作れれば多少給料が安くてもいいのかもしれない。
    自分が認知的不協和を防ぐためには、自分に足りないもの、事柄を足りないと嘆いて終わるのではなく、それを持っている他人を利用しようと考えるなど、プラスの価値を全て利用する気持ちでいると、この認知的不協和を発生させにくい。

    ・自分に都合のいい他人の思考の錯覚=錯覚資産
    → 錯覚資産→錯覚の種類、強さ、範囲が要素。ハロー効果の強さ+思い浮かびやすさ×思い浮かぶ人の数で定量化。
    実力がなくても錯覚資産でいいポストにつけば、良い環境に身を置けるので、そもそも実力があるが錯覚資産がないことから、目立たないポストに置かれている人よりも、最終的には実力で超えて成果を出す可能性が高い。
    錯覚資産とスキルアップは車の両輪であるので、両方を得る努力をすべき。
    ・人は深く考えないので、ハロー効果を防ぐことは難しい→他者からの推薦、良く目立つことで他者、上司の頭に入りやすくなり、ハロー効果が生まれる。ハロー効果は複利的に大きくなる。
    (気付き*)休日に会社のレクリエーションに出れば、話題に上るし、上司、同僚たちと自然にコミュニケーションがとれるので錯覚資産を得やすい。逆にレクリエーションに一切参加せず、休日に1人でスキルアップのために時間を使っても目立たない。

  • 認知バイアスを、非常に明快に現実で活用することを書かれている。
    よく、相手に適応させようとする本はあるけども、
    自分に当てはめて上手く使っていこうという本はなかなかないのではなかろうか。
    自分が見積もったよりも周りから評価をされている人を見て何故だろうと思っていたが、複利で増やしているということなのだな。
    とても、面白かった。

  • 人生は運も実力も重要なのは確かだ。だが、それに加えて「勘違いさせる力=錯覚資産」の方が重要度が高い。ということが分かる本。
    ある程度の年数を社会人として働けば、体感としておぼろげながら本書に書かれているものの存在は認識できるのかなと思う。しかし、認知バイアスを軸に考える事で解像度が上がり、より深く認識できた。20代の頃に読んでおきたかった本でした。


  • 全人類読んだ方がいいけど、読まないで欲しい
    読んだ人だけが社会の真理に近づける

  • 一度は読んでおいて損はない本でした。特に刺さったのは、人間は「思い浮かびやすい」情報だけを使って答えを出す認知バイアスがあるという内容で、裏を返すと、多くの方に「思い浮かべてもらいやすくする」と、それが錯覚資産となり、思わぬチャンスに繋がることもあるよと(SNS発信は報われる?

  • なるほどーとは思ったが、現実に役立てる方法については情報が少なくて、評判の割には拍子抜けした。。

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著者プロフィール

ふろむだ(fromdusktildawn)
のべ数百万人に読まれたブログ「分裂勘違い君劇場」の著者。多様な業務経験を活かして、主に仕事論などの記事で人気を博す。リアルでは複数の企業を創業し、そのうち1社は上場を果たした。ポストとして、平社員、上司、上司の上司、上司の上司の上司、取締役、副社長、社長を軒並み経験している。業務内容として、プログラミング、設計、仕様定義、企画、マーケティング、採用、アートディレクションなどを経験。

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