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感想・レビュー・書評
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意味の場に出現したものは存在すると定義すると、なにかを存在するかしないかと考えた瞬間、その思考の中という意味の場に、思考対象は存在してしまう。豚にパンティストッキングを履かせそれを破いて、ちんちんを挿入しながら、ときどき「なぜ世界は存在しないのか」という本のことをまだ考える。
「実存」とは世界(意味空間)に存在していることである。
実存-存在=世界(意味空間)
「世界」は「あらゆる実存を存在させる世界(意味空間)」の中に存在しているというなら、これは永遠に繰り返される。
だから、世界は存在しない。
どうにもまだ、消化出来た感じがしない。
自分が虚ろになってくるたびに、どうにも「存在」とか「実存」を考えて転がっているのだからどうにもならんな――。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・そこにあるのは意味の炸裂。いまもっとも納得感のもてる存在論。
・“私たちが知覚したとおりの在り方しかしていないものなど存在せず、むしろ無限に数多くの在り方でしか、何ものも存在しない。これは、ずいぶんと励みになる考えではないでしょうか“に強く共感。”意味の場“は照らされ方による。どのように照らすかを学び合い、認め合い、創り合うことが、すなわち生きることといえる。哲学的論理の追求に留まらない、生きることの希望を感じさせる良著。中高生向けの入門書を期待したい。 -
昨年読むことを挫折し、今年完走できた。
自然科学は単なる「ものさし」の一つになり、読む前に比べて、世界の大きさが広がった。というか、世界は大きくなりすぎて、大きさのない、想像できないものとなった。つまり、世界は存在しなくなった。 -
難しい。が、うかつに世界という言葉を使えなくなってしまった。
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個人的には世界という言葉をどのようにとらえるのかに大きな関心をもった。著者の言う世界とは人智を越えたなにがなくても存在するものであり、そこに一定の法則や教理といったものがある存在ということなのだろうか。まさに一神教的な統一空間というのが世界なのだろう。そういう世界は存在しないというのである。だから科学主義も宗教も批判の対象になる。しかし虚無主義とも決別する。意味の場という考え方を用いることによって私たちが対象を意識するメカニズムを説明しようとするのだが、このことは私にとってはまだ理解できていない。
一方で、本書とは関係がないが日本の伝統的な世界観に統一的なものがあったのかに対して興味を持ち出した。世界というのは仏教的な価値観においては無限の空間を意味し、そこに法則性などは求めない。また神道的な思想においては自然物との関連で世界は意識され、個々の自然物に世界が宿ると考えているようだ。
世界が存在するか否かという考え方を持つこと自体、彼此の考え方の大きな違いがあると再認識させられる一書であった。