アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • まず、アフターデジタルがデジタル時代がもうすぐ終わってさらに次の段階に進むのかと誤解して読み始めたら、デジタルが生活の中に浸透した話だった…読み間違い。

    内容は主に中国でのスマホ(デジタル)利用がメインだった。
    これを書いているのがたぶん2018年のコロナ前で、そこから更にコロナ禍でさらにデジタルとリアルが織り混ざった世界になっている。
    住んでいるのもあって身に覚えのある内容ばかりだった。

    日本に導入するなら中国のように上から下に下ろすのではなく、徐々に気づいたらデジタルが融合した生活を送ってた、くらいの方が反発少なくて良いんじゃないかなぁ…突然やると反発が多い。

    読んでてふと思ったのは、日本はあんまり人と関わり合いたくない人多そうなのにデジタル化に乗り気じゃなくて温かいふれあいとかおもてなしが好きで、中国はデジタル(新しい物)を取り入れるのにあまり抵抗ないけど知らない人同士話すし、分からない人に対して説明するのとか苦にしない。そんな場面を目にすることが多い気がする。

  • ふむ

  • リアルとデジタルが入れ替わった新しい世界が、すでに始まっている、それがとてもわかりやすく説明されていた。
    私の勤務する病院はデジタル化がなかなか進まず、世の中とは隔絶している感もあるが、世界ではどんどん動き出しており、蓄積したデータを元に新たな医療が提供されていくのかもしれない。

  • 4年前の書籍ですが、答え合わせも含めて読んでみました。この本で指摘されているDX化の概念、進め方ができている日本企業はいまだに多くなく、点と点の取り組みに感じます。
    本書は事例が多くわかりやすいのですが、自分ごとに置き換えた時にさてどこから?を考えるのが重要で、そこに辿り着くのはなかなか難しいとも感じました。

    ---
    まえがき
    多くの日本企業はオフラインを軸にしてオンラインを活用しているに過ぎない。
    顧客接点データを多く持ち、それをエクスペリエンスの良さに還元するという新たな改善ループをいかに高速で回せるか。

    第1章 知らずには生き残れない、デジタル化する世界の本質
    先進事例 エストニア、スウェーデン、中国
    日本はサービスが点で終了線になっていない
    中国のシェアリング自転車→移動データ活用可能
    行動データ→信用経済・評価経済への活用

    第2章 アフターデジタル時代のOMO型ビジネス
    オフラインを前提にしたオンラインではない
    3つの異なる接点を組み合わせて顧客関係強化
    ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ
    スタバ事例…イートインスペース不要

    第3章 アフターデジタル事例による思考訓練
    データは公共財なのか私有財なのか?
    無人店舗…データ取得が目的、効率化ではない
    あらゆる情報をIDに紐付けて活用できる基盤

    第4章 アフターデジタルを見据えた日本式ビジネス変革
    高頻度接点による行動データ取得とエクスペリエンス品質の向上ループ
    ターゲットだけでなく最適なタイミングで最適なコンテンツを最適なコミュニケーションで提供
    単一接点型から常時寄り添い型へ
    人や属性によるターゲッティングではなく状況によるターゲッティング
    ボトムアップで早く成功体験を積む
    トップ以下幹部クラスでイメージ共有
    モーメント分析…状況の推移を辿る

  • 「OMO」という考え方が気づきが多く企業事例も参考になりました。
    デジタルがベースインフラとして普及したからこそ、
    その上での顧客体験が重要だというのが大きな気づきでした。
    (デジタル化することがゴールではないことの再認識)
    今後のデジタル界の覇権を担っていくのは、
    GAFAではなく決済サービスというのも納得感ありました。

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  • デジタル化が進む中国の事例を参照しつつ、「デジタル化」後について説明している。
    デジタル化が進む程、OnlineとOff-lineの境界が無くなり、顧客のジャーニーに基づく価値提供が焦点となる(Onlie Mergees with Offline、OMO)。
    更に、データを使った継続的な改善により、デジタル化されたインフラが強化される。
    たいへん分かり易い説明である。

    しかし、デジタル・インフラは寡占化しやすく(例:GAFAによるデータの支配)、中国での「テンセント陣営」、「アリババ陣営」の2つが競い合っている状況は、今後も続くか不透明。片方が倒れれば独裁政権による国民の監視システムに容易に取り込まれるリスクがある。

    また、社会のデジタル化を支えるキャッシュレスについて、現金の持つ匿名性がキャッシュレスにより阻害されることも気になる。不正資金の流通という問題はあるが、他人に「いつ」「どこで」「何を」買ったか、把握される事に気持ち悪さを感じる日本人やドイツ人は多い(ドイツはEUでキャッシュレス化が遅れ、日本と同じく現金決済が主流の国)。歴史の教訓として、権力側に資本の情報を管理される事のリスクを捉え、キャッシュレス化にブレーキがかかっているのは理解できる。逆に、国家権力の暴走リスクの高い中国や、自由を重んじる(はずの)アメリカでキャッシュレスが進んでいる方が私には理解しづらい。

    さらに、日本の場合は超高齢社会の中でデジタル・デバイドの影響を受けないキャッシュレス・システムが必要。スマートフォンを使いこなせない高齢者を取りこぼさないキャッシュレスの仕組みを(高齢者人口の割合が高い)地方を中心に普及できないと、日本のデジタル化やその先のOMOの普及は進まないと予想する。

    しかし、デジタル化・OMOが進んだ企業と遅れた企業の収益性の差が広がり、遅れた企業が淘汰される(ディストピアな、もしくはバラ色の)社会は、それなりの信憑性がある。

  • ユーザーエクスペリエンスについて中国の事例を紹介しながら書かれていて概念が理解しやすい。

  • "DXについて、少しは理解できたかも。
    いつからか偏見が埋め込まれてたと思うが、今や中国のデジタル化は相当なものなのだろう。
    世界の見方を改めるべき。

    デジタル化で得られるデータはインフラの1つ。
    デジタル化でより顧客に個別に寄り添い、よりコミュニケーションをとり、人間的な温かいサービスを提供する。一回だけでなく、永続的に。

    色々なビジネスモデルを教えてくれ、そこが良かった。2年前発行の本であったが、得るものはあった。"

  • - ベストセラーになっただけある。
    - パラダイムの変化を理解させてくれる本。
    - ***
    - 「顧客接点データを多く持ち、それをエクスペリエンスの良さに還元する」という新たな改善ループをいかに高速で回せるか。これが新しい競争原理です。
    - 信用スコアが浸透してから中国人のマナーは格段に上がったように感じられます。/// 信用スコアという評価体系が登場したことで、「善行を積むと評価してもらえる」 と考えるようになりました。
    - また、日本で信用スコアのアイデアを議論していると、スコアの低い人には罰則など、不利なシステムにしてしまうケースが多く見られます。ですが、自分がユーザーだとして、罰則のあるサービスを使いたいでしょうか。中国のサービスはスコアの低い人に罰則を与えるような仕組みにはなっていません。中国の先進企業では「ユーザーに好きになってもらって、高い頻度でずっと使ってもらえないと死んでしまう」という感覚が染み付いていますので、よほど犯罪に近い行為を行わない限り、スコアが下がることはありません。基本的には「良いことをし続けると、メリットが返ってくる」という加点方式なのです。///
    - 【ビフォアデジタル】リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる。
    - 【アフターデジタル】デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる。
    - オフラインからオンラインへと生活基盤の移行が進む中、いまビジネスを行う私たちにとって必要なことは何でしょうか。その1つの解として私たちが考えているのが、 アフターデジタル時代における成功企業が共通で持っている思考法としての「OMO(Online Merges with Offline、またはOnline-Merge-Offline)」 という概念です。これは、オンラインとオフラインが融合し、一体のものとして捉えた上で、これをオンラインにおける戦い方や競争原理として捉える考え方を意味しています。
    - 顧客は『オンラインとかオフラインとか』といちいち考えておらず、 その時最も便利な方法で買いたいだけなので、我々は様々な選択肢を提供することが大事です。
    - O2Oとは「チャネルをつなげて送客する」という企業視点の考え方でしたが、OMOは「顧客から見たら融合しているほうが便利」という顧客視点の考え方です。
    - 中国企業の幹部は「顧客属性の情報だけだと価値はありません」 と答えたのです。「属性データは、そこに普段の行動データがつながって初めて意味あるデータ・価値あるデータになります。
    - 店舗は物理的制限からスタートしているため、それをデジタル側に持っていこうとすると、物理的制約をデジタル側に持ち込むことになります。しかし本来デジタルは理想行動を作れるはずなので、デジタルを起点に考えるとより自由な発想ができます。これが、「企業はアフターデジタルで考え、デジタル起点でビジネスを展開すべきだ」と言っている理由の1つであり、結果、顧客の選択の自由度や利便性といった体験品質を飛躍的に上げることができます。
    - NPS(ネット・プロモーターズ・スコア。顧客満足度のような不満解消ではなく、顧客にプラスの感情、つまりロイヤルティを発生させられているかどうかを測る指標)を使っているのですが、これはエコシステムにおけるサステイナビリティを見るためです。
    - これからキャッシュレスや5Gの導入が進めば、ますます顧客の行動データが取得できるようになるので、「データをフル活用したおもてなし」が当たり前にできるようになります。その時、商品やサービスを高速改善して磨けるような「アフターデジタル的な機能性」をいかに持ち、「おもてなし2.0」へと変化させていくのか。
    - アフターデジタル時代のビジネス原理は、次の2つにまとめることができます。
    - (1)高頻度接点による行動データとエクスペリエンス品質のループを回すこと。
    - (2)ターゲットだけでなく、最適なタイミングで、最適なコンテンツを、最適なコミュニケーション形態で提供すること。
    - 追うべきKPI(Key Performance Indicator)も変化します。モノ型のバリューチェーン時代は単年度の売上をどれだけ高められているかを追う必要がありますが、バリュージャーニー型ビジネスではいかに顧客に長くサービスを使ってもらえるかという点が重要になります。そのKPIとして有効なのは「NPS」でしょう。NPSとは「Net Promoter Score」の略であり、簡単に言えばロイヤルティ指標です。

  • 内容薄い。ネットで読めるレベル。

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