わたし、定時で帰ります。(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 軽〜い感じで読んだ。ライトノベル?
    初めて読んだ作家
    少し他も見てみるか。

    主人公東山結衣はきちんと仕事を終え
    定時で帰る
    それに対する他の批判はある。
    面白かったし
    いゃぁー深かったわ。
    主人公のポリシーというかモットー
    同じ。
    まぁ自分がどのくらい仕事できるかは、この際置いといて。
    チャチャっと集中してやってしまいたい。
    そしてさっさと帰りたい。
    まあ個人だけの問題ではないからそうはいかないだろうし時代が違うから、やり方も違うかも
    タスク管理も、生産性も全て管理されるから
    そりゃ病気にもなるよなぁ

    仕事はできる人のところに集まるー同感
    しかし命かけるものではない。〈根本言っていることはわかる)

    ただリーダー〜として何が難しいって、人にやらせることが一番難しい
    育成なんてできないや。無性に腹立つ福永!
    同じ言語が通じない〜のがいるよね。
    おしゃべりも困ったもんだ

    この場で言っていいこと、悪いことがある。

    インパール作戦「誰も知らない」とか
    ジンギスカン作戦とか
    心痛い話も出てくる。

    人間死ぬことはないーこんな基本的なことが追い詰められ何もみえなくなると分からなくなることがある。
    何のために生きてるのだろうねぇ。

  • いろいろなことが考えながら読みました。

    1.IT系の開発はこんなものではない理不尽さがある。
     どんどん出てくる仕様変更、要望。
     それに対する費用感のなさ。「このくらい、すぐできますよね?」
     開発者も、このくらいでできるだろう、という思い込みがあっても、実際には当初想定工数を超えてくる。
     費用にゆとりのない状態で、管理職クラスが率先徹夜して乗り切る、というストーリー展開は、現場ではありえない。管理職は「すべて私の責任。責任は私が取る」というスタンスが望ましく、実作業に手を出すと破綻するし、できるわけがない。

    2.奴隷制度
     直前に読んだ「医療ビジネスの闇」から。
     社会科学、社会工学などという学問は、名前からスマートなイメージを受けていた。

     とんでもない。

     もっと社会全体、世界的な視点で眺めてみる必要がある。
     労働者を科学的な手法で教育し、健康を向上させ、再生可能な資源として活用するための学問。
     なんのことはない、経営者、お金持ちがいかに労働者を安く長く利用するか、である。
     この世界には、想像を遥かに超えるお金持ちがたくさんいて、ほくそ笑んでいる。労働者は虫けらなんですね。

    何が言いたいのか、結論がよくわからなかったけれど、一緒に苦労を乗り越えたら、充実感があって楽しい。
    ハッピーアワーのビールが幸せ。

    そんなイメージでよければ、確かにそうです。
    よかったです。

    でも、この20年-30年、終身雇用がなくなり、非正規が当たり前になり、2次受け,3次受け、裁量制という名のものと残業不払い、ハードワークの割に全く増えないどころか手取りが減り隣国にも負けてしまう。

    小泉純一郎、竹中平蔵。
    彼らのおかげでこの本が生まれた。※
    こうした日本を作った奴ら。

    ※ 褒めてません。

    その日本を地道に支えてきた若者たち。彼らの叫びがこのストーリーに籠められているように思いました。

  • 「真に恐ろしいのは敵にあらず。無能な上司なり。」 この言葉が身に染みるお仕事小説。

    外面が良く、部下に理不尽でしかも腹黒い上司、福原。このタイプ、結構普通にいるよな。まあ、腹黒くなくても、部下にいくらでも無理させられると思っている(というか、工夫次第でいくらでも効率を上げられるので、仕事量を増やしても部下に無理はさせてないと勘違いしている)昭和世代の上司、組織にはまだまだ健在だよな。こういう上司に誰もノーと言えなくて、現場が疲弊していく光景、目に浮かぶようだ。リアリティーたっぷりの作品だった。

    それにしても、主人公結衣の元彼氏、晃太郎のスタミナ、さすがにあり得ないだろう。連日連夜仕事続き、ほとんど寝ていない状態でも仕事上効率が全く落ちず、しかも朝のジョギングを欠かさないなんて、人間じゃない。

