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感想・レビュー・書評
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森沢明夫さんの本は何冊か読んで、どれもよかったなぁと思っていたら、この本はまたすごい。。
読み終わってすぐだから??この本が一番好きかも。
大三おじいちゃんが素敵すぎる。
森沢さんの小説の中に時々出てくる風鈴のことが分った。
海辺の公園も他の作品と重なる と あとがきにも。
最後の第6章は涙が潤みながらの読書。
電車の中では読めないもの。
そしてエピローグを読んだ後、プロローグを読み返す。
ほうぼうに仕掛けられたものがすべて繋がってしまう。
作り方も本当に上手いなぁ。
優しさも素晴らしい。
おすすめの一冊です~ -
表紙絵から想像していたのは小さな女の子がおばあちゃんと一緒にお料理をしている姿だった。
が、全然違っていた。
いろいろと違っていた。いい意味で。
毎日の素朴な暮らしのなかにこそ、大事なものがある。
そこには町があり、暮しがあり、命がある。
べつに稼がなくても、お金を儲けなくてもいい。必要最小限の暮しと幸せな毎日があり、家族が幸せであれば、それ以上は何も望んでいない。
ほんとうに悟った人ができる素朴な暮らし。
そこで得られたもの、たった1か月だったけれど、帰るときには違う姿になっていた。
かっこいい。
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その風鈴、うちの実家にあったようなきがします!
うーん。。。いまでもあるだろうか。 -
2019年(発出2016年) 343ページ
森沢明夫さんの小説を読むのは『夏美のホタル』に次いで2作目になります。
謎めいていて少し危険な香りのする冒頭のシーンは、最後まで読み進めると意味が解ります。最初、読み始めて『夏美のホタル』の地蔵さんのように、おじいちゃんももしかして、、、と思ってしまいましたが、ホッと一安心でした。
あたたかい読後感に包まれるお話でした。
そして、お話の中の美味しそうな料理の描写とともに嬉しくなったのが、釣りのシーン!
若い頃、私もよく旦那と釣りに行っていたのです。
《「何を釣るの?」 「とりあえずは、キスを狙う」 「キスって、天ぷらの?」 「そうだ」 頷いたおじいちゃんは、アオイソメという生き餌を見せてくれた。 「うわ……、なにそれ。グロ……」 アオイソメは、緑がかったミミズみたいな生き物だった。体側には無数の短い足が生えていて、口から二本の牙を出して嚙みつこうとする。この気色悪さは、もはやエイリアン級だ。さすがに、これは触りたくない。でも、おじいちゃんはそれをひょいとつまんだと思ったら、平気で半分にちぎって、釣り針につけてしまった。》
私がよくやったのはキスの投げ釣り。まさにこれ。
《「珍しいな、チヌか」と、おじいちゃん。 「でっかいでしょ」 「ああ、このサイズはそうそうお目にかかれない」 わたしは吠えまくるコロのリードをぎゅっとつかんだまま、袋のなかを覗かせてもらった。 「うわ、大きい」 黒っぽい色をした鯛のような魚だった。優に五〇センチはありそうだ。 「チヌってのは、黒鯛のことなんだよ」》
旦那は主にチヌ狙い。チヌは難しい。頭がいい魚なんで滅多に釣れないんです。
そして、釣ったばかりの新鮮な魚で料理を作って食べる。贅沢。よだれがたれそう。カサゴの肝は食べたことないですが、カワハギの肝はおいしかった。アジのなめろうも美味。
サワラのマーマレード焼きが食べてみたい!
料理だけではなくて、作中では珠玉の言葉も出てくるんですが、1番はこれです。
《作家というのは単に珍しい職業なだけで、少しも偉くなどない。人にモノを教える仕事でもないから、「先生」と呼ばれるのは間違っている。むしろ、作家は世の中の人たちから多くのことを教えてもらい、それを文章にして表現しているだけだから、周囲の人たちこそが自分にとっての「先生」だというのだ。 「わたし、鉄平さんのあの本を読んで、感動したんだよね。モノの見方をちょっと変えると、作家さんが生徒で、周囲の人たちが先生になっちゃうなんて。しかも、そうやって生きていると、周りが先生だらけだから、いつだってありがたい人生になるんだって」》
でも、逆もしかり。私はいろんな本から多くのことを学ばせてもらっているので、やっぱり作家さんは私にとって先生ですね。
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こんにちは、まいけるです。
この本、森沢明夫さんの本の中でも1番好きな本かもしれません。丁寧なコメントを拝読して、内容が鮮やかに蘇りました。...こんにちは、まいけるです。
この本、森沢明夫さんの本の中でも1番好きな本かもしれません。丁寧なコメントを拝読して、内容が鮮やかに蘇りました。美味しい小説でもありますよね。作家さんは先生です!2024/04/16
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エミリは都会での一人暮らしから逃げて、海辺の田舎・龍浦に住むおじいちゃんの家に転がり込んだ。
エミリのおじいちゃんの美味しい料理に癒される。
泣いた。
エミリと一緒に色々な人の優しさに包まれて心が震えた。 -
似ている話しがたくさんあるけど、それは悪い意味ではなく、この世界のどこかにそう言う優しい世界がどこかにあるんだろうな、という気持ちになった。辛い気持ちに、そっと寄り添う、優しい世界。
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素敵な本だった。読んで気持ちよくなる描写が沢山あって、言葉の使い方とか漢字の使い方とかも好きだった。さえちゃんの所は苦しくて飛ばし読みだったけど、少しずつ少しずつ温かくなるような本だった。自分の中にある、大切だと思ってたものが、思い出せる素敵な本だった
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評判どおり、心がホッコリする作品だった。
都会で傷つき田舎の祖父の家に逃げてきた主人公が、幸せのおまじないを手に入れ再び都会へ戻っていく話なのだが、祖父や周りの人達の好意に支えられて主人公の心が幸せに満たされていく過程を読んでいて、読者である私の心もホッコリしてきて一気に読み終えた。
コメント ありがとうございます。
この本 本当によかったです。
風鈴がいい仕事をしていますよね...
コメント ありがとうございます。
この本 本当によかったです。
風鈴がいい仕事をしていますよね。
大三おじいちゃんが素敵すぎます。
最後はお母さんまで。。
本当にいいお話でした。
この本はずっと大切にしたい思います。
とても共感です。 (^ ^)
とても共感です。 (^ ^)