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- / ISBN・EAN: 4988104120212
感想・レビュー・書評
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心地よくて、ちょっと切ないSF。
少年とおねえさんの語り口が大変心地よい。
勤勉で、大人びてるけど、恋心には疎い少年のクスッと笑ってしまうヘンテコな言い回し。
穏やかな海の波のようで、優しくて、少し低い声のおねえさんの少年への的確なツッコミ。
ペンギンは、とにかくかわいい。
なんとも懐かしい気持ちにさせられる。
思い出すのは、小さな頃の万能感、そして小さな挫折の数々(当時は小さいとは思えなったりするけど)、世界の不思議(理解できるもの、できないもの)、とても大切なもの(淡い恋心)、心のよりどころにしていたもの(‥映画で確認して)。
もう忘れていた気持ちを呼び戻される。
懐かしい気持ちで、すっかり映画に没頭してしまう。
ところが物語は、突如、大切なものを取り上げる。深い喪失感との戦い。でも映画は爽やかで、喪失感は切ない気持ちに変わる。
そして経験から少年は「信念」を得る。
少年のペンギンエネルギーは「信念」となる。
大人になることを、こんなにステキに描けるなんて。
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毎日学んだことをノートに書きためている小学4年生のアオヤマ君が暮らす郊外の街に、突如ペンギンが現れる。アオヤマ君は、海のない住宅地になぜペンギンたちが出現したのか、その謎を解くために研究を始める。そして、行きつけの歯科医院で仲良くしているお姉さんが投げたコーラの缶がペンギンに変身する瞬間を目の当たりにし......。wiki
実は、森見作品と知らずに、観てました。(Amazonで無料の時ね)これは、何だろう?って思いながら。結局最後まで、ほほうって感じ。昔、冒険少年だった、大人が見て欲しい映画ですよ。非日常なのに、現実的な子供時代。子供だって考えて、悩んで、忙しかったんだよね。 -
少年の一夏。ノスタルジックで切なくなりました。
原作も良かったですが映画も良かったです。
研究とペンギンと海とお姉さんのおっぱい。
アオヤマ君は理知的な少4ですが、恋心はまだよく解ってないみたいです(ウチダ君の方がその辺、よく見てる)。でも、お姉さんを見ていて覚える気持ちは恋だったね。これから立派な大人になって、いつかお姉さんに再会出来たときに、あれも伝えたいこれも話したい…って、恋だね。
お姉さんは眩しいし、ペンギンは可愛い。ペンギンめっちゃいるの可愛いなぁ。。
海の中の、世界の果ての景色がすごく好きでした。世界の果てといいつつ、よく見ると朽ちてる、アオヤマ君たちが住む街。。
アオヤマ君もお姉さんももちろん、ウチダ君やハマモトさん、スズキくんも良かったです。
展開はとてもファンタジーでSFで、ハマモトさんのお父さんの辺りからキナ臭い空気が忍び寄ってきてハラハラもするのですが、冒険物としても惹き付けられました。
少年が一歩、大人になったお話しでした。
怒りそうなときはおっぱいのことを考えるんだ。心がたいへん平和になる。 -
原作未読。個人的にはとても面白かったです。
これ、『エヴァ』ですね。そう思って観ていれば、わからないこと、に対して評価を下げることはないと思います。恐らくは、ジュブナイル的な作品として観ているとほとんど答えをくれない物語に対して不満を感じてしまうのではないかと。
日常に、ある日突然「異なる」日常が侵食してくるし、それを回避しようとする。少年には、道を示してくれる謎めいた年上の女性がいたり、何かと気にかけてくれる優等生なクラスメイトの女子がいたり、少年期にとっては少し不穏な距離感の父親がいたり、いい子に見えて他人には心の壁があったり、結局謎は何の解説もなく進み完結するなど、『エヴァ』濃度が高めなので、そういう観かたをすれば結構楽しめる物語です。 -
原作よりはとっつきやすい。
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ずごぐよがっだよおおおおおおお!!!!なんて綺麗なジュブナイルなんだろう。物語も絵も音楽もよかった。頬を一筋涙が伝った。ネタバレにならない範囲で書くのがとても難しいのだけれど、全部回収してくれて、余韻まで残った。あのシーンとか、躍動感もあってとてもよかった。全部が綺麗。なんて言ったらいいのか分らんので、ともかく観て!
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ペンギンが可愛い。が、なぜアオヤマ君の住む町に、そのペンギンが現れたのか、というところから始まる物語。序盤はアオヤマ君のモノローグが多く、ちょっと単調かなと感じてしまうところもあるが、山中にある「海」が登場して以降から、目が離せなくなる。アオヤマ君の謎のお姉さんへの恋心やハマモトさんのアオヤマ君への思い、3人だけの秘密基地、子ども時代の甘酸っぱさ、儚さ、そして、冒険譚とうまく組み合わり、見終わった後はほんわかな感情が残る良作でした。
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SFファンタジー?少年の成長物語?どの立ち位置で観たらいいのかとまどったけど、まあおねいさんと少年の話なので許す。