平成の経済 (日本経済新聞出版) [Kindle]

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  • ・変動に満ちた過去30年間の経済を通史で俯瞰できる良著。読みながら、都度当時のニュースが思い起こされる。背景説明も丁寧で、なるほどそういうことだったか、たしかにそうでしたね、とまさにありがたくおさらいできる一冊。
    ・長期・構造改革型へのシフト、その中でも働き方改革と社会保障改革に焦点、なぜか消費税に過敏な国民、息詰まると財政出動、経済は政策でコントロール可能と考えている節、でも気づけば痛みを回避し先送り、といった一連の指摘は納得感あり。
    ・一方で、(経済学の理解のない)世論に対する冷めた目線も感じられた。先端の経済学的知見をいかに世論と接続させていくか。経済はこの接続がもっとも重要な政策領域といってもよい。エビデンスベースドポリシーはいかにして可能か。

  • 平成の経済状況について、政治の政策について述べられている。
    国際収支(貿易収支)については、黒字であることが良いのではなく、総量が多いことが大切。

  • 元経企庁のエコノミストの手による著書。信頼出来る書き手だなと思いながら読み進めてました。

    バブル後の失われた30年の総括。この手の本は、色々出版されているけど、各時代の経済政策や政治手腕のどこがダメだったのかを、きちんと資料にあたって論を展開している部分が、読んでいて信頼出来た。

    日米構造協議時の経常収支の不均衡を是正する為に内需拡大策を取るのは、経済政策としては間違い。など。分かってる人がいても暴走してしまうというのは、今に至るまで変わってないですけどね。

    90年代に激しく言われていた内外価格差の要因の中身や経済格差の分析が良かった。いかんせん、マスゴミは気分で報道しがちなので、情報に接する側が、まともな情報にキチンと当たって考えないとまずいですわ。コレは今でも同じだけど。

    官僚の政治から政治家主導の決められる政治がどう頓挫したのかも、中の状況に明るい立場から明確に書かれてます。
    他の題材も色んな切り口で、ふむふむって思う事盛り沢山だったので、政治経済ネタ好きな人には、読む事をオススメします。

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著者プロフィール

大正大学地域創生学部教授、日本経済研究センター研究顧問
1947年埼玉県生まれ。1969年東京大学経済学部卒。同年経済企画庁入庁、経済企画庁長官秘書官、日本経済研究センター主任研究員、経済企画庁調整局国際経済第一課長、調査局内国調査第一課長、国土庁審議官、経済企画庁審議官、経済研究所長、物価局長、調査局長、法政大学教授などを経て現職。

「2019年 『激動の平成 日経 平成三部作』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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