    • アールグレイさん
      初めまして!
      ゆうママと申します!
      フォローを頂きありがとうございます。・・・失礼ながら早速本棚を拝見させて頂きました。残念ながら、私の本棚...
      初めまして!
      ゆうママと申します!
      フォローを頂きありがとうございます。・・・失礼ながら早速本棚を拝見させて頂きました。残念ながら、私の本棚にビジネス書、実用書が並ぶことはありません。ですが、この本は私も読みましたし、レビューの数にも頭が下がります。
      私はブクログ歴4か月程です。今まで記録用紙に記してきました。少しでも、感想を残して置くべきだったと・・・・
      最初、本棚に並べる時は最近読んだ本、内容を覚えている本、少ししか覚えていない本は記憶を手繰り寄せて。すっかり忘れたけど並べたい本は、仕方なく★のみです。
      ・・・・ゆうママ、若い名前に聞こえるでしょうか。残念ながら、もうオバさんなので
      笑 今、元彼の遺言状を読んでいます。
      どうぞよろしくお願い致します♪o(^-^)o
      2021/06/20
    • norisukeさん
      コメント、有難うございます。こちらこそ、よろしくお願いします。
      コメント、有難うございます。こちらこそ、よろしくお願いします。
      2021/06/20
  • 2019年吉高由里子さん主演のドラマの原作だ!と思って読みました。
    なので、登場人物がドラマのキャスト(笑)
    面白かったです。コロナ禍の今だからこそ、仕事の量より質。
    そしてライフバランスをいかに取るかが、今の自分自身の課題でもあるので面白かったです。

  • ドラマを見て購入。
    ドラマのような、エピソード毎の章立てではなくて、一連の物語。ドラマとは、微妙に異なる人物像にちょっと戸惑ったかな?本を読んでからドラマを見た方が両方楽しめるかも。

  • 読み応え抜群!とても面白かった。
    ドラマを見たことがあったので、話がすんなり入ってきたし、すらすらどんどん読み進めていった。ドラマにはドラマの感動があり、本は本で感動しました。
    特に、最後の主人公の仕事に対する怒涛の追い上げのシーンが、とても勢いがあって、途中で読むのをやめられなくなりました。

  • 職場(サラリーマン)の人間模様がリアルな女子目線のお仕事小説。「こんなことあるよなー」「こんな人いるよなー」とつぶやきながら読めました。福永のような、のらりくらりして何もやってない上司とか、リアルでなんとも言えない腹立たしさでした。
    主人公の結衣が、なんでもスパスパ問題解決するスーパー女子ではなく、仕事もプライベートもしっかり悩んでもがいて進んでいくさまに親近感でした。もがいてる感じが、吉高由里子さんっぽいなーと思ったら、ドラマの主人公なんですね。。

  • 残業や休日出勤が美徳としているおじさんたちに読んでほしい。
    理解できるのかどうかはわからんが。
    世の中が残業規制や生産性と何故言っているのかを正しく理解すれば、そんなことにはならないはずだが、自分たちは若者よりも聡明なふりをして高みの見物を決め込んで、今の働く環境は自分たちの頃よりはマシと言って正当化する。
    これも日本社会の功罪か。 

  • 面白かったですけど、私は絶対東山結衣の様な広い心を持てません。

    皆勤賞女の三谷佳菜子もスーパーワーキングマザーの賤ケ岳八重も散々状況を悪くさせておいて結衣を責め立てるし、福永さんなんかは息の根を止めてやれ位思うんですけど。

    それでも会社を辞めない結衣は立派な昭和の企業戦士だと思います。

  • 定時帰りするとどうなるのかこの小説を読むとよくわかる。ハラハラドキドキシーンもあり一気に読ませるなかなか面白い本である。
    途中めっちゃイライラするところもあり、これがすっきり解決されることを期待して読み進めたが、最後は何となくうやむやな感じの終わり方だったが、まあまあすっきりもしたような気もした

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著者プロフィール

東京都中野区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』(「ゴボウ潔子の猫魂」を改題)でメディアファクトリーが主催する第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、作家デビュー。13年、『駅物語』が大ヒットに。15年、『海に降る』が連続ドラマ化された。現代の働く女性、子育て中の女性たちの支持をうける。主な作品に『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『わたし、定時で帰ります。』など。

「2022年 『くらやみガールズトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朱野帰子の作品

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