国際政治 改版 恐怖と希望 (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  • 国際政治に関する入門書、古典。

    ”勢力均衡”といったおそらく国際政治においては基本的な考え方を知れたのがよかった。

  • 慧眼に驚くことはあるが、当然ながら新しい見方は得られないかも
    ただ、思考の筋道はとても参考になった

  • 名著の改版ということで再び脚光を浴びている本である。内容は、政治といってもほとんどが軍縮についてであり、軍縮をどのように考えるかをそのテキストとして考えられた本である。

  • 第一世界大戦までは、ハンガリー体制以降の「勢力均衡」という考えのもとで戦争は限定的なものであったが、第一世界大戦から「総力戦」と言われる体相を成すようになった。
    ハンガリー体制成立時、ドイツはバラバラであったが、工業化によってドイツ帝国が統一してからヨーロッパの勢力均衡は崩れたという話が面白かった。
    また平和を希求して成立したフランス革命とソ連成立が全く同じ経過を辿ったという話も面白かった。

  • 心に残ったこと。

    国際機構のジレンマ
    国際機構による永遠平和は暴力によってしか実現されない。
    国際連合は不満足な力の限界を認め、国際連合の決定を少数派がこれを黙認できる程度に弱めたまま賢く使うことで機能する。

    やや難しかった。また読み直したい。

  • 「平和への確かな道は存在しない」

    国家間における
    ・力の関係
    ・利害の関係
    ・正義の関係
    で平和への道を探る

  • 軍事、経済交流、国際機構の限界を明らかにした上で、どう問題に向き合えば良いのかを述べる、という構成になっている。
    軍事において、均衡は優れた策とは言い切れない。なぜなら本当に均衡が保たれているのか疑い、少しだけでも相手より優位に立ちたいというのが国家の本音だからである。
    経済交流はどうか。自由貿易は強者の論理である。先進国は自国が不利にならない程度に、後進国の製品を輸入してきた。
    国際機構をつくることは、権力闘争の手段となる。なぜなら、機構をつくるのはどこかしらの国だからである。

    各国の利益というものは、常に相反して存在する。では、そのような状況の中で外交に携わる人はどうすればよいのか。現状に絶望して自国の利益を優先するのではなく、相互に利益がもたらされる選択肢を選ぶことが大事だという。
    国際問題を根本原因から解決することは出来ない。その場をしのぐ策でよいのだ。

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著者プロフィール

1934年(昭和9年),京都市に生まれる.京都大学法学部卒業.1960年より2年間ハーバード大学留学.法学博士.京都大学教授.専攻,国際政治学,ヨーロッパ政治史.1996年(平成8年)5月,逝去.『高坂正堯著作集』(全8巻)のほか,著書に『世界地図の中で考える』『政治的思考の復権』『近代文明への反逆』『外交感覚』『現代の国際政治』『平和と危機の構造』『高坂正堯外交評論集』『世界史の中から考える』『現代史の中で考える』などがある.

「2017年 『国際政治 恐怖と希望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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