花嫁になるのは御免です！【初回限定SS付】【イラスト付】 (ロイヤルキス) [Kindle]

著者 : 佐倉紫

制作 : 水綺鏡夜 

• ジュリアンパブリッシング (2018年9月14日発売)

感想・レビュー・書評

[まいさんの感想 · 2019年7月27日]

★

[sakuraさんの感想 · 2018年9月17日]

Kindle版読了。

兄が多額の借金を残して失踪してしまった事で、働いて返済しようと決意したお転婆な伯爵令嬢ヒロインと、ヒロインの幼馴染で意地悪ばかりされて天敵だった筈が何故か借金の肩代わりと求婚を申し込んできた頭脳明晰、眉目秀麗の名門侯爵家嫡男ヒーローとの幼馴染じれ恋ラブストーリーです。

どうでも良い事ですが、洋風な世界観なのにタイトルの『御免です』が漢字なのは渋いなと思いました。

…面白かったです！
幼馴染カップルが大好物なので、とても楽しく読む事が出来ました。
頭脳明晰、容姿端麗の完璧ヒーローが少年期の愚行が原因で、現在進行系で初恋の幼馴染のヒロインには徹底的に嫌われていて、ヒロインに振り向いて貰えるように必死に努力するというストーリーが大変美味しかったです！

亡き父の後を継いで伯爵当主となったヒロインの兄でしたが、投資詐欺に遭い多額の借金を残して失踪してしまいます。
社交界一の貴公子と名高い幼馴染の侯爵家嫡男ヒーローが、ヒロインと結婚して借金を返済する案を申し出てくれますが、幼い頃に散々いじめられた苦い記憶しかないヒーローにだけは絶対に借りを作りたくないヒロインは結婚を断り、働いて借金を返そうと決意します。

…幼かったヒロインはヒーローにいじめられたと思っていたようですが、ヒーローの方は好きな子をいじめる少年心理だった事が分かるので、第三者から見れば微笑ましい子供時代の思い出に見えます。☺️

ヒーローはヒロインが初恋で、ずっと一途に想い続けてきたようです。
ヒロインが少年だった頃の自分の愚かな行いの所為で自信をなくしている事を知ったヒーローは、過去の出来事を猛反省して真摯に謝罪して必死に愛の告白を何度も伝えてきます。
料理もさせてくれて、ありのままのヒロインを受け入れてくれるヒーローは、惚れた弱みなのかもしれませんが度量が大きいと思いました。
侯爵家嫡男で、法務大臣を父に持つ法務省務めで将来は法務大臣間違いなしという優秀なエリートです。

ヒロインは向こう見ずな所もあるお転婆令嬢ですが、頼りない兄の代わりに母と弟を守っていた事もあり、しっかり者で咄嗟の事にも冷静な判断を下せる頭の良いお嬢さんです。

初Hが両想い後というのは良かったのですが、ヒロインに盛られた媚薬を鎮めるのが目的で婚前交渉だったのは非常に残念でした。
ヒーローが13歳の時にはヒロインを花嫁にしようと決めていたようなので恐らくDTだったと予想するのですが、その割には初H時のヒーローの行動が落ち着いて見えたので、是非ヒーロー視点が読みたかったです。

ヒロインとヒーローの詳細な年齢は最後迄不明でしたが、最終章で2人の思い出話を語った時に3歳違いである事は分かりました。

表紙絵は本編でも描かれた結婚式のシーンのようです。

著者プロフィール

2012年よりWebにて小説を発表。

「2020年 『王国騎士になるはずがお妃候補になりまして』 で使われていた紹介文から引用しています。